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朝雲寸言2008/1/10付
昨年暮れ、イージス艦に関する機密情報を漏洩した容疑で、現職の海自幹部が逮捕された。事件は約1年前、某海曹の内縁の中国人の妻が入国管理法違反による家宅捜索を受けた際、イージス関係の情報が入ったハードディスクが発見されて発覚した。
情報を持つはずのない海曹に機密情報が渡ったのは、その間に複数の関係者が介在したはずであり、中国人妻などを通じて情報が外国に渡った可能性も否定できないことから、事件の全容を探るために、実に1年近い時間がかかった。
同時に、ことがイージスシステムに関する機密だけに、この事件は、信頼という日米同盟の基盤を揺るがしかねないものとなった。今のところ外国に漏洩した事実は確認されていないが、それは、たまたま悪意の者が介在していなかっただけで、事件の深刻さに変わりはない。
重い罰則の制度があり、保全教育も行き届いているはずの自衛隊で、なぜこうした事件が繰り返されるのか。今回は、最初の漏洩者から別の幹部を介し、さらに教官をしていた他の幹部に渡ったことが確認されている。
それは、向学心あるいは「同期のよしみ」かも知れないが、一朝有事となれば、結果的に多くの同僚隊員の命を危険にさらすことになりかねない愚行だ。自衛官として接する秘密は国の財産であり、同僚の命綱でもある。「防人」たるもの、職務上接する秘密は墓場まで持っていく覚悟が必要だ。
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