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朝雲寸言2008/6/5付
四川大地震の被災者救援のため、テントなどを自衛隊機で空輸する話が突然持ち上がり、突然消えてしまった。日中間でどんな行き違いがあったか定かではないが、大変惜しいことをした、というのが率直な思いではないだろうか。
中国側の「根回し」が終わらないうちに日本側が公表し、日本のマスコミが大騒ぎをして、中国国内で反対論が起き、結局、この話はなかったことにするしかなかったというのが真相のようだ。
結果的には、またしてもマスコミにやられた格好だが、教科書問題や靖国参拝と違って、マスコミの側にこの「美談」を潰そうという意図はなく、単純にビッグニュースとして取り上げただけだったことを考えれば、マスコミについ漏らしてしまった日本側の「誰か」の責任も大きい。
「口は災いの元」というが、隠すべきことを隠さず、隠してはいけないことを隠そうとする政治家、官僚の弊害が出たということだろう。特に、今回のように「よい話」は、見通しがつくまで黙っているのが、外交・防衛に携わる者の大事な資質だ。
済んだことは仕方がないが、中国側に、この際自衛隊を受け入れてもよいという考えがあったことは事実のようで、それが最大の収穫だ。世の中は想像を超えたペースで変わっていく。
日本の緊急援助隊が切り開いた信頼の道は、これからも広がるに相違ない。「次の機会」には、功名を焦らず確実に実現を期してもらいたい。
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