自衛隊PKO、アフリカで教育
講師の2隊員が帰国
軍民協力など講義
マリのバマコ平和維持学校

東ティモールやイラクの例を挙げ、自衛隊の国際平和協力活動を説明する高野2佐(バマコ平和維持学校で)

マリの平和維持学校派遣を機に、同国のトゥーレ大統領を表敬する高野、今村両2陸佐(大統領府で)
西アフリカ・マリ共和国のバマコ平和維持学校で実施されたPKO活動教育の講師として8月28日から同国に派遣されていた統幕運用2課国際協力室の今村英二郎2陸佐と即応集団民生協力課長の高野浩明2陸佐が9月6日、帰国した。
平和維持学校のPKO活動教育は2週間で、2人はこのうち後段の「軍民協力」をテーマにしたコースで1週間にわたり「軍民協力の可能性と限界」(今村2佐)、「自衛隊の国際平和協力活動における経験と教訓〜東ティモール及びイラク復興支援の事例」(高野2佐)について講義した。
両2佐はこの間、トゥーレ大統領をはじめ、外務事務次官、国防次官、マリ駐在米国大使、同仏臨時大使らを表敬したほか、学校関係者や研修生との交流を通じた自衛官講師派遣事業の広報、同学校での教育内容や教育研究に関する事項の研修、アフリカ諸国の現地情勢、平和支援作戦(PSO)に関する情報収集なども行った。
「軍民協力」コースにはアフリカの20カ国から軍人20人、文民5人の計25人が参加、両2佐の講義を熱心に聞くとともに、積極的に質問し、時間が足りない場面もあった。
今村2佐が担当した「軍民協力の可能性と限界」を受講したAU委員会の文民研修生は「ソマリアで軍と協力して人道支援活動に携わる予定なので、軍と民がどのように協力したらよいかを考えるのに、今回の講義は非常に参考になった」、コートジボワールから参加した文民研修生は「自衛隊の教育は印象深く、とても参考になった。とくに今村2佐の教育は『理論』の観点から、高野2佐の教育は『事例』からそれぞれ軍民協力に関する考慮事項、重視事項について簡潔に説明され理解が容易だった。時間的制約があって質疑応答の時間が少なかったのは残念」。
また、高野2佐の「自衛隊の国際平和協力活動における経験と教訓」の講義についてブルキナファソの陸軍大佐は、「現地での経験を基にした講義を受けたのは今回が初めて。スライド写真を通じて、日本の自衛隊が現地で資金をかけて人道支援など素晴らしい活動を行っている状況を見ることができた。もっと時間があれば意見交換したかった」、アンゴラの陸軍中尉からは「自衛隊はこれまでアジアで経験を積んでいることから、今後、アフリカの文化や習慣も一層学んでいただき、アフリカで活動していただきたい」などの感想が聞かれた。
バマコ平和維持学校は、アフリカ諸国の平和維持能力を強化するため1999年に創設、これまでに53カ国約1720人以上に教育訓練を実施。日本政府は昨年から3年間で250万ドルを支援、人材募集をはじめITシステム整備、訓練室・机・イスなどの機材整備やDDR(武装解除・動員解除・社会復帰訓練)、軍民協力、人道法などに関するワークショップの開催などで支援している。