創刊70年を迎える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
安保・防衛問題の専門紙です

　本書は、緻密なイラストを駆使して兵器の歴史や仕組み、運用方法を紹介するオールカラー図解本だ。著者は雑誌『航空ファン』編集部を経て、兵器のライター・イラストレーターとして活躍、メカニックとテクノロジーに造詣が深い。

　陸・海・空の多種多様な兵器の中でも、特に主要なジェット戦闘機や空母、戦車、近代火砲など主要兵器９種を取り上げる。それぞれが歴史の中でどのように発展してきたのか、どのように使うのか、あるいは敵とどう戦うのかなどを分かりやすく解説。また「兵器透視図解コレクション」として、米海軍の艦上戦闘攻撃機「スーパー・ホーネット」や「オスプレイ」、戦艦「大和」などの内部構造を紹介。見開き大のイラストは見応え十分で、初心者の入門編のみならず、コアなミリタリーファンの好奇心にも応えてくれる内容だ。

　北朝鮮の弾道ミサイルもページを割いて取り上げる。到達高度や射程、発射したミサイルの種類など、これまでの経緯も含めて包括的に理解できる。

　兵器を知ることは、戦争を理解することにつながる。本書を読めば兵器についての知識はもちろん、軍事や国際紛争といったニュースがぐっと身近に感じられるだろう。

　（ワン・パブリッシング刊、９９０円）