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朝雲寸言
2023年、国土地理院は日本列島の島の総数は1万4125島であると発表した。小欄の記憶によれば日本の島嶼の数は約6800島だったはずである。領土に大きな変化がない限り倍以上増えることはないはずだ。気になったので調べてみた。
過去の島嶼数は海上保安庁が1987年に調査した時のものだ。当時の海図や地図に基づいて数えたもので自然に形成され満潮時に水面上にある陸地が対象だった。
現在の島嶼数は国土地理院が航空写真や衛星画像を用いて周囲長100メートル以上の自然の陸地を数えた結果で、国土面積や領土・領海に影響を与えるものではなく数え方の精度が上がったことによるものである。
日本が島国であることは理解していたが我が国土がこれほど多くの島々から成り立っていることに改めて気づかされた。しかし海洋国家としてこれらの島々を上手く活用しているかと問われると疑問が残る。
現在、住民が居住する有人島は417島で継続的に減少し続けている。日本全体が人口減少局面に入ってからは減少速度が本土を大きく上回っているという。
離島は我が国の海洋資源確保の観点から重要な価値を有する。さらに領土保全・安全保障上の価値は計り知れない。守る側にも攻める側にとっても離島は戦力推進の基盤となるからだ。
日に日に緊張が増している我が国の周辺海域、その危機意識は十分に共有されているだろうか。
(2026年1月29日付『朝雲』より)