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北ミサイル発射 沖縄上空通過
迎撃態勢 万全の構築
イージス艦、PAC3展開(2016年2月2日~8日)

2016年2月10日更新

 石垣島に展開し、北朝鮮のミサイル発射後も仰角を上げて待機に就く空自PAC3の発射機(2月8日、沖縄県石垣市八島町で)


 防衛会議で北朝鮮のミサイルに対する破壊措置命令の解除を検討する防衛省・自衛隊の幹部ら。中央奥は関係者の労をねぎらう中谷大臣(2月8日、防衛省で)


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北朝鮮ミサイル発射ドキュメント

 北朝鮮は2月7日午前9時31分(現地時間同9時1分)ごろ、北西部の東倉里(トンチャンリ)から南方に向けて「人工衛星」と称する事実上の長距離弾道ミサイル1発を発射した。日本政府は同日、発射を確認。ミサイルは沖縄県上空を通過したが、日本の領域内への落下物は確認されず、自衛隊による破壊措置は実施されなかった。中谷防衛相は8日午後、防衛会議を開き、自衛隊に発令していた破壊措置命令を解除。これを受け、万が一に備えて万全の態勢で首都圏や沖縄県に展開していた空自の地対空誘導弾PAC3部隊をはじめ、日本海や東シナ海に展開していた海自のイージス艦、先島諸島などに派遣されていた陸自の被害対処部隊は直ちに撤収を開始した。


中谷防衛相「同盟メカニズムが機能」

 北朝鮮は2月2日、国際海事機関(IMO)に対し、「人工衛星」の打ち上げ期間を「2月8?25日」と通告。中谷大臣は3日、日本国内に弾道ミサイルやその破片などが落下した場合に備え、自衛隊法第82条の3第3項の規定に基づき、自衛隊が弾道ミサイル防衛(BMD)システムを使って迎撃を可能にする破壊措置命令を発出した。

 防衛省・自衛隊は同日、航空総隊司令官の福江広明空将を指揮官とする「BMD統合任務部隊」を編成。海上配備型迎撃ミサイル「SM3」を搭載した海自のイージス艦を日本海と東シナ海に展開させるとともに、空自のPAC3部隊を沖縄県の石垣島(石垣市)と宮古島(宮古島市)にも展開。陸自の被害対処部隊を那覇市、石垣島、宮古島、与那国島(与那国町)、多良間島(多良間村)などに派遣し、態勢強化を本格化させた。

 PAC3は、それまでの北朝鮮の動きを踏まえ、1月末までに首都圏(市ヶ谷、朝霞、習志野)と沖縄本島の那覇基地、知念分屯基地に展開を完了しており、石垣島と宮古島には本土のPAC3部隊が海自の輸送艦「おおすみ」と「くにさき」で呉基地から7日早朝までに機動展開を完了。北朝鮮は6日になって打ち上げ期間を「7?14日」へと変更したが、こうした事態にも万全の態勢で臨んだ。

 防衛省によると、ミサイルの落下物は、一つ目が黄海上、二つ目と三つ目が東シナ海上、四つ目が日本の南約2000キロの太平洋上にそれぞれ落下し、残余の物体は南に飛翔を継続したとみられる。

 この間、物体が沖縄県の上空を7日午前9時39分と同9時41分ごろにそれぞれ通過したが、我が国領内への落下の恐れはないと判断し、破壊措置は行わなかった。

 北朝鮮による長距離弾道ミサイルの発射は2012年12月以来。

 政府は同10時14分から国家安全保障会議(NSC)を開催。直後の記者会見で、菅官房長官は「北朝鮮を強く非難する」とする官房長官声明を発表した。

 防衛省では同10時50分、中谷大臣が緊急幹部会議を開き、情報収集・分析に全力を挙げ、国民の安全、安心のために引き続き警戒監視に当たるよう指示。この後、臨時記者会見した大臣は、ミサイルが「テポドン2」の派生型に類似しており、何らかの物体が地球周回軌道に投入された可能性を指摘した。防衛省は詳しい分析を急いでいる。

 中谷大臣は8日、北朝鮮が発射通告を解除したことなどを踏まえ、破壊措置の終結命令を発出した。今回の自衛隊の対応について記者団に対し「日頃の計画やマニュアルに従って迅速、確実に準備・展開し、万全の態勢を取ることができた」と一定の評価を示した上で、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)に基づく同盟調整メカニズム(ACM)が機能したことを挙げ、日米間の緊密な連携の成果を強調した。

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