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朝雲寸言2007/10/25付
政治には上り坂、下り坂の他に「まさか」という坂があると言われる。人生も同じだ。そして、組織の浮沈もまた然り。
同時に、人の生きざま、組織のあり方には、常道と邪道がある。上り下りや突然の不幸は選ぶことができないが、自分の生きざまは選ぶことができる。給油量を取り違えたこと自体は「まさか」のミスだが、それを上に報告するかどうかは、担当者の考え方もさることながら、バッド・ニュースをいち早く上司と共有するかどうかという組織文化の問題だ。
組織のトップが倫理規程に違反することも、あってはならない「まさか」だが、上司の逸脱や誤りを誰も見とがめなかったことも、同様の組織文化の裏返しかも知れない。そこに目を向けなければ、内部調査を何度繰り返しても調査自身の信頼性が問われる。
防衛施設庁の談合問題が表面化したときは「下り坂」だった。今年1月、念願の省への昇格を実現したときは「上り坂」にあると見られていた。その防衛施設庁を廃止統合し、いよいよこれから政策官庁への「上り坂」を歩み始めようという時期の「まさか」だ。
組織の本領は逆風の時に問われる。組織や看板をどんなに変えようと、邪道を捨てて常道を歩む健全な組織文化がなければ国民の信頼は得られない。内局、幕僚監部を問わず、組織のトップが気配りすべき最大のポイントは、任期が長いか短いかなどではなく、自らが発信する組織文化だ。
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