創刊70年を迎える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
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ブックレビュー

「道標―日本人として生きる」 馬渕 睦夫著


 「この国のためにできることは何か」「これから、いかに生きればいいのか」――。

 長引く新型コロナウイルス禍で、世間が苦境にあえぐ中、生き方に思い悩む人も多い。本書では元防衛大学校教授で外交官として駐ウクライナ大使を務めた著者が、その経験をもとに感じた「気付き」をつづる。

 最初に70歳までは「人生の準備期間」とし、「夫婦別姓」についても「家庭崩壊への序章」とする持論を展開。

 続いて日本人の感性について言及し、目に見えないものの価値の例を挙げる。聖書や憲法、哲学などの知られざる「言葉の限界」を解説する。

 さらに外交官になることを決意させた故ケネディ米大統領のエピソードを紹介し、自分の生きる道を決める「ターニングポイント」をとらえるヒントを提示する。

 自身のユーチューブ番組企画でのインタビューをもとに紹介される数々のエピソードは分かりやすく、テレビでは報じられない物事の裏側を知ることができる。これからの生き方を考える大きな助けになる一冊だ。

 (ワニブックス刊、1540円)

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