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朝雲寸言2008/1/24付
年明け早々、原油は値上がりする一方で、株価や内閣支持率は下がり続けるなど、先行きの見通しが暗くなる話題ばかり。だが、わが国は、そんなに暗い国になってしまったのだろうか。
株価で言えば、数年前には日経平均が8000円まで落ち込んでいた。ガソリン価格は、第2次オイルショックのころには1リッター170円だった。内閣支持率も、悪いときには10%台まで落ちた。
戦争直後の貧困と混乱を経験した「昔の」日本人は、今はまだ良くなったと感じる感性があった。あるいは、自分は豊かではないが、お隣よりはましだといって満足する術を知っていた。
一方、高度成長期を経て「豊かな時代」に生まれ育った日本人は、豊かなことが当たり前で、比較して満足する術を知らない。自ら「足るを知る」という、人格形成の重要な経験に欠けている。もっとも、足ることを知っていた「昔の日本人」は、我慢の末に豊かさを手に入れた世代でもある。
今日の世相の暗さは、年金問題や地域社会の崩壊がその典型だが、そうした世代の我慢の成果が失われていくことに対する苛立ちが背景にあり、それだけ根深く、深刻な政治不信につながっていく。
「ガソリン値下げ隊」というのができたそうだが、「政府の無策」を非難し、大衆受けのするスローガンで選挙に勝ったとしても、ばら撒きと緊縮の間を揺れ動くだけなら、政治不信や世相の暗さは直らない。
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