創刊70年を迎える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
安保・防衛問題の専門紙です

　今年で８０歳になる軍用機マニアの“レジェンド”松崎豊一氏が、１９６０年代に大好きな軍用機を追いかけていたあの頃を、写真と共に克明な記録で振り返るフォトエッセーだ。

　ミリタリー航空雑誌「Ｊウイング」で２０１９年１月号から好評連載中の「私の青春モノローグ」の中から、選りすぐりの３３話を収録、加筆修正、書き下ろしを加えてまとめた。

　著者は幼少期・青年期を自宅から近い東京の在日米軍横田基地で軍用機を見て過ごし、早稲田大学卒業後はカメラ会社勤務などを経て、４０代の時に航空・軍事ライターに転身、現在も日本屈指の航空ジャーナリストとして執筆を続けている。

　そんな著者が青年時代、カメラを片手に主要な飛行場を駆け回って撮影した軍用機や自衛隊機の鮮明な姿を収録した。

　現代と違ってインターネットも携帯電話もなかった時代、航空マニアがどのように情報交換し、活動していたのかなどについても生き生きと描かれている。マニア垂涎の貴重な一冊だ。

　（イカロス出版刊、２２００円）