朝雲寸言2008/2/7付

あまり知られていないが、2月2日は「情報セキュリティーの日」だった。防衛省も2月を「情報セキュリティー月間」として、各種の啓発活動を予定している。
思えば、護衛艦「あさゆき」乗員の私有パソコンからウィニーを介した情報流出が発覚したのも一昨年2月だった。当時、安倍官房長官は「ウィニーを使わないよう」国民に呼びかけ、防衛庁は職場から私有パソコンを一掃するなどの対策を打った。これ即ち“専守防衛”だ。
その後、ウィニー経由の流出は減少したが、エストニアの金融ネットワークが大規模なDos攻撃を受けたり、あるいは中国のサーバーからウィルス付きのメールが送られるなど、攻撃の手口が大規模化、巧妙化する傾向にある。これを“専守防衛”で守り抜くには、パソコンそのものを一掃しなければならない。
そうもできないなら、次の手は抑止力の強化だが、ウィルス・メールを送る行為を犯罪にする刑法改正は国会に提出されているものの、共謀罪と抱き合わせの改正のため、当分通りそうもないし、仮に成立しても、外国で行われる犯罪を直接取り締まれるわけでもない。
サイバー攻撃によって国の機能が破壊されるような場合の究極の手段は、相手のサーバーに対する攻撃だ。といっても電子データを送るだけだから、憲法違反になるとも思えない。防衛省は、金のかかる兵器だけでなく、サイバー攻撃への備えも研究すべきだ。