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ブックレビュー

「君にもできる 刃物犯罪対処マニュアル」 SOU、二見 龍著


 副題は「元特殊部隊隊員が教える危機管理と護身術入門」。日本で犯罪時に使用される凶器として最も多いのが刃物だが、腕に覚えがない人間でも、どう対処すれば生き残る確率が高くなるかを中心に、誰でも実践できる防犯・護身術を紹介する。

 著者のSOU(エスオーユー)氏は元特殊部隊隊員。二見龍氏は40普連長や東部方面混成団長などを歴任した元陸将補で、現在は民間企業に勤めながらブログやSNS、ユーチューブでの情報発信から書籍の執筆まで多岐にわたり活動している。

 全3章から成り、第1章では、身の回りのリスクを書き出し、「犯罪ハザードマップ」を作ることを推奨する。自宅の防犯はもちろん、駅や空港、路上、車内、イベント会場など、状況に応じた心構えと対応を指南する。

 第2章では犯罪に巻き込まれた時の対処法として、大声を出す、逃げる、通報する、隠れる、防御する、戦う――など個別具体的な行動を伝授。第3章では写真をふんだんに使って防犯訓練や、止血などの応急処置訓練の重要ポイントを紹介する。

 いざという時のため、常に手元に置いて読み返し、活用したい実用書だ。

 (誠文堂新光社刊、1870円)

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