朝雲寸言2007/7/12付

7月12日の告示を控え、世の中は参議院選挙一色だ。日本の場合、選挙の結果たとえ政権が代わっても、世界の安全保障に与える影響はない、と大方は考えている。米国も同様に、共和党と民主党では国益追求の手法は違っても、安保戦略で大きな変化はないだろう。
中国の場合も、経済成長と大国化を追求する党の路線が続く以上、選挙によらない指導者でも交代によって急に路線が変わることはなかろう。他方、選挙で選ばれた指導者であっても、ロシアのように、プーチン政権が続いても代わっても先行きが見えない国もある。
ベネズエラのチャベスのように、国民の人気を背景に反米・社会主義に大きく舵を切った政権もある。総じて民主主義でも権威主義でも、政権交代のルールが成熟している国ほど、国際的には安定感がある。
日本の立場から見て、最も心配な政権は金正日政権だ。代わってほしいのだが、突然代わられても困る。あるいはまた、イラクのマリキ政権は、イラク安定のカギであるだけに存続か否かが心配だ。パキスタンのムシャラフ政権もアルカイダ掃討の最前線だけに、政権基盤が揺らいでいることが憂慮される。
政権が代わっても、国家や世界の安全に影響がないのは幸せなことである。(先週の本欄で、「米英はドレスデン爆撃について謝罪」との表現がありましたが、両国が政府として謝罪した事実はありませんでした。お詫びして訂正します)