7月の朝雲ニュース
 
 日時
 ニュースタイトル
7月29日付

1. <第3次イラク復興支援群> 東北方に編成命令 整備など増員、500人規模に

2. 2次隊 ウルクの外柵補修 延長13キロ、最古の都市国家遺跡

3. 空自2期隊員、帰国を完了

4. 7月23日付 参事官級など異動

5. <全自美術展> 総理大臣賞など決まる 小林1海尉(絵画)岩田1陸尉(書道)小野技官(写真)

6. OPCW査察局長 秋山将補が再度就任 化学兵器 査察・検証活動を指揮

7. 中国艦船、EEZ内で活発に調査活動

8. 発動機用の新整備場が完成

7月22日付

<横浜>10月に国際航空宇宙展  技本開発品など展示

7月22日付

1. <防衛技術> 燃料電池エンジン搭載の自律型深海探査機「うらしま」 300キロの世界記録へ挑戦
  海洋研究開発機構 連続43時間、220キロ航走  燃料の水素を吸蔵合金に貯蔵

2. <世界の新兵器> 戦術高エネルギー・レーザー兵器(米・イスラエル) レーザーで目標を破壊

3. <防衛トピックス>
  海 外  低コストのUAV/韓国にAWACS
  国 内  CX組立工場が完成/新型の携帯救難信号

7月22日付

1. 空・陸から住民救出  新潟、福島、福井 記録的な集中豪雨

2. <空自輸空隊> 3期要員が現地入り

3. 不祥事防止で報告書 「准・曹に服務指導権限を」 身上把握には限界 検討会議 幹部の負担軽減求める

4. 建設訓練センターが開所式 東ティモール・ディリ

5. 改正ACSAの手続取極を締結

6. 豪空軍主催多国間訓練 空自がオブザーバー2人派遣 仏など4カ国75機参加

7. <訃報> 栗栖元統幕議長が死去
超法規発言で引責 栗栖 弘臣氏(くりす・ひろおみ=元統幕議長、元陸将)

7月22日付

<イラク支援群> 15カ所で補修作業 支援2次隊も現地入り完了

7月15日付

15年度調達確定値 件数・金額とも減 16年度見込み 総額1兆3304億5千万円に

7月15日付

1. サマワの陸自派遣部隊 酷暑の中で支援活動続く 学校補修など13箇所
  浄水セットもフル稼働 給水計1万1000トン超に

2. 防衛白書販売強化作戦 「要約版」を急ぎ制作

3. U4で物資を空輸 ゴランPKO

4. 3次隊も準備万端  9師団 要員候補の訓練公開

7月8日付

1. 防衛庁・陸海空体制50周年 激動の安保環境を超えて 9月8日記念式典

2. 16年版「防衛白書」を公表 イラク情勢など詳述 巻頭特集 50年を写真で回顧 

3. <東ティモールPKO> 4次隊に1級賞状

7月8日付

1. 入間の修武台記念館 老朽化で建て替えへ 歴史資料館に一新

2. インド洋洋上補給 35万9000リットルに 「みょうこう」「さみだれ」帰国

3. 「リムパック04」始まる

4. 戦闘参加が予測される部隊なら輸送拒否 輸空隊の任務で空幕長

5. 見学者を公募 8月28日、恒例の「富士総火演」

7月1日付

1. 空自が創立50周年 入間で中央式典 石破長官、抑止力の意義強調 津曲空幕長「より健全な組織に」

2. 自衛隊、多国籍軍に参加  6月28日 イラクに統治権移譲

 

 

 
 
 7月29日付


<第3次イラク復興支援群>
東北方に編成命令
整備など増員、500人規模に

石破防衛庁長官は7月21日、奥村東北方総監に対し、第3次イラク復興支援群の編成命令を発出した。3次隊は9師団(司令部・青森)を主力に編成される。
3次隊は現地のニーズに基づき、1、2次隊よりも約30人多い500人弱の規模となる。増員される人員は主に整備、施設、警備、渉外の各要員。
現地では真夏の熱暑により車両や器材の消耗が激しく、整備面での負担が大きくなっているほか、現在、15カ所で同時に学校や道路などの補修が行われているため、業務の増大に伴う増員が求められていた。また、多国籍軍との調整業務も増えているため、群本部の調整・渉外要員も強化されることになった。
3次隊は部隊の編成完結後、8月中に順次出国し、2次隊(11師団主力)と交代する予定。



 
 
 7月29日付


2次隊 ウルクの外柵補修
延長13キロ、最古の都市国家遺跡

第2次イラク復興支援群(群長・今浦勇紀1佐)は7月24日、サマワ東方約35キロにある世界最古の都市国家遺跡「ウルク」の外柵補修工事を開始した。
ウルク遺跡には紀元前約3500年前のシュメール時代の神殿跡などが残っているが、フセイン政権崩壊後、盗掘などが相次ぎ、文化財保護のため早期の対策が待たれていた。
このため支援群では日本の無償援助などを活用し、現地役務により遺跡周囲に外柵を設置する工事に着手したもので、補修の総延長は13・3キロになる。施工期間は約2カ月を予定している。
24日の施工開始には陸自から今浦群長、佐藤正久業務支援隊長ら、イラク暫定政府から文化遺産局長らが出席してジクラット、ガレウス両神殿跡などを視察、その後、西側の個所から工事に着手した。
報道陣に対し今浦群長は「ウルクはイラクだけでなく世界の宝。修繕に貢献できることは誇り」、また佐藤支援隊長も「外柵を建てることで素晴らしい遺跡の保護に努め、この地の歴史と文化に敬意を払っていきたい」などと述べた。
ウルクは世界最古の物語として知られる「ギルガメシュ叙事詩」の舞台で、旧約聖書の「ノアの箱舟」伝説に描かれた洪水の起きた都市とも言われている。長くドイツの遺跡調査団が発掘に当たっていたが、イラク戦争後は治安悪化で調査を中断、遺跡では盗掘なども起きていた。



世界最古の都市国家遺跡「ウルク」の外柵補修に着手、測量を行う陸自復興支援群の隊員と現地の作業員(7月24日、サマワ東方のムサンナ県ワルカで)

 

 
 
 7月29日付


空自2期隊員、帰国を完了

イラクへの人道復興支援物資空輸のため、今年4月からクウェートのアリ・アルサレム空軍基地などに派遣されていた空自第2期派遣隊員のうち、輸空隊司令の日暮正博1佐以下約100人が7月22日、政府専用機で小牧基地に帰国した。6月中旬にC130H輸送機などで既に帰国している約100人も加わり、同日、同基地で石破防衛庁長官、津曲空幕長が出席して2期隊員の帰国行事が行われた。
会場の同基地体育館には、経由地などで任務に就いていた隊員を含む2期隊員約200人と家族約100人が出席。派遣隊員を代表して日暮1佐が香川支援集団司令官に帰国を報告した。香川司令官は「(2期隊員は)物資70トンと人員1060人を輸送、4月には邦人輸送という突発的な任務にも一致団結して対応し、新しい空自の1ページを飾った。一人ひとりの経験を原隊でも生かしてほしい」と帰国隊員の労をねぎらった。
石破長官は訓示で「諸官の復興支援活動が国内外で高い評価を受け、感謝されている。自由、民主主義、平和は誰かが汗を流して苦難に耐えていかなければ守っていけない。今回の任務をさらなる契機として国民と世界の人々の幸せのために頑張ってほしい」と述べた。
これに先立って行われた記者会見で日暮1佐は「現地では気温45度を超える中、隊員は黙々と仕事をしたが、大過なく終わり、充実感と達成感を感じている」と語った。

 

 
 
 7月29日付


7月23日付
参事官級など異動

政府は7月23日の閣議で、大古和雄管理局長を運用局長、西川徹矢運用局長を人教局長、野津研二施設庁次長を管理局長、小林誠一人教局長を防研所長、河尻融参事官を防医大副校長、横山文博防医大副校長を参事官に、また、松谷有希雄衛生担当参事官を厚労省に戻し、後任の衛生担当参事官に西山正徳厚労省医療課長を充てる参事官級の人事異動を承認、同日付で発令した。さらに事務官等定期異動で、内局の審議官、書記官、技本、契本の副本部長、施設庁の施設局長らが同日付で動いた。

 

 
 
 7月29日付


<全自美術展>
総理大臣賞など決まる
小林1海尉(絵画)岩田1陸尉(書道)小野技官(写真)

隔年開催されている16年度全自衛隊美術展(防衛庁主催、防衛庁共済組合協賛)の絵画、書道、写真各部門で特選、秀作、入賞作品と、絵画、写真の両部門に今年度新設された防衛庁設置50周年特別賞がこのほど決まった。応募作品は絵画63、書道84、写真115の計262点で、このうち特選、秀作、入賞に計80点が選ばれた。審査は絵画部門を寺坂公雄(日展評議員、光風会常務理事)、書道部門を今井凌雪(日展参事、日本書芸院名誉顧問)、写真部門を高石泰次(元富士フォトサロン顧問)の3氏。
特選の内閣総理大臣賞は、絵画が小林桂一1海尉(防医大)の「れいめい」、書道は岩田一男1陸尉(健軍)の「倣徐三庚出師表(じょさんこうすいしのひょうをならう)」、写真は小野斎夫技官(仙台)の「滝すだれ」が選ばれた。各部門で家族・OBの特別賞(防衛庁長官賞)も選ばれた。
表彰式は8月19日、東京・新宿のグランドヒル市ヶ谷で行われ、入賞作の巡回展示は8月25日〜同31日の埼玉・朝霞の陸自広報センターを皮切りに、青森・八戸市民会館(9月15日〜同20日)、山口・防府市カリヨン203(11月19日〜同23日)、北海道・帯広市とかちプラザ(12月15日〜同19日)、大阪・キッズプラザ大阪(17年2月1日〜同6日)、市ヶ谷・防衛庁(2月21日〜3月4日)の全国6カ所で行われる予定。

 

 
 
 7月29日付


OPCW査察局長
秋山将補が再度就任
化学兵器 査察・検証活動を指揮

防衛庁は7月26日、陸自化学学校長の秋山一郎陸将補をオランダ・ハーグにある化学兵器禁止機関(OPCW)技術事務局の査察局長に8月1日付で派遣することを決めた。秋山将補はOPCWが発足したばかりの平成9年6月から同14年6月まで5年間、同査察局長を務めており、今回で2回目の就任となる。
OPCWは、化学兵器の開発、生産、保有、移譲や使用を禁止、廃棄を義務付けた化学兵器禁止条約(CWC)の検証のため設置された国際機関。活動は条約締約国の申告に基づいて化学兵器の廃棄関連施設や化学剤を生産する産業施設などの査察、条約の定める検証措置等を実施する。
日本のCWC批准は平成7年9月で、条約は同9年4月に発効した。
秋山将補が就任するOPCW技術事務局査察局長は運用計画部など三つの部と査察団を管理し、査察活動の企画、実施を所掌するなどCWCの実効性を確保する上でもっとも重要なポストとされる。
防衛庁は、わが国の化学兵器の軍備管理・軍縮分野での取り組みが国際社会の平和と安定の確保の観点から重要との方針の下に職員の派遣に協力。OPCWには秋山将補を含め、これまでに延べ4人を派遣している。
秋山将補は8月1日に日本を出発、オランダのハーグにあるOPCW本部に着任の予定。秋山将補は出発を前に本紙のインタビューに答え「再度勤務することになったのは、イラクと同様、自衛隊の仕事の進め方が評価された証しと思う。リビアの化学兵器廃棄を11月に控え査察局長の役割はますます大きくなるが、防衛庁・自衛隊がこの分野で国際貢献できることをうれしく思っている」などと抱負を語った。


 
 
 7月29日付


中国艦船、EEZ内で活発に調査活動

7月20日午後5時50分ごろ、沖大東島の南西約340キロのわが国の排他的経済水域(EEZ)内を航行する中国の海洋調査船「向陽紅9号」(3536トン)を海自5空群(那覇)のP3C哨戒機が確認した。
同船は海中に音波を発信しながら航行、海洋調査と思われる活動を行っていた。
また、21日午後2時15分ごろには、魚釣島西方約37キロのEEZ内で、海自1空群(鹿屋)のP3Cが中国のヤンライ級測量艦「東測226」を確認した。
同22日午後1時50分ごろには同島西北西約37キロ、23日午後2時40分ごろには同島西北西約45キロ、24日午後2時半ごろには同島西北西約55キロのいずれもEEZ内で、5空群(那覇)のP3Cが同艦を確認した。
同艦はワイヤーを曳航しながら航行、海洋調査と思われる活動を行っていた。



 
 
 7月29日付


発動機用の新整備場が完成

【31整補=岩国】海自岩国航空基地の発動機用新整備場と試運転場がこのほど完成、7月12日に完成披露行事が行われ、同日から使用を開始した。これらの施設は現在、技本と海自で技術実用試験中のXUS2次期救難飛行艇のAE2100Jエンジン整備場と台上試運転装置が含まれたもので、併せて31整備補給隊が担当している他の航空機用エンジンの整備にも対応する。
新発動機整備場は延べ面積約950平方メートルで、天井クレーン3基が設置され、AE2100Jをはじめ岩国基地配備の各種航空機のエンジンと海自初の6枚プロペラ(XUS2)を含む各種プロペラの整備が可能。
一方、新エンジン試運転場は延べ面積約460平方メートルで、二つの試運転室と計測室で構成。第1試運転室はAE2100JとT64 10J(US1A救難飛行艇用)、第2試運転室はT56(P3C哨戒機派生機用)とT64419(MH53E掃海ヘリ用)エンジンの各台上試運転装置が設置され、今後、岩国に配備される新機種用のスペースも確保されている。
完成披露行事は竹内健郎新明和岩国航空整備社長、藤井高文広島施設局建設部長ら来賓と松岡31空群司令以下、岩国基地各隊指揮官を迎えて行われ、松岡群司令が「これまで以上に効率的なエンジンの整備が可能となり、航空機の可動率向上が期待される。少数多機種のエンジン整備に積極的に励むように」と式辞を述べた。来賓と指揮官代表がテープカット後、松岡群司令と河村31整補隊司令が新試運転場に表札を掛けた。
岩国基地は救難、訓練支援、掃海などの任務を持つ多機種の航空機を運用、31整補隊は現在、8機種の主・補助エンジンの整備を担当しており、今後、XUS2用の主・補助エンジンと新掃海ヘリ用エンジンも加わる予定。


 

 
 
 7月22日付


<横浜>10月に国際航空宇宙展
技本開発品など展示

(社)日本航空宇宙工業会が主催する第11回国際航空宇宙展がこの秋、4年ぶりに横浜のパシフィコ横浜展示ホールとその周辺で開催される。同展には防衛庁のブースも設置され、技本が開発したエンジンや自衛隊の装備する航空機の模型、空自50周年に関するパネルなどが展示されるほか、開会式では空自ブルーインパルスが横浜港上空で展示飛行を行う予定。
会期は10月6日から10日(一般公開日は9、10日)までで、国内外から航空・宇宙に関する約350の会社や団体が出展する見込み。屋内外での航空機・関連機器の展示のほか、記念講演、セミナー、シンポジウム、ヘリコプターのデモフライトなども実施される。
団体割引の前売券はすでに販売中。詳しくは2004年国際航空宇宙展ホームページへ。

 

 

 
 
 7月22日付


<防衛技術>
燃料電池エンジン搭載の自律型深海探査機「うらしま」
300キロの世界記録へ挑戦
海洋研究開発機構
連続43時間、220キロ航走
燃料の水素を吸蔵合金に貯蔵

独立行政法人・海洋研究開発機構(加藤康宏理事長)が開発した燃料電池エンジン搭載の自律型深海巡航探査機「うらしま」はこのほど、主機を燃料電池に換装してから初の連続220キロの長距離航走試験に成功した。燃料の水素は新開発の水素吸蔵合金に貯蔵、43時間に及ぶ海中の運転でも安全性を確保しながら稼働できることを実証した。「うらしま」は11月にも連続300キロの連続航走に挑み、世界記録の達成を目指す。



世界で初めて燃料電池エンジンを搭載して220キロの長距離走行試験に成功した自律型海洋ロボット「うらしま」。左は支援母船「よこすか」

「うらしま」は全長9・7メートル、空中重量7・5トンで、魚雷に似た形をしている。海底火山など有人の潜水艇では危険な場所も探査できる海洋ロボットを目指して開発され、これまではリチウムイオン電池を搭載して航走試験に当たり、14年にはプログラム通りに132・5キロを航走する試験に成功、15年には燃料電池に換装、30キロの潜航試験を成功させてきた。
新開発の閉鎖式燃料電池エンジンはすべて耐圧容器内に収められている。自動車などの燃料電池では空気中から酸素を取り込み、燃料の水素と化学反応させて電気を発生させ、生成水は外に放出する方式をとっているが、「うらしま」では宇宙空間でも利用が可能な閉鎖式を独自に実用化した。
さらに爆発性の危険がある水素の貯蔵法についても、水素を吸蔵できる新合金を開発、低圧のまま貯蔵できるようにした。この合金は加熱すると水素を放出、冷却すると吸蔵する性質を持ち、これにより安全な低圧の状態で水素の貯蔵が可能になった。
今回の航走試験は駿河湾で6月8日から始まった。支援母船「よこすか」から海面に降ろされた「うらしま」は9日午前9時に潜航を開始、プログラム通りに海中を3〜4ノット(約6〜7キロ)の速力で航走、11日午前4時まで連続43時間、220キロを航走した。だが、台風4号の接近で海象の悪化が予想されたため、試験は同時刻で打ち切られた。
この長距離航走は英サザンプトン海洋研究所の「オートサブ」(マンガンアルカリ電池使用)の世界記録262キロに次ぐもの。しかし、燃料電池を搭載した海洋ロボットは他に例がなく、同試験の成功は世界的な快挙ともなった。
同機構では16年度中に連続航走300キロ達成を目指し、今後11月と2月に再度試験を行う計画だ。開発に携わる同機構海洋工学センター海洋技術研究開発プログラムの青木太郎プログラムディレクターは「今回は台風の影響で試験を途中で断念せざるを得なかったが、燃料電池をはじめ探査機は順調に稼働していた。次回の海域試験では300キロをクリアーし、無人探査機の世界記録を樹立できる確信を得られた」と話している。


 
 
 7月22日付


<世界の新兵器>
戦術高エネルギー・レーザー兵器(米・イスラエル)
レーザーで目標を破壊

戦術高エネルギー・レーザー(THEL:Tactical High Energy Laser)は短距離ミサイル、巡航ミサイル、地上/空中発射ロケット、無人機、野戦砲弾等を撃破する目的で米国とイスラエルが共同開発中である。
1980年代初頭以降18年間、イスラエルはその北部国境に沿って、ヒズボラ武装集団が発射する多数のカチューシャ・ロケットによる被害を被ってきたが、ロケットは高速・低高度で、対空ミサイルや高射火器は無効であった。
1995年、イスラエルと米国は、高エネルギー・レーザーの共同開発計画に合意し、米国ノースロップ・グラマン社、イスラエルIAI社が中核企業に指定された。1996年2月、「Nautilus(オウムガイ)」と命名された試作装置は、ニューメキシコ州ホワイトサンズ実験場でカチューシャ級・短距離ロケットの熱的破壊に世界で初めて成功した。
1996年4月、ヒズボラは17日間に2ダース以上のカチューシャ・ロケットを発射したため、米国とイスラエルはTHEL先進構想技術実証(THEL/ACTD)計画を加速させた。
THELは、指揮中枢、射撃統制レーダー、目標照準追尾装置、高エネルギー・レーザー砲からなる。指揮中枢は、目標の探知・追尾・破壊機能を含め、システムの全機能を統制し、指揮官とレーザー砲手の2名で操作される。射撃統制レーダーは、脅威の継続的監視、目標の探知、弾道算定、目標照準追尾を担当。レーザー砲は旋回架台上に設置され、高エネルギーのフッ化重水素(DF)化学レーザー光線を目標に集中する。
レーザーは光速で目標に達するので火器のような未来位置算定は不要である。レーザービームの直径はわずか数センチであるが、距離180メートル以上で鋼鉄板を溶融させるのに十分な強度を持つ。ビーム照射による高熱が弾頭を爆発させるまで、照準追尾装置は目標照射状態を保持する。
THELは1個のカートリッジで60回のレーザー発射が可能で、1回の撃破所要経費は約3000ドル程度と極めて安価である。
現在までにTHELは28発のカチューシャ標的ロケットと5発の標的砲弾を破壊し、2004年5月4日には、移動型戦術高エネルギー・レーザー(MTHEL:Mobile THEL)は、ホワイトサンズ実験場で大型標的ロケットを追尾し破壊した。MTHELは、2007年までに運用展開可能になるものと期待されている。
菰田康雄(財)防衛技術協会・客員研究員)

 

 
 
 7月22日付


<防衛トピックス>

海  外 
低コストのUAV

米海兵隊はイラク作戦に新開発の小型無人機「スキャンイーグル(ScanEagle)」=写真=を投入する。同機は全長1・2、翼幅3メートルの遠隔操縦もしくはプログラム飛行のできる偵察用UAVで、15時間滞空できる。同機は圧縮空気式のカタパルトから発進し、回収法は地上15メートルに設置された綱に引っ掛けて収容する。他UAVよりも低コストで運用できるのが特徴。

韓国にAWACS

米ボーイング社は韓国空軍にB737型早期警戒管制機の売り込みを図っている。韓国空軍はF15K戦闘機の調達を開始するなど制空能力の強化を図っているが、その一環としてAWACSの導入も計画している。B737型機はオーストラリアやトルコも導入を決めている機体で、全周監視レーダーなどがコンパクト化されている。

国  内 
CX組立工場が完成

川崎重工業の岐阜工場にこのほど、空自の次期輸送機(CX)用組立工場が完成した。大きさは長さ155、幅84、高さ27メートルで延床面積は1万3047平米。今後、新工場内にクレーンなどの設備を整備し、CXの組み立て作業を開始する。CXは同時開発中の海自向け次期哨戒機(PX)とともに2007年度に初飛行を目指し、開発が進められている。

新型の携帯救難信号

IHIエアロスペースエンジニアリング社はこのほど、新型の個人携帯用連発式救命信号筒「RS4」を開発した。海面などから捜索に来た船舶や航空機に居場所を教えるため発射する昼夜兼用の救難信号で、60メートル以上の上昇高度と高輝度の光薬、5秒以上の燃焼時間で被発見率を高めている。
飛翔物は4発が装填され、間隔を開けての随時発射が可能。大きさは長さ19センチ、直径42ミリで重さ270グラム、水深50メートルまで耐える水密構造となっている

 

 
 
 7月22日付


空・陸から住民救出
新潟、福島、福井 記録的な集中豪雨

新潟、福島両県は7月12日夜から、活発な梅雨前線の影響による記録的な集中豪雨に見舞われ、新潟県三条市、見附市などでは堤防が決壊、家屋2万5000戸以上が床上、床下浸水、死者15人、行方不明者1人を出す大きな被害となった。このため30普連(新発田)、2普連(高田)、空自新潟、小松、浜松各救難隊などから同20日現在で延べ約2200人が出動、新潟県内でヘリやボートによる孤立住民の救助活動を展開、約2000人を救出した。一方、17日夜から18日昼にかけて福井県も集中豪雨に見舞われ、福井市などで1万戸以上が床上、床下に浸水、死者3人の被害を出した。14普連(金沢)、372施設中隊(鯖江)、小松救難隊が福井市、鯖江市に出動、住民約300人を救出するなど捜索救助活動に全力を挙げた。



濁流が流れ込んだ新潟・三条市で、住民を救出する30普連の隊員(7月13日)

 

30、2普連、空自救難隊など災派

「新潟・福島豪雨」では、新潟県三条市を流れる信濃川支流の五十嵐川が諏訪新田地区で決壊、同県見附市、中之島町でも刈谷田川が4カ所で決壊した。このため三条市では床上、床下浸水が1万4767戸に上り、9人が死亡、見附市では6617戸、中之島町では869戸の家屋が浸水し、154戸が全半壊、3人が死亡した。
13日午後2時、新潟県知事から災害派遣要請を受けた30普連では、隊員約100人、車両約10両、渡河ボート6隻で三条市と下田村に向かい、土のう積み、孤立者の救出活動を開始。2普連も約170人、車両約10両、渡河ボート6隻で見附市、長岡市、中之島町で孤立住民の救出に当たった。
空自支援集団も避難者搬送に関する災派要請を受け、同59分以降、新潟救難隊のV107救難ヘリ、小松救難隊のUH60救難ヘリ各2機、浜松救難隊のV107ヘリ1機が中之島町で屋根の上などに避難した住民を吊り上げて救出した。
14日には12ヘリ隊のCH47輸送ヘリ2機、同1飛のUH60多用途ヘリ3機が加わり、20日までに陸自が1794人、空自が181人の計1975人を救出した。
20日現在、派遣規模は延べで陸自が人員約2200人、車両約410両、渡河ボート約60隻、航空機21機、空自が人員約70人、車両1両、航空機11機に上っている。
一方、福井県では福井市内を流れる九頭竜川支流の足羽川堤防が6カ所で決壊、JR越美北線越前花堂─九頭竜湖間では橋りょう5カ所が流出した。
18日午前10時24分、福井県知事から災派要請を受けた14普連では、隊員約170人と車両約30両が福井市に急行、さらに302施中の約110人が車両20両、ボート23隻とともに鯖江市に向かい、捜索、救助活動を開始、両市で約300人の孤立住民を救出した。
正午すぎには6空団(小松)にも災派要請が行われ、小松救難隊のUH60J2機、U125救難捜索機1機が出動し、約50人を救出した。

 
 
 7月22日付


<空自輸空隊>
3期要員が現地入り



政府専用機でクウェートに到着、関係者の出迎えを受ける空自輸空隊の第3期隊員(7月17日、ムバラク空軍基地で)

クウェートのアリ・アルサレム空軍基地を拠点にC130H輸送機でイラク人道復興支援物資の空輸任務に当たっている空自派遣輸送航空隊などの3期要員のうち、寒河江勇美1佐以下約100人が7月16日、小牧基地から政府専用機で出発、翌17日、クウェートのムバラク空軍基地に到着した。3期要員のうち、前段の約100人は6月中旬にC130H輸送機や民航機でクウェート入りしており、これで3期要員の現地展開が完了した。
16日に小牧基地で行われた出国行事では、輸空隊司令の日暮正博1佐と交代する寒河江1佐(支援集団装備課長)が香川支援集団司令官に出国を報告。記者会見で寒河江1佐は「多国籍軍の中で調整、確認しながら安全優先を考えて任務を進めたい」と述べた。

 

 
 
 7月22日付


不祥事防止で報告書
「准・曹に服務指導権限を」
身上把握には限界
検討会議 幹部の負担軽減求める

自衛隊員の不祥事防止施策を部外有識者の立場から点検、評価作業に当たってきた「人事関係施策等検討会議」(座長・栗林忠男慶大名誉教授)は7月14日、「意見の取りまとめ」報告書を浜田防衛庁副長官に提出した。報告書は、プライバシー重視や価値観の多様化、権利意識の高まりなどで、隊員の身上把握、服務指導が困難になっていることを問題点として指摘。具体的施策として、直接、隊員と接する機会の多い准尉・曹を服務指導に活用することや服務指導情報の共有化、カウンセリングシステムの充実・強化などを挙げ、防止施策のあり方では「継続的な検討が必要」としている。

「個室化施策見直し」も指摘

防衛庁・自衛隊は平成12年、不祥事防止会議(議長・防衛庁長官)を設置、組織全体で隊員の不祥事防止に取り組んできた。しかし、隊員の懲戒処分件数はその後も横ばい傾向が続き、年平均で1000件を超えている。
このため、昨年10月、同会議の下に防衛庁・自衛隊の不祥事防止施策の実施状況をフォローアップ(追跡調査)して施策の充実・強化を検討する「人事関係施策等フォローアップ会議」(議長・浜田副長官、副議長・小林人教局長)と、自衛隊OB3人を含む部外有識者8人の委員で構成する「人事関係施策等検討会議」を設置した。
検討会議は、同10月8日のフォローアップ会議との合同会合を皮切りに、今年6月18日まで8回の会合を開き、3自衛隊の不祥事防止施策の実施状況とその評価、最近の事案を基にした事例研究、米軍の上級曹長制度などを取りあげて検討。
また、3自衛隊の曹クラスとのヒアリングや陸八戸、海佐世保、空千歳各地区の指揮官、服務担当者からの意見聴取など、約9カ月間の作業を経て今回の報告書をまとめた。
報告書は(1)防止施策の現状と問題点(2)今後の防止施策の在り方(3)今後の課題──の3項目に分かれており、このうち防止施策の問題点では、もともと世代間ギャップなどで容易とはいえない身上把握や服務指導が、任務の多様化に伴う多忙などで、部隊指揮官にとってますます困難になっていること、若年隊員にプライバシー重視の傾向が強く、人間関係が希薄になりがちなこと、権利意識の高まりで指導が反発を受けたり、営内の個室化の推進や営外居住者の増加などから、服務指導に自信をなくしている担当者も見受けられる、と指摘。
「現行の施策では十分ではなく、さらなる充実・強化を図る施策が必要」としている。
防止施策の在り方としては、「不祥事や不正に対しては誤った温情や組織防衛に走らず、厳正に対処することが国民の信頼を回復させる道」と強調。具体的な施策として、准尉・曹に服務指導の権限を付与することや、各自衛隊の垣根を超えた服務指導の情報・ノウハウの共有化、隊員の個室化施策の見直しなどを挙げている。
また、カウンセリングシステムの充実・強化では自衛官OBの活用、部内カウンセラー養成のための教育など、人事管理制度の見直しでは人事評価方法の見直し、信賞必罰の徹底などを求めている。
報告書はさらに今後の課題として、不祥事防止の中核となる機関の明確化、幹部自衛官の負担軽減の観点からの業務見直しなどを指摘した上で、「防止施策を巡る環境が絶えず変化している以上、施策は不断の見直しを行う必要がある」「隊員を集団としてのみ捉えるのではなく、個としての存在に対応するとともに、隊員自身の参加意識を高めて、自発的な順法精神を促すことが肝要」と結んでいる。
防衛庁では「今般の人事関係施策等検討会議からの報告を重く受け止め、不祥事防止にかかわる施策を充実し、少しでも不祥事が防止できるよう努めたい」としている。

 

 
 
 7月22日付


建設訓練センターが開所式
東ティモール・ディリ

東ティモール・ディリの陸自施設群宿営地跡に建設された「建設技能訓練センター」開所式が7月17日、現地で行われ、同国政府要人、日本大使館関係者らとともに、陸自施設科隊員OBで組織する民間非営利団体(NPO)「日本地雷処理・復興支援センター」(JDRAC、理事長・平崎憲昭元2施団長)の平崎理事長以下6人が出席、センターの開所を祝った。
訓練センターでは、陸自東ティモール派遣施設群が同国に譲与したユニットハウス約560棟を有効に活用するため、JDRACが現地の建設技術者を育成する。

 

 
 
 7月22日付


改正ACSAの手続取極を締結

日米物品役務相互提供協定(ACSA)の改正協定が国会認証(6月14日)されたことを受け、防衛庁は、米国防総省との間で、改正協定の補足的な細目や手続きを定めた「手続取極」(PA、プロシジュアル・アグリメント)を締結、7月14日、都内のホテル・ニュー山王で守屋事務次官とラーセン在日米軍副司令官が同取極の締結書に署名した。
改正PAの発効はACSA協定と同じく同29日。
主要な改正変更は、従来の制度ではPAのほか、PAの細部を定めた「実施取極」(IA、インプリメンティング・アレンジメント=物品・役務提供の際の要請先、発注手続き、受領手続きなどを定めたもの)も別に締結していたが、手続き業務が煩雑なため、PAとIAを統一してPAだけに一体化された。
また、適用範囲について、米軍が国内法で提供を禁止している品目(誘導ミサイル、機雷、魚雷など)は自衛隊も提供しないことを改正PAに明記された。
改正PAの主要な内容は発注証、送り状など各用語の定義をはじめ、物品・役務の適用範囲、提供の条件、返還・償還の手続き、価格の決定を決めた。


 

 
 
 7月22日付


豪空軍主催多国間訓練
空自がオブザーバー2人派遣
仏など4カ国75機参加

豪州空軍が隔年主催する多国間共同訓練「ピッチ・ブラック(PITCH BLACK)04」が7月19日から同国北部のダーウィン空軍基地などを中心に始まり、空幕運用課から2人が7月26日から28日まで初めてオブザーバー参加する。
豪州国防省のホームページによると、同訓練は戦闘機、輸送機、哨戒機、対空火器などを動員して敵・味方に分かれて行われる空中戦闘訓練で、豪州陸空軍のほか、仏、シンガポール、タイの計4カ国、約2000人と航空75機が参加。豪州からはF111戦闘機やFA18戦闘機、AP3C哨戒機、C130J輸送機、シンガポールからF16戦闘機、E2早期警戒機、KC135空中給油機、仏からミラージュ2000戦闘機などが加わり、8月5日までの期間中、各種戦闘訓練を行う。
期間中は日本、韓国、比、ブルネイ、インドネシア、クウェート、マレーシア、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦がオブザーバーを派遣、空自は各国との意見交換を通じて信頼関係を深め、戦術技量の向上に役立てたいとしている。


 
 
 7月22日付


<訃報>
栗栖元統幕議長が死去
超法規発言で引責
栗栖 弘臣氏(くりす・ひろおみ=元統幕議長、元陸将)

7月19日、横浜市内の病院で死去。84歳。故人の遺志により近親者のみで密葬、後日「感謝する会」が行われる。日程は未定。
東京都出身。昭和18年東大法学部卒。旧海軍法務大尉。26年入隊、13普連副長、仏防衛駐在官、陸幕2部総括班長、4普連長、12師団幕僚長、中方幕僚副長、陸幕4部長、北方幕僚長、13師団長、統幕事務局長、東方総監、陸幕長を経て52年10月第10代統幕議長に就任。「現行の自衛隊法には不備があり、奇襲攻撃を受けても即応できない場合がある。そのときは第一線部隊が超法規的な行動に出ることがありうる」などという発言が文民統制の観点から不適切だとされ、53年7月、金丸信防衛庁長官(当時)に事実上解任されたが、結果としてこの発言は今日の有事法制整備につながった。退官後は大学の客員教授などを務めた。

磯野 盛雄氏(いその・もりお=元武器学校長兼土浦駐屯地司令、元陸将)

7月21日午前3時45分、胆のう炎のため、西東京市の佐々総合病院で死去。76歳。通夜は23日午後6時から、葬儀・告別式は24日午前10時半から、東京都小平市小川東町1ノ21ノ12「シティーホール小平小川」で営まれる。喪主は妻・信子(のぶこ)さん。自宅は東京都東久留米市浅間町3ノ18ノ17。
新潟県出身。陸士60期。昭和30年2月入隊。北方武器隊長、武器学校教育部長、関西補給処桂支処長兼同支処武器業務部長兼関西補給処武器部長兼桂駐屯地司令、兵庫地連部長などを歴任、57年3月から武器学校長兼土浦駐屯地司令を務め、59年3月退職。


 

 
 
 7月22日付


<イラク支援群>
15カ所で補修作業
支援2次隊も現地入り完了


イラク・ムサンナ県で復興支援活動に当たっている陸自部隊は7月13日までに、第2次業務支援隊(隊長・田浦正人1佐)の残る20人がサマワ入りを完了、本隊の第2次復興支援群(群長・今浦勇紀1佐)も猛暑のなか給水活動や学校・道路などの補修、医療支援活動を精力的に続けている。
学校補修では同18日、新たにワルカとスウェイルの小学校2カ所で作業を開始し、計9カ所の補修が同時進行。ほかに道路3カ所とサマワの五輪スタジアム、スウェイルの診療所と水道管の補修も行われており、計15カ所で支援活動が続いている。

 

 
 
 7月15日付


15年度調達確定値
件数・金額とも減
16年度見込み 総額1兆3304億5千万円に

契約本部は7月7日、平成15年度の調達実績(確定値)と16年度の調達見込みを発表した。
それによると、15年度の調達実績は8519件、総額1兆2731億6300万円で、14年度より件数で369件、総額で60億6900万円それぞれ減少した。また、15年度の契約高上位企業は、1位が三菱重工業で213件、2816億9700万円、2位が川崎重工業で97件、1588億900万円、3位が三菱電機で170件、948億7800万円、4位日本電気、5位東芝、6位小松製作所の順で、上位3社は過去2年間と同じだった。
一方、16年度の調達見込みは8141件、総額1兆3304億5000万円で、15年度に比べ件数は378件減だが、金額は572億8700万円増。

 16年度の機関別・品目別の主要調達見込みは次の通り。(カッコ内は15年度の件数、金額)
 〈要求機関別〉▽内局等117件、187億4700万円(137件、153億8900万円)▽防大121件、11億2000万円(126件、10億2200万円)▽防医大116件、15億3400万円(132件、14億3900万円)▽陸幕3510件、3464億3300万円(3607件、3644億6400万円)▽海幕1954件、4476億3600万円(2075件、4126億800万円)▽空幕2145件、3686億8100万円(2263件、3308億8800万円)▽抜本178件、1462億9900万円(179件、1473億5200万円)▽内局等の中には防研2件、5500万円(3件、5300万円)、統幕76件、169億9700万円(90件、132億4700万円)、契本11件、9億6800万円(9件、12億9100万円)を含む。
 〈品目別〉▽電気381件、140億600万円(388件、121億6200万円)▽測定器254件、134億3500万円(271件、85億2300万円)▽通信824件、554億8100万円(735件、522億7100万円)▽電波715件、1730億6400万円(867件、1550億7000万円)
 ▽需品等1161件、121億9300万円(1365件、142億8200万円)▽繊維684件、194億900万円(789件、232億5100万円)▽弾火薬464件、755億8100万円(519件、779億6200万円)▽燃料1463件、561億1000万円(1300件、509億3000万円)
 ▽船舶35件、1228億1000万円(38件、883億4300万円)▽機械352件、130億7300万円(430件、124億9900万円)▽車両454件、504億3800万円(485件、549億1100万円)▽武器94件、154億5500万円(112件、203億8600万円)
 ▽航空機364件、1653億600万円(363件、1841億8600万円)▽航空機修理116件、745億4200万円(108件、704億7900万円)▽試作品38件、1214億4200万円(33件、1320億円)▽一般輸入446件、700億3000万円(424件、724億300万円)▽誘導武器84件、1819億3000万円(103件、1471億7600万円)▽FMS212件、961億4400万円(189件、963億2800万円)



 16年度主要調達予定品目は次の通り。
 ◇陸幕 ▽89式小銃=3254丁▽5・56ミリ機関銃MINIMI=252丁▽12・7ミリ重機関銃=141丁▽87式対戦車誘導弾発射装置=1式▽81ミリ迫撃砲L16=26門▽120ミリ迫撃砲RT=6門▽99式自走155ミリ榴弾砲=8両▽MLRS多連装ロケットシステム=3両▽90式戦車=15両▽89式装甲戦闘車=1両▽軽装甲機動車=157両▽96式装輪装甲車=14両▽87式偵察警戒車=1両▽87式砲側弾薬車=1両▽99式弾薬給弾車=1両▽90式戦車回収車=1両▽91式戦車橋=1両▽78式雪上車=19両▽化学防護車=2両▽対人狙撃銃=72丁▽AH64D戦闘ヘリ=2機▽OH1観測ヘリ=2機▽UH60JA多用途ヘリ=1機▽UH1J多用途ヘリ=2機▽CH47JA輸送ヘリ=1機▽03式中距離地対空誘導弾=1式▽81式短距離地対空誘導弾の改善=1式▽93式近距離地対空誘導弾=1式▽91式携帯地対空誘導弾=1式▽96式多目的誘導弾システム=1式▽01式軽対戦誘導弾=1式。
 ◇海幕 ▽DDH護衛艦=1隻▽SS潜水艦=1隻▽MSC掃海艇=1隻▽SH60K哨戒ヘリ=7機▽MCH101掃海・輸送ヘリ1機。
 ◇空幕 ▽F2支援戦闘機=5機▽CH47J輸送ヘリ=1機▽ボーイング767空中給油・輸送機=1機▽U125A救難捜索機=1機▽UH60J救難ヘリ=2機▽T7初等練習機=11機▽ペトリオット地対空誘導弾=1式▽軽装甲機動車=8両。
 ◇技本 ▽次期固定翼哨戒機と次期輸送機=1式▽新戦車=1式。
 ◇統幕 ▽中央指揮システム=1式。



 15年度主要調達品目は次の通り。(品多、数量、金額、契約相手の順)
 ◇陸幕 ▽89式小銃=3397丁、12億円、豊和工業▽5・56ミリ機関銃M1NIMI=267丁、6億円、住友重機械工業▽12・7ミリ重機関銃=201丁、11億円、同▽87式対戦車誘導弾発射装置=1式、14億円、川崎重工業▽81ミリ迫撃砲L16=26門、1億円、豊和工業▽120ミリ迫撃砲RT=6門、1億円、同▽99式自走155ミリ榴弾砲(車体・火砲)=8両、78億円、三菱重工業、日本製鋼所▽MLRS多連装ロケットシステム自走発射機M270=3両、50億円、アイ・エイチ・アイ・エアロスペース▽90式戦車(車体・火砲)=17両、126億円、三菱重工業、日本製鋼所▽89式装甲戦闘車(同・同)=1両、6億円、同・同▽軽装甲機動車=150両、40億円、小松製作所▽96武装輪装甲車=31両、30億円、同▽87式偵察警戒車=1両、2億円、同▽87式砲側弾薬車=1両、1億円、日立製作所▽99式弾薬給弾車=1両、4億円、同▽90式戦車回収車=1両、5億円、三菱重工業▽91式戦車橋=1両、5億円、同▽78式雪上車=18両、6億円、大原鉄工所▽化学防護車=2両、2億円、小松製作所▽AH64D戦闘ヘリ(機体・エンジン)=2機、101億円、富士重工業、石川島播磨重工業▽OH1観測ヘリ(同・同)=2機、40億円、川崎重工業、三菱重工業▽UH60JA多用途ヘリ(同・同)=1機、30億円、三菱重工業、石川島播磨重工業▽UH1J多用途ヘリ(同・同)=6機、57億円、富士重工業、川崎重工業▽CH47JA輸送ヘリ(同・同)=1機、44億円、川崎重工業▽新中距離地対空誘導弾=1式、203億円、三菱電機▽81式短距離地対空誘導弾の改善=1式、73億円、東芝▽93式近距離地対空誘導弾=1式、43億円、同▽91式携帯地対空誘導弾=1式、21億円、同▽96式多目的誘導弾システム=1式、32億円、川崎重工業▽01式軽対戦車誘導弾=1式、43億円、同。
 ◇海幕 ▽DDG護衛艦(船体・主機械)=1隻、473億円、三菱重工業、石川島播磨重工業▽SS潜水艦(同・主電動機)=1隻、274億円、川崎造船、東芝三菱電機産業システム▽MSC掃海艇(同・主機械)=1隻、57億円、ユニバーサル造船、三菱工業▽SH60K哨戒ヘリ(機体・エンジン)=7機、264億円、三菱重工業、石川島播磨重工業▽新掃海・輸送ヘリ(同・同)=1機、43億円、川崎重工業、新東亜交易。
 ◇空幕 ▽F2支援戦闘機(機体・エンジン)=6機、543億円、三菱重工業、石川島播磨工業▽CH47J輸送ヘリ=4機、129億円、川崎重工業▽ボーイング767空中給油・輸送機=1機、211億円、伊藤忠商事▽U125A救難捜索機=1機、40億円、兼松▽UH60J救難ヘリ(機体・エンジン)=2機、71億円、三菱重工業、石川島播磨重工業▽新初等練習機=9機、18億円、富士重工業▽ペトリオット地対空誘導弾=1式、281億円、三菱重工業。
 ◇技本 ▽次期固定翼哨戒機と次期輸送機=1式、821億円、川崎重工業、石川島播磨重工業▽新戦車=1式、84億円、三菱重工業▽新架橋=1式、32億円、日立製作所。
 ◇統幕 ▽新中央指揮システム=1式、54億円、日本電気。


 

 
 
 7月15日付


サマワの陸自派遣部隊
酷暑の中で支援活動続く
学校補修など13箇所
浄水セットもフル稼働
給水計1万1000トン超に


陸自第2次イラク復興支援群(群長・今浦勇紀1佐)は、日中50度にもなる酷暑のムサンナ県サマワで、引き続き給水支援のほか学校・道路などの補修、病院職員への医療アドバイスなど3本柱の活動を精力的に展開している。また、業務支援隊2次隊の田浦正人隊長以下約90人のうち約40人も12日までに順次サマワ入りし、同1次隊から業務を引き継いで現地の関係機関などとの調整作業を開始した。

現地雇用、1日に400〜500人



クウェートから陸路サマワ宿営地に到着、隊員から歓迎を受ける第2次業務支援隊の隊員(7月12日)

現地の役務業者に施工を委ねている施設等は現在、学校7校、道路4カ所を同時に補修しているほか、サマワの五輪スタジアムとスウェイル診療所を含め計13カ所を手がけており、1日あたり400〜500人の現地イラク人が作業に従事している。
このうち学校の補修では7月10日にルメイサ中学校、同12日にブサイヤの学校が新たに加わり、隊員の指導・監督業務も広範に及んでいる。
給水支援は主に涼しい朝や夕方に行い、1日平均約160トンの真水を給水車に供給している。3月26日の給水開始いらい、すでに総供給量は1万1000トンを超えた。当初、1日80トンの飲料水供給を計画していたが、現在、4基の浄水セットをフル稼働させ、計画の約2倍の量を供給している。
一方、ムサンナ県の各関係機関や多国籍軍などとの調整活動にあたる業務支援隊は2次隊長の田浦正人1佐以下約10人が7月5日にサマワ入りした後、クウェートで慣熟訓練をしていた残る約80人のうち約30人も12日、サマワに到着、1次隊長の佐藤正久1佐らから業務を引き継ぎ、関係機関や現地部族長へのあいさつ回りなどを行っている。
業務支援隊では地元警察や多国籍軍、近隣のオランダ軍から現地の治安情報を収集しているが、主権移譲に伴って今後はムサンナ県などの治安維持にあたる新生イラク軍の第70ING(イラク・ナショナル・ガード)大隊とも情報交換を始める予定。

 

 
 
 7月15日付


防衛白書販売強化作戦
「要約版」を急ぎ制作

7月6日から市販を開始した平成16年版防衛白書「日本の防衛」について、防衛庁は、通勤の電車内などでも手軽に読めるようにと、目下、要約版の制作を急いでいる。防衛白書の刊行は今年で30回目だが要約版の発行は初めてで、8月上旬には市販できる見通しだ。
普通版の16年版防衛白書は、防衛庁・自衛隊創立50周年特集を盛り込んだことなどから昨年版よりも約60ページ増えてA4判(約30センチ×約21センチ)450ページとなり、内容は充実したが重さは1キロを超えた。
このため、要約版はA4判よりひと回りコンパクトなB5判(約26センチ×約18センチ)にしてページ数も200ページに縮少。内容的には、今年最も重点を置いた第6章(今後の防衛庁・自衛隊のあり方)はそっくり掲載し、その他の章も分かりやすく要約、写真、図表も極力削らないようにしている。
また、巻頭特集の「写真で見る防衛庁・自衛隊50年」と装備の変遷図もやや縮少して掲載している。市販価格は税込み800円。


 
 
 7月15日付


U4で物資を空輸
ゴランPKO

中東・ゴラン高原の国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)に派遣されている陸自第17次派遣輸送隊(隊長・遠藤充3佐以下4師団主力の43人)に物資を届けるため、空自2輸空(入間基地)のU4多用途支援機1機が7月9日、イスラエルに派遣された。帰国は同17日の予定。
派遣人員は空輸隊長の和田賢一3佐以下10人で、入間─那覇─バンコク(タイ)─マレ(モルジブ)─アブダビ(アラブ首長国連邦)─カイロ(エジプト)─ベングリオン(イスラエル)を往復。空自によるゴラン高原派遣輸送隊への空輸支援は平成8年から年2回行われており、17回目。同任務でのU4使用は昨年11月に続いて2回目。

 

 
 
 7月15日付


3次隊も準備万端
9師団 要員候補の訓練公開



第3次イラク派遣部隊の準備訓練で、道路補修現場での警戒体制を報道陣に公開する9師団派遣要員候補

第3次イラク復興支援群の派遣準備に当たっている陸自9師団(青森)は7月6日、岩手駐屯地で派遣要員候補による準備訓練の模様を報道陣に公開した。
主に給水隊と施設隊の準備訓練の様子で、給水隊は浄水セットを使用して汚れた水を浄化し飲料水にするまでを、施設隊はグレーダーを使って道路補修中、周囲を警戒する状況が展示された。
派遣要員候補の隊員たちはそれぞれ防弾チョッキを着用した完全装備で訓練、高い練度をアピール。記者団を案内した9師団広報室長の高橋良一3佐は「いつ派遣命令が出ても万全な態勢にある」と話した。
 3カ月交代で派遣されている復興支援群は1次隊が2師団(旭川)、2次隊が11師団(真駒内)とこれまで北方が担任してきたが、3次隊からは東北方が担任する。9師団基幹の3次隊は8月初旬に編成を完結して順次イラク入りし、2次隊と交代する。

 

 

 

 
 
 7月8日付


防衛庁・陸海空体制50周年
激動の安保環境を超えて
9月8日記念式典

昭和29年、当時の保安庁と保安隊・警備隊が現在の防衛庁・陸海空自衛隊に衣替えしてから、7月1日で満50周年を迎えた。朝鮮戦争のぼっ発で昭和25年に陸自の前身の警察予備隊、26年に海自の前身の海上警備隊、27年の対日講和・日米安保条約の発効と保安庁への改組を経て、防衛庁と同時に航空自衛隊が誕生し、国民の生命と財産を守る3実力組織がそろった。当時は前大戦の惨禍が国民の脳裏に色濃く、国民の意識が厳しい中での発足だった。以来、防衛庁・自衛隊は冷戦時代とその崩壊など世界の安全保障環境が激変する中で防衛力整備を着実に進めるとともに、湾岸戦争後の掃海部隊派遣やカンボジア、モザンビーク、東ティモールでのPKOなど国際貢献活動に取り組んできた。現在もゴランPKOをはじめイラクの復興支援やインド洋での対テロ支援など、自衛隊の活動は国際社会で高く評価されるまでに至った。防衛庁ではこの歴史的な節目の年を記念、9月8日に防衛庁講堂で50周年記念式典を予定している。

「国民の理解求め、さらに努力」石破長官

石破防衛庁長官は6月30日、記者団の求めに応じ防衛庁発足50周年について、「この50年間、日本は独立を保ち平和で国民の生命財産が脅かされることはなかった。それは憲法の下に自衛隊、日米安保があり、外交努力、国民の努力があって初めて保たれたこと」と述べた。
長官はさらに、「自衛隊が果たした役割は大きかった。決して平坦な道ではなかったが、多くの人の努力、国民の理解と支援があって今日まで来られた。近年は国際社会のために何ができるかという役割が増えてきた。これからも理解されるよう、もっと努力しないといけない」と感想を語った。
国際社会の一員として応分の責務を果たすための今後の課題については、「憲法9条に抵触せず、なおかつ憲法前文の趣旨を生かす形で、海外で武力の行使をしないことをきちんと担保しながらやっていくためにはどうすればいいか。今、議論されている恒久法や、本年末までに作る防衛計画の大綱にも反映されなければならないことだと思っている」と述べた。
50周年に関連して守屋事務次官も7月1日の会見で、「終戦後、各省庁はすぐに発足したが、防衛庁・自衛隊は10年のブランクがあった。草創期の人たちは、内外の厳しい環境の中で部隊をゼロから建設、維持し、国民の理解を得る努力をしてきた」と述べるとともに、「日本の平和と安全、国民の生活基盤を守るために防衛庁・自衛隊が存在する。その信頼にこたえなければならない時代を迎えている。新たな内外の環境の中で、自衛隊が求められている役割は大きく、それらにきちんとこたえていくことの大切さを実感している」と述べた。


 
 
 7月8日付


16年版「防衛白書」を公表
イラク情勢など詳述
巻頭特集 50年を写真で回顧 

平成16年版防衛白書「日本の防衛」が7月6日の閣議で了承され同日公表された。防衛庁・自衛隊が今年で50周年を迎えたことから、16年版では首相の巻頭言を初めて掲載するなど「防衛庁50周年」を前面に出しているのが特徴。内容的にも昨年の有事関連3法の成立やイラク復興支援特措法の成立と自衛隊派遣、弾道ミサイル防衛システムの導入決定、国民保護法の成立など、この1年の動きを反映して新たな記述が大幅に増加。一方、国際軍事情勢と国際社会の課題では同時多発テロ以後のテロとの闘いや大量破壊兵器、ミサイルの移転・拡散の脅威、イラクを巡る情勢では治安や政府設立に向けた動きなど、直近までの国際情勢が詳述されている。



ゲリラや特殊部隊の攻撃に対処するための作戦の一例(16年版白書から)

装備の変遷や年表も充実

白書は巻頭に30ページ、220枚の写真で防衛庁・自衛隊の50年を特集しているほか、装備品の変遷や年表など50周年に重点を置いて編集、A4判452ページと、昨年に比べ約60ページ増となっている。
本文は1章「国際軍事情勢」、2章「わが国の防衛政策」、3章「わが国の防衛と多様な事態への対応」、4章「国際社会の平和と安全を確保するための取組」、5章「国民と防衛庁・自衛隊」、6章「今後の防衛庁・自衛隊のあり方」と巻末資料編で構成。
国際軍事情勢ではイラクについて、主要な戦闘終結後の治安情勢や米軍による掃討作戦の強化、自衛隊が派遣されているムサンナ県情勢、イラク人の政府設立に向けた動き、復興に向けた国際社会の取り組みなどを詳述している。
主要国の国防政策では、米国が現在進めている態勢見直しについて、「米国は世界的に米軍の展開態勢を見直しており、昨年11月、議会、同盟国などと協議を強化する旨発表した」と、01年10月の「4年毎の国防計画の見直し」以後の米国の戦略転換を分析。
北朝鮮の核問題では、半島の非核化などを目標とする6者協議を解説。また、中国の国防費について、「伸び率は11・6%増とすると発表されたが、国防予算の総額は明示されなかった。依然高い水準にある」と懸念を示すとともに、わが国の排他的経済水域で中国の海洋調査船が活発に活動していることを取り上げ、「海洋法に関する国際連合条約」に基づくわが国の同意を得ない活動であるとして「中国側に条約の遵守や再発防止のさらなる徹底を強く求めている」としている。
わが国の防衛政策では、弾道ミサイル防衛にかかわる諸施策やゲリラ・特殊部隊、不審船への対処など14項目を取り上げ、わかりやすく解説している。
3章では、わが国に対する外部からの武力攻撃に際し、自衛隊が行い得る作戦の概要、不審船・武装工作員による活動や核・生物・化学兵器によるテロなどへの対処、関連する法制の内容が詳述されている。
4章は、防衛庁・自衛隊が行っているイラク復興支援、国際テロ対策支援、国連PKO活動などの意義や実績で、現在イラクに派遣されている陸自復興支援群などの活動内容が紹介されている。
6章では防衛力の「あり方検討」を取り上げ、とくに統合運用問題と弾道ミサイル防衛の概要を解説。防衛力のあり方とBMDは白書では初めて、それぞれ1節を設け、さまざまな議論のたたき台となる充実した内容となっている。
16年版防衛白書は7月6日から市販を開始。税込み1200円で、防衛庁では「昨年の2万部を超える2万5000部は売りたい」(白書室)と話している。

 

 
 
 7月8日付


<東ティモールPKO>
4次隊に1級賞状



石破長官(左)に隊旗を返還する東ティモール4次隊の川又群長(7月3日、健軍駐屯地で)


6月25日までに帰国を完了した陸自第4次東ティモール派遣施設群(群長・川又弘道1佐以下西方主力の405人)の隊旗返還式が7月3日、健軍駐屯地で、石破防衛庁長官、先崎陸幕長、森西方総監など防衛庁・自衛隊幹部、派遣隊員とその家族ら計約1000人が出席して行われた。
返還式では川又群長が石破長官に帰国を報告したあと、長官が訓示し、「東ティモールの発展はアジアの平和、日本の国益に貢献するものだ。日本が国際社会で責任ある立場を維持するために立派な仕事をされた諸官の、さらなる活躍を祈念する」と述べて派遣隊員の労をねぎらった。
次いで石破長官から1級賞状が授与され、川又群長が隊旗を返還、続いて駐屯地体育館と隊員食堂で派遣隊員の家族を交え帰国歓迎会食が行われた。

東ティモールでの任務を終え帰国した陸自派遣施設群の川又群長ら代表隊員と第2次PKF司令部要員の計29人が6月30日、首相官邸で小泉首相に帰国報告を行った。
川又群長の帰国報告に対し小泉首相は「慣れない環境で汗をかき、生きがい、やりがいをもって取り組んでくれたことに感激している」と述べ、整列した隊員一人ひとりに言葉をかけながら握手、労をねぎらった。

 

 

 
 
 7月8日付


入間の修武台記念館
老朽化で建て替えへ
歴史資料館に一新



空自入間基地の「航空歴史資料館修武台記念館」の完成予想・鳥瞰図


陸軍航空士官学校本部庁舎として昭和13年に建築、戦後は米軍の接収などを経て昭和61年から旧軍や空自の貴重な歴史資料を展示している「修武台記念館」(埼玉・入間基地)が、老朽化のため平成19年度に解体、建物を新築して22年度にも「航空歴史資料館修武台記念館」として開館することになった。同基地で6月27日に行われた空自創立50周年記念中央式典で、同記念館の整備事業着手式が行われ、完成予想図が初公開された。
同館1階の玄関ロビーで行われた式典には、津曲空幕長をはじめ空自関係者約30人と、仲川幸成狭山市長のほか、各種資料の寄贈、保管、整備に尽力した旧軍関係者やOBら約30人が招かれ、修武台委員会事務局長の早坂空幕教育課長が同館の周辺整備を含めた将来像についてジオラマ等を用いて説明した。
それによると、新しい建物は吹き抜けの3階建てで、高さは通常ビルの5〜6階に相当。展示面積は現在の約3倍に拡大され、ガラス張りなど採光を工夫した明るい造りが特徴だ。研究室・講堂のほか、記念館裏には空調の行き届いた資料保存のための収蔵庫も備える。
1階は空自の歴史、2階は米軍駐留時代と空自創設期の歴史、3階は旧陸海軍の航空の歴史をテーマに展示する。
館内の展示品は日本初のパイロット、徳川好敏陸軍大尉が明治43年、東京・代々木練兵場で初飛行を成功させたフランス製のアンリファルマン複葉機(現在、JR交通博物館収蔵)をはじめ、零戦や旧海軍部隊の「桜花」など、また、屋外にはF104戦闘機など空自往年の名機を展示する。
同館の主な目的は隊員への歴史教育の普及だが、正門横の立地を生かし、周辺は庭園や駐車場も整備、一般市民に向けて地区全体で空自や日本の航空史への親しみやすさをアピールし、「開館時間中は一般の人が自由に立ち寄ることができるオープンエリア」を目指す。
平成18年度末の閉館までは従来通り、土・日・祝日を除いて一般見学者も受け入れる。


 
 
 7月8日付


インド洋洋上補給
35万9000リットルに
「みょうこう」「さみだれ」帰国

海幕は6月18日、テロ対策特別措置法に基づくインド洋方面での協力支援活動について、平成13年12月2日から今年6月17日までの実績をまとめた。
それによると、補給回数は計387回で、艦艇の内訳は補給艦「とわだ」が120回、「ときわ」151回、「はまな」116回。補給先は米補給艦と駆逐艦に235回、英補給艦と後方揚陸艦に20回、以下はすべて駆逐艦で、加37回、仏36回、伊15回、ニュージーランド11回、ギリシャとスペイン各10回、独8回、蘭5回、総補給量は約35万9000リットルとなっている。
なお、12次隊として派遣されていた護衛艦「みょうこう」(艦長・村田隆斉1佐)「さみだれ」(同・川波辰男2佐)は6月29日、舞鶴、呉にそれぞれ帰国した。
「みょうこう」は今回が初のインド洋派遣で、1月23日に舞鶴を出港、「さみだれ」は2回目の派遣で2月15日に呉からインド洋に向かい、補給艦「とわだ」(同・小島英伸1佐)とともに支援活動を実施していた。現地では「こんごう」(同・吉田明1佐)、「ありあけ」(同・権藤靖彦2佐)が「みょうこう」「さみだれ」の任務を引き継いでいる。

 

 
 
 7月8日付


「リムパック04」始まる

米第3艦隊主催の環太平洋合同演習「リムパック2004」が6月29日、米ハワイ周辺海域で始まった。7月27日まで。
同演習には主催の米国のほか、日、豪、加、チリ、ペルー、韓、英の8カ国から艦艇28隻以上、潜水艦8隻程度、航空機約90機、人員約1万1000人が参加。
海自からは4護群司令の佐々木孝宣将補以下、護衛艦「いなづま」「あさかぜ」「はるな」「あまぎり」、5空司令の中村忍1佐以下P3C哨戒機8機、潜水艦「なるしお」(艦長・小川勝志2佐)が参加し、米海軍と共同で対潜、対水上、対空戦などの各種戦術訓練、ミサイル発射訓練などを行う。

 

 
 
 7月8日付


戦闘参加が予測される部隊なら輸送拒否
輸空隊の任務で空幕長

津曲空幕長は6月25日の定例会見で、イラクへの主権移譲と日本の多国籍軍参加に伴う空自の空輸任務について、「人を運ぶ時に人数が例えば30人とか80人とか明らかに部隊を構成していて、その部隊が戦闘に参加するという感じが見受けられればそれを確認し、武力行使と一体化する行動なら(空輸を)断る。戦闘目的で移動するために空自のC130H輸送機は使用しない」と説明した。記者の質問に答えた。
「主体はあくまで人を運ぶこと。その常識の範囲で運ぶ。見た範囲で部隊の対応に仮に疑問があれば確認し、われわれのミッションとして不適当であれば断ることができる。ある目的地まで運んでそれ以降の行動が直接戦闘行動と一体化するのが予測、懸念される場合は運ぶのは適当でない(と判断する)」など述べた。
輸送物資の優先順位は(1)人道復興支援(2)陸自関係の(輸送)支援(3)関係国や機関の人員・物資輸送──とした上で、(4)について「日本の主体的な判断の中でわれわれは主体的に運ぶものを選ぶ。自分たちが運べるものを運ぶ、できないことはやらなくていいという条件のもとで行くので、向こう(コアリション)も了解している」と述べた。

 

 
 
 7月8日付


見学者を公募
8月28日、恒例の「富士総火演」

陸上自衛隊の平成16年度富士総合火力演習が8月28日、静岡・御殿場市の東富士演習場畑岡地区で一般公開される。見学希望者は往復はがきか陸自ホームページの入力フォームで7月19日までに申し込む。
入場券は一般券と29歳以下を対象とした青少年券の2種類で、当選はがき1枚につき4人まで入場できるが、1人以上の青少年が含まれている場合は青少年券で全員が入場できる。
往復はがきによる申し込みは、往信裏面に(1)住所(2)氏名(3)年齢・性別(4)交通手段(マイカーか電車)(5)券の種類(一般券か青少年券)、返信表面に住所、氏名、郵便番号を記入。返信面の裏は白紙のまま、〒119=0351東京都牛込郵便局留 陸上幕僚監部広報室 富士総火演P係まで送付する。
HPからの応募は陸自HP(http://www.jda.go.jp/jgsdf/)の富士総火演入場券申し込み案内をクリック。所定のフォームに必要事項を入力、送信する。HPでの応募には駐車券はつかないので注意。
いずれも7月19日必着。問い合わせは陸幕広報室(03・3268・3111内線40091〜4)まで。


 

 

 
 
 7月1日付


空自が創立50周年
入間で中央式典
石破長官、抑止力の意義強調
津曲空幕長「より健全な組織に」

航空自衛隊の創立50周年を祝う中央式典が6月27日、埼玉県・空自入間基地で石破防衛庁長官、浜田副長官、嘉数、中島両政務官、石川統幕議長、守屋事務次官をはじめ、先崎陸、古庄海両幕僚長ら防衛庁主要幹部と代表隊員500人、OBや企業などの招待者ら計約900人が出席して開かれた。式典に先立ち、空自の発展に寄与した24団体と15個人に津曲空幕長から感謝状が贈られたほか、同基地の航空歴史資料館「修武台記念館」建て替え事業の着手式も併せて行われた。この日は全国72の各基地・分屯基地でも地元関係者やOBらを招いて式典行事が行われ、正午には全国一斉に殉職者に黙とうを捧げたほか、長官訓示と空幕長式辞が同時放送された。

午前11時すぎ、入間基地ベースオペレーション前で津曲空幕長をはじめ小田総隊司令官、茶木補給本部長、吉田教育集団司令官、内山幹部学校長、香川支援集団司令官ら空自主要幹部が出迎える中、石破長官以下、防衛庁・自衛隊の高級幹部がCH47Jヘリ2機に分乗して防衛庁から相次ぎ到着。滑走路近くのエプロンでは同基地の隊員約1000人が「JASDF50」の人文字を描いて出迎えた。
長官は栄誉礼のあと、津曲空幕長を伴って儀仗隊と航空中央音楽隊を巡閲。続いて総司飛格納庫で中央式典に臨んだ。
式典では国歌斉唱の後、正午に合わせて50年間に殉職した空自隊員395柱の英霊に黙とうを捧げた。続いて津曲空幕長が式辞に立ち、航空機150機と人員6700人余で始まった空自草創期から今日に至る半世紀の歴史に触れ「空自の50年は米空軍との50年」と日米関係を強調した上で、「われわれは、事に臨んで迅速かつ的確に対応する"有事即応"の精神の下、より精強で健全な組織として国民の期待と信頼にこたえていきたい」と述べた。
続いて石破長官が訓示。「わが国が50年間、独立と平和を保ち国民の生命と財産を守ってこられたのは、多くの自衛官の献身的な努力があったからこそ」と述べ、「戦いを起こさないためには、仮に侵略を受けたら必ず撃退する力を持たねばならない」と、抑止としての防衛力を強調した。
また、イラク復興支援のためクウェートに派遣された空自隊員が「困っているイラクの人々のために自分たちも何かできるのだ」と喜んだというエピソードを披露し、「自由と民主主義を守るため、世界に平和を築くために何ができるか。歴史を作っていく責任をわれわれの世代は有している」と締めくくった。
このあと、11代空幕長の白川元春元空将(86)と在日米軍司令官兼米第5空軍司令官のトーマス・C・ワスコー中将が祝辞を述べた。ワスコー中将は「日本が盾、米国が矛の関係は今も続いている。共通の新しい敵である国際テロに日米同盟は堂々と対処している」と日米同盟の意義と友好関係を強調した。
式典に先立って修武台記念館で行われた事業着手式では、旧軍を含む各種資料等の提供などに尽力したOBら約30人が招かれ、3年後の建物の解体から22年度のリニューアルオープンまでの事業の全体計画が説明された。同記念館は旧陸軍航空士官学校時代から現在までの資料約4000点が保管・展示されている。
午後1時すぎからは、式典会場横の総司飛格納庫で祝賀会が催された。

 

 

 
 
 7月1日付


自衛隊、多国籍軍に参加
6月28日 イラクに統治権移譲

イラクを占領統治してきた連合国暫定施政当局(CPA)は6月28日、イラク暫定政府に主権を移譲した。統治権限の移譲は当初、6月30日に予定されていたが、テロなどの妨害を避けるため2日前倒しして電撃的に行われた。昨年4月9日の旧フセイン政権崩壊後、1年2カ月余にわたって占領行政を担ってきたCPAは同日解散、多国籍軍が事実上、発足した。
これを受けて日本政府は同日夜の持ち回り閣議でイラク暫定政府を承認するとともに、自衛隊の多国籍軍参加のため18日に決定したイラク復興支援特措法の改正施行令と基本計画改正の施行日を28日に改めた。防衛庁も同日、実施要項の一部を修正し、実施区域の名称を「バグダッドの連合軍司令部施設」から「バグダッドの多国籍軍の司令部施設」などに改めた。
石破長官は29日の閣議後の会見で、イラク暫定政府への主権移譲が早まったことについて、「イラクに主権が移ることは早ければ早いほど望ましい。今後、暫定政府のリーダーシップによって国内的な治安が安定して来年1月に選挙が実施され、本当の民主主義政府がイラクに誕生する、その大きな第一ステップだと考える」と述べた。
一方、サマワで活動している第2次イラク復興支援群の今浦勇紀群長は28日の終礼で、隊員に対し「6月30日に予定されていた主権移譲が、突如完了した。これをもってイラク人が、主体性のもとに自国の復興を行うことになる。われわれは国際社会の一員としてこれを支援し、応援する立場になる。主権移譲によってわれわれの任務や活動に変化はない」と述べた。