創刊70年を越える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
安保・防衛問題の専門紙です

ブックレビュー

ライジングサンR 18巻 藤原 さとし著


 陸上自衛隊を舞台に、若者の成長と任務の現実を描いた漫画『ライジングサン』(全15巻)と続編『ライジングサンR』(全18巻)。前作では主人公の甲斐一樹(イッキ)が新隊員教育隊で仲間と共に厳しい訓練に挑み、自衛官としての基礎を築く姿を描いた。

 続く「R」では、配属後の部隊での実務や災害派遣、過酷な任務が物語の中心となり、より広がった人間関係や使命感が掘り下げられる。

 噴火現場で負傷者を救出すべく奮闘するイッキたちを救助ヘリが発見し、機長らの活躍で回収に成功した。しかしその瞬間、ヘリのエンジンが停止。機長は空気抵抗を使ってローター(回転翼)を回しながら軟着陸させるオートローテーションを行い、本部に緊急連絡を入れる。

 一方、本部では地元自治体との均衡を重ねて不時着場所を選定。師団幕僚長の芝が現場に急行し、発煙筒で不時着場所へと誘導するが…。

 連載開始から13年にわたって描かれた新人自衛官イッキの成長物語は、使命を全うする熱と仲間への思いを胸についに完結。

(双葉社刊、748円)

最新ニュースLATEST NEWS