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朝雲寸言2007/10/18付
衆参両院の第1党が異なる「ねじれ国会」という状況のなかで、福田政権は難しい舵取りを迫られている。仮に来年春ともいわれる衆議院の総選挙で与党が過半数を制したとしても、参議院の選挙は3年ごとに半数の改選だから、次回と次々回の参院選で与党が連勝しなければこの状況は少なくとも今後6年間は変わらない。
それゆえ、重要な政策の実現には野党との合意が不可欠で、特に、国民生活に直結する問題や国の安全保障に関する問題は「政争の具」にすべきではない。国会の場で正々堂々と本質的な議論を交わし、相互の良いところを取り入れるのが議会制民主主義の常道であり、国民の利益にかなう所以でもある。
だが、政治の現実は必ずしもそうではないらしい。テロ特措法の延長問題で言えば、民主党は理屈も聞かずに憲法違反だから反対と言う。このため与党には3分の2で強行成立させるとの声もある。選挙に勝つためには手段を選ばずということになれば、勝つために反則さえも厭わない亀田大毅のボクシングと大差はない。
戦う相手に敬意を払い、勝者も敗者も互いに健闘を称えるのがスポーツマンシップの基本だとすると、相手の考え方を聞いて討議を尽くすのが多数決原理の基本だ。基本に立ち返ることなく、党利党略で審議を引き延ばし、問答無用でお互いの法案を切り捨てるような状態が今後6年間も続くならば、国民にとって最大の不幸だ。
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