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朝雲寸言2008/2/21付
防衛省改革の流れの中で浮上した「石破私案」に、疑問や批判が出されているという。石破大臣の案は、各幕僚監部を廃止した上で内局と統合し、防衛力整備、部隊運用、広報・国会対策という三つの機能を持った組織に再編するというドラスティックなもので、ある意味、究極の統合組織を目指すものだ。
これでは、各自衛隊の最高位である幕僚長をはじめ、幕を構成する部長や課長は必要ないというに等しい。陸、海、空のアイデンティティーを失えば士気に関わるということから、防衛省・自衛隊内部に強い反発が起きているようだ。
だが、石破私案が提起したものは、そういうレベルの問題ではないように思える。内局、各幕を含めた中央組織の存在意義は、一朝有事のとき、防衛大臣を補佐して危機に対処することにある。現在のように縦割りで、誰がインド洋での給油量に責任を持っているのか分からないような状態で有事に対処できるのか、という問いかけだろう。
有事には陸だ、海だ、空だではなく、全体の作戦、兵站、広報がうまく噛み合わなければならない、という発想はうなずける。一方、有事となれば、自衛官はそれぞれの職種のプロとして敵に勝たなければならない。そういうプロの養成が平素からの自衛隊の任務だ。
この際、石破私案を頭から否定するのではなく、石破私案の是非を含め、真に有効な組織のありようを真摯に議論することが求められている。
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