台風9号で3特科隊
懸命の捜索15日間 延べ1500人が出動
兵庫県佐用町 不明者6人を発見
台風9号で兵庫県を中心に20人以上が死亡した豪雨災害で、被災地で最後まで行方不明者の捜索を続けていた3特科隊(姫路)に8月23日、兵庫県知事から撤収要請があった。主力となった3特科隊は阪神大震災以降、最大規模の派遣となり、15日間で延べ約1500人が行方不明者の捜索や給水支援に当たった。特に被害の大きかった兵庫県佐用町では不明者6人を発見するなど、派遣隊員らは捜索活動で多大な貢献を果たした。

胸まで泥に浸かりながら行方不明者の捜索に当たる3特科隊員(写真はいずれも兵庫県佐用町で)

ひざの高さまで浸水した草むらをかきわけて行方不明者を探す3特科隊員
麻生首相も状況視察
台風9号の豪雨で多数の死者・行方不明者を出した兵庫県佐用町。一般の住宅以外にも町内の観光名所の川屋敷や土蔵が浸水、乗用車も数百台が水没するなど甚大な被害が出た。3特隊(隊長・藤木隆志1陸佐)は8月9日の災害派遣要請以降、公民館に避難途中に濁流に飲み込まれるなどした幼児や小学生らの不明者の捜索に全力を挙げてきた。
「何とか発見できないか」との思いを胸に捜索活動に当たる隊員たちは、笹やぶの中をかきわけて探したり、川に半身がつかるまで入って、棒を使って探すなど、下流まで範囲を広げて懸命の捜索活動を展開、3特隊だけで6人もの行方不明者を発見したという。
佐用町を中心に上水道などのライフラインも被害を受け、断水する地区が続出。佐用町と宍粟市では8月10日から19日まで3特隊などが佐用町内の駅前や町役場、町民プールなど計11カ所、宍粟市内の4カ所で給水支援を展開。延べ人員約90人、車両約100両、計約255トンを給水した。
22日には麻生首相を乗せた空自のU4多用途支援機で羽田空港を発ち、神戸空港に着陸。麻生首相は兵庫県知事から豪雨被害の状況説明を受けた後、佐用町を訪れ、被災状況を視察し、被災者を激励した。
一方、500件以上の住宅浸水などの被害が出た岡山県美作市では、多くの世帯で断水となったため、9日から13日まで13特科隊(日本原)が同市内の駅や公民館などで給水支援を展開。延べ人員約180人、車両約80両、計36トンを給水した。また、10、11の両日、市内の診療所や小中学校で防疫支援も行った。