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陸自戦闘糧食、ウクライナへ

2022年5月12日更新

 

訓練中の寸暇を使い、戦闘糧食を口にする陸自隊員(陸幕提供)

補助食として導入されている(右から)ゼリー飲料、おかかふりかけ、野菜ふりかけ

8年ぶりリニューアル、おいしさ好評

 災害派遣活動などに従事する隊員たちの活力源となっている「戦闘糧食」。ロシア軍による侵攻が続くウクライナへの支援として防衛省・自衛隊から約11万食の「非常用糧食」が無償提供されている。陸自からは令和元年に8年ぶりにリニューアルされた新メニューの「ボロニアソーセージ」と「ナポリタン」を提供、優れた栄養価とおいしさが現地でも好評を得ている。

「ボロニアソーセージ」と「ナポリタン」

 陸自の非常用糧食は昭和29年の自衛隊創設時、旧軍仕様の「乾パン」を主体として始まった。39年には栄養価を見直し、主食・副食を設けた「缶詰型」に改善。丈夫で安定性が高いことから約半世紀の長きに渡って隊員の活力源となってきた。

 平成23年には部隊の要望や民間の加工技術の発達などを受け、現在の「軽包装型(レトルト)」に。同年に発生した東日本大震災時には缶詰型と新たなレトルトが隊員に提供されたが、長期に渡る活動で隊員たちが栄養不足になるなど、課題も残した。

 これら教訓を踏まえて令和元年、栄養バランスや味の見直しを図り、8年ぶりにリニューアル。鉄分、カルシウム、ビタミンB1など、隊員が活動する上で必要な栄養素を加えたほか、長期間喫食しても飽きないように和食、洋食、中華、肉、魚をバランスよくそろえた。いずれも主食、副食、スプーンのセットで、「簡易加熱剤」で約20~30分間加熱すれば状況に応じて温かい食事が食べられるよう改善された。

 ラインナップは新メニュー13種類と従来品を改良した8種類の21種類。新メニューは「肉じゃが」「さんま甘露煮」などの和食に加え、洋食ではウクライナに提供した陸自初のパン食となる「ボロニアソーセージ」をはじめ、「牛ひき肉のキーマカレー」「ビーフシチュー」などバリエーションが広がった。

 味付けは濃いめで高カロリー。主食は白飯に加え、五目飯、ドライカレーなど味つけご飯も組み合わせ、副食は醤油主体から一変して、味噌、ショウガ、スパイスを効かせる工夫がされるなど「おいしさ」にもこだわっている。このほか、不足する栄養価の補助食としてゼリー飲料、ふりかけなども導入されている。

 陸幕需品室糧食グループ長の福岡健人1佐は・・・

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