創刊70年を迎える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
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ブックレビュー
「日本の礼儀作法 ―宮家に伝わる7つのおしえ」 竹田 恒泰著
本書は明治天皇の玄孫(やしゃご)にあたる著者が、「日本人なら知っておきたい、日本の礼儀作法」をテーマに、自身が教え育てられたことやその経験をまとめたマナー解説書。平成27年に発行された同書名の単行本に加筆した新書版だ。
古(いにしえ)から受け継がれてきた、(1)食事(2)動作(3)言葉(4)敬語(5)人との付き合い(6)お金(7)服装――の作法について、一つひとつの意味を背景も含めて分かりやすく解説。正しい箸の使い方、あいさつの仕方、礼装の着こなし方など日常生活から礼式、さらには皇室や宮家に伝わる作法に至るまでを網羅した。
動作の紹介では「正しい礼は人を感動させるほど美しいもの」として、「会釈」「敬礼」「最敬礼」といった一般礼式の使い分けに加え、自衛隊礼式の「10度の敬礼」の活用も勧めるなど、自衛官にとってなじみ深い内容も盛り込まれている。
周囲から旧宮家の出身なら正式な作法が「出来て当たり前」と思われ、正しい作法を繰り返し学んだという著者。
著者の教えを普段から心掛ければ自然と美しい振る舞いが身に付くだろう。
(マガジンハウス刊、1300円)