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日米2プラス2 北朝鮮に圧力を継続
防衛相会談ではイージス・アショア導入で協力要請
(2017年8月17日)

2017年8月23日更新

 日米安全保障協議委員会の冒頭、握手を交わす(左から)小野寺防衛相、河野外相、ティラーソン米国務長官、マティス米国防長官(8月17日、米ワシントンの国務省で)=防衛省提供


 共同記者会見に臨む(左から)小野寺防衛相、河野外相、ティラーソン米国務長官、マティス米国防長官(8月17日、米ワシントンの国務省で)=防衛省提供

 日米両政府は8月17日午前(日本時間同日深夜)、米ワシントンの国務省で外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(SCC=2プラス2)を開き、日本側から河野太郎外相、小野寺五典防衛相、米側からレックス・ティラーソン国務長官、ジェームズ・マティス国防長官が出席した。4閣僚は核・ミサイル開発を進める北朝鮮に圧力をかけ続ける方針を確認するとともに、日米同盟の強化に向け、自衛隊と米軍の役割分担の見直しを通じて日本の役割を拡大することで一致し、共同発表を行った。この後、マティス長官との防衛相会談に臨んだ小野寺大臣は、日本の弾道ミサイル防衛(BMD)能力を強化するため、米国が開発した陸上配備型イージスシステム「イージス・アショア」の新規導入に向けた協力を米側に要請。マティス長官は日本への導入を歓迎し、協力する意向を示した。


「日米2プラス2」の開催は2015年4月以来で、トランプ政権発足後は初めて。河野外相、小野寺防衛相ともに8月3日の就任からわずか2週間でのスピード訪米が実現した。

 協議は3時間15分間にわたって行われ、4閣僚は日米同盟のさらなる強化で一致。アジア太平洋地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、米国の核戦力・通常戦力で同盟国を守る「拡大抑止」の重要性と、「米国の核戦力を含むあらゆる種類の能力を通じた日本の安全に対するコミットメント(関与)」を再確認した。

 共同発表では、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮に圧力をかけ続けることで一致。新たな段階の脅威を抑止するため、「同盟の能力を強化する」と明記した。

 東・南シナ海情勢をめぐっては、海洋進出を強める中国を念頭に「懸念」を表明し、沖縄県の尖閣諸島が米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象であることを改めて確認した。

 日米同盟に関しては、あらゆる事態で切れ目のない対応を確保するため、自衛隊と米軍の「役割・任務・能力の見直し」などを通じ、同盟をさらに強化する具体的な方策や行動を立案する方針を打ち出した。

 これに伴い、日本は2019年度から5年計画で始まる次期「中期防衛力整備計画(中期防)」を見据え、「同盟における日本の役割を拡大し、防衛能力を強化する」とともに、米国は「最新鋭の能力を日本に展開する」ことで合意した。

 これを受けて4閣僚は事務当局に対し、@日本の平和安全法制の下で「さらなる協力の形態を追求する」A情報収集や警戒監視、偵察、訓練、演習、研究開発、能力構築、施設の共同使用などさまざまな分野で「新たな行動を探求する」――との二つの指針を示した。

 さらに、宇宙・サイバー分野における協力の拡大をはじめ、▽共同計画▽ミサイル防衛▽非戦闘員を退避させるための活動▽防衛装備・技術協力▽情報協力・情報保全――などに関する協力を加速化させることも盛り込んだ。

 このほか、韓国、豪州、インド、東南アジア諸国などとの多国間における安全保障・防衛協力を推進する。

 沖縄県の基地負担軽減に関しては、米軍の抑止力を維持しつつ、米軍普天間飛行場の継続的使用を回避するため、名護市辺野古への移設が「唯一の解決策」との認識を改めて共有した。

 協議後の共同記者会見で小野寺大臣は「我が国自身の防衛力を強化するため、防衛大綱の見直しや中期防の策定についての検討を本格化させる考えを今日の会議で説明し、理解を得た」と述べた。

 その上で「今後は日米ガイドラインの実施を加速させ、平和安全法制の下での協力を推進し、警戒監視や共同訓練など平時の協力を拡大させるとともに、新規アセット(装備品)の導入を含むBMDや、宇宙・サイバーといった新たな領域の能力向上のための協力を進めていく」と述べ、日米の共同対処能力の向上に着実に取り組んでいく考えを強調した。


日米防衛相会談 イージス・アショア導入で協力
小野寺大臣「専守防衛の新たな方向」

 小野寺防衛相は日米2プラス2の協議を終えた17日午後(日本時間18日未明)、マティス国防長官と約50分間、防衛相会談を行い、日米同盟の抑止力・対処力を一層強化していくことで一致した。

 会談後に臨時記者会見した小野寺大臣は、日本のBMD能力を強化するため、米国が開発した地上固定式施設でイージス艦と同等のミサイル迎撃能力を持つ「イージス・アショア」の新規導入の意向を伝え、米側に協力を要請したことを明らかにした。

 大臣は「先方からの協力を取り付けることができたと思う」と述べた上で、「(日本は)従来から専守防衛の『盾』の役割を万全にするという中で、今回、イージス・アショアを中心とした防衛力整備の新たな方向ということになった」と説明した。

 また、防衛大綱の見直しの検討については「前の大綱を作った時(2013年)と比べ、日米ガイドラインや最近の北朝鮮の弾道ミサイル能力の向上、平和安全法制などさまざまな新しい安全保障上の政策や環境の変化があった。それらに合わせて不断に見直しをしていく中で、防衛大綱についても議論していきたいというお話を(米側に)させていただいた。不断の検討をしていくことは必要なことだと米側も理解している」と語った。


 ◇イージス・アショア(Aegis Ashore)

 弾道ミサイルを大気圏外で撃ち落とすイージス護衛艦搭載の迎撃ミサイルシステムを陸上配備型にしたもので、アショアは「陸岸」を意味する。米ロッキード・マーチン社などが開発し、ハワイのカウアイ島に米ミサイル防衛庁の試験施設がある。地上固定型だが、ユニットごとに分解して移動することは可能。日米が共同開発中の最新鋭迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の射程は約2000キロと言われ、広範囲に及ぶ。NATOでは欧州ミサイル防衛構想に基づき、2015年のルーマニアへの配備に続き、ポーランドにも18年の配備を目指して施設の建設が進められている。


日米安全保障協議委員会 共同発表

日米2プラス2 北朝鮮に圧力を継続 防衛相会談ではイージス・アショア導入で協力要請(2017年8月23日更新)
日米安全保障協議委員会 共同発表(2017年8月23日更新)
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朝雲新聞社の本

自衛隊装備年鑑2017-2018

アジアの
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2017-2018

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