12月の朝雲ニュース

12/24日付

ニュース トップ

日・シンガポール防衛首脳会談
地域情勢で意見交換 交流で「覚書」


 防衛交流をめぐって意見を交わす北沢防衛相とテオ副首相兼国防相(左から2人目)(12月16日、防衛省で)

  北沢防衛相は12月16日、来日中のシンガポールのテオ・チーヒン副首相兼国防相と防衛首脳会談を行い、両国の防衛政策や地域情勢で意見を交わすとともに、従来から個々に行われてきた両国の防衛交流を「覚書」にまとめて調印、日・星間の防衛交流基盤を強化することで一致した。
  会談には日本側が大臣以下、榛葉副大臣、長島、楠田両政務官、中江事務次官、金沢官房長、高見沢防政、徳地運企両局長、高嶋統幕副長、大江防政局次長ら、シンガポール側はテオ副首相兼国防相、タン駐日大使、アン国防副次官、ロ海軍計画部長らが出席。
  シンガポールでは毎年、英国際戦略研究所が主催するシャングリラ会合が開かれ、防衛大臣が参加、国防相との会談も頻繁に行われていることから、同国とは緊密な関係にある。今回の会談では地域情勢などで率直な意見を交わした。
  席上、北沢大臣は「日本はアジア太平洋地域における重層的な多国間対話の枠組み構築を支持しているが、あくまでも日米同盟が基軸。日米関係は再編問題もあり、ぎくしゃくしているように見えるが、きちんとした対米関係を築いていけるよう努力したい」と述べるとともに、ASEAN諸国が進めている域外国を含めた新たな国防相会合「ASEAN国防相会議プラス」(ADMM)の設置について「日本も高い関心がある」として早期設置に期待を表明した。
  テオ国防相はADMMプラスの域外参加国をどうするか協議中と説明、その選定基準について「ASEANとの対話、防衛協力、有益な貢献ができる国」との条件を挙げ、日本の参加を支持すると述べた。また、アジア太平洋地域における米国のプレゼンスの重要性について「日星両国は国益を共有している」と述べた。
  北沢大臣は鳩山首相が提唱する東アジア共同体構想について「鳩山内閣として推進している」として協力を求めたのに対し、テオ国防相は、「東アジア共同体はオープンで開放的なものにするということでシンガポールも賛同する」と応じた。
  地域情勢では中国について、北沢大臣が日中の防衛交流の重要性に触れ、「イージス艦も視察してもらい、わが国がいかに透明かを理解してもらった。中国に対して透明性をさらに強化するよう強く要請した」と述べた。テオ国防相は中印両国の関係がより建設的になるよう、シャングリラ会合に第1回から中国を招待するなど、中国との対話を深める取り組みを行っているとした。
  日星両国間の「防衛交流に関する覚書」は、防衛当局間の関係発展が相互理解と信頼関係を増進させ、アジア太平洋地域とそれを越える地域の安定に資するとの認識で一致。大臣などハイレベル交流をはじめ実務レベル、部隊間交流、教育・研究、国際的活動での協力などの項目が盛り込まれた。