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G7広島サミット ゼレンスキー大統領来日 ウクライナと結束示す(2023年5月19~21日)

2023年5月25日更新


ウクライナのゼレンスキー大統領(中央奥右)を迎え、G7サミットのセッションに臨む(手前左から時計回りに)岸田首相、バイデン米大統領、ショルツ独首相、スナク英首相、フォンデアライエン欧州委員長、(1人おいて)ミシェル欧州理事会常任議長、ベネデッティ駐日イタリア大使、トルドー加首相、マクロン仏大統領(5月21日、広島市)=官邸ホームページから

 被爆地・広島市で先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)が5月19~21日に開かれ、核軍縮・不拡散を盛り込んだ首脳声明を発出した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も当初のオンライン参加を急遽(きょ)変更して20日にフランスの政府専用機で来日し、討議などに参加。議長を務めた岸田首相は最終日に平和記念公園で記者会見し、「ロシアによる核の威嚇が行われる中、ゼレンスキー氏を迎えて議論を行ったことは、力による現状変更のための核兵器による威嚇、ましてやその使用はあってはならないとのメッセージを、緊迫感を持って発信することになった」と指摘。「G7とウクライナの揺るぎない連帯を示すと共に、『法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序』を守り抜く決意を世界に向けて力強く示せた」と開催意義を強調した。

露の核威嚇を非難

 首脳声明には「ロシアの違法な侵略戦争に直面する中、必要とされる限りウクライナを支援する」と明記。「核兵器のない世界という究極の目標に向けて軍縮・不拡散の取り組みを強化する」ことを盛り込んだ。

 ロシアを巡っては「国連憲章を含む国際法の深刻な違反を構成する、ロシアによるウクライナに対する侵略戦争を改めて可能な限り最も強い言葉で非難する」と記し、G7のウクライナに対する外交的、財政的、人道的、軍事的支援の強化を通じた揺るぎない支持を再確認した。

 さらに、ロシアを念頭に、世界のいかなる場所においても平穏に確立された領域の状況を力や威圧によって変更しようとするどのような一方的な試みにも強く反対し、武力の行使による領土の取得は禁止されていることを改めて・・・

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