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朝雲寸言2007/8/9付
参議院で与党が過半数を割り、民主党が第1党となったことで、テロ特措法の延長が秋の臨時国会の最重要課題として浮上してきた。民主党をはじめとする野党はテロ特措法に反対の意向を示している。
参議院で延長が否決された場合、衆議院で3分の2の多数で再可決すれば法律は通すことができるが、他方、参議院で審議を引き延ばされた場合、11月1日で特措法は消滅するので、延長法案も自動的に廃案になる。
テロ特措法をめぐっては、9・11を契機とした国際社会のテロとの戦いの一環だとして、民主党内にも基本的に賛成する勢力がいる。政府は、民主党の理解を得て何とか円満に、期限内に延長したい方針だが、野党執行部としては、ことさら政府を困らせるために非協力を貫き、できれば安倍内閣を瓦解させたいとの思惑もあろう。
そうなれば、いずれ民主党の要求を「丸飲み」してでも法案を通すか、徹底的に論争して民意を問うかの選択を迫られる。選挙に負ければこうなることは目に見えていた。それゆえ、自衛隊派遣を「政争の具」にしないためにも「一般法」の早期制定が必要だったが、いまや後の祭りと言うべきかも知れない。
選挙で予想外の大敗を喫したのもさることながら、「出口」を考えずに自衛隊派遣を決めたことも、政治としての危機管理能力が問われる。行けとか帰れとか、部隊が右往左往することがない決断を求めたいものだ。
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