7月の朝雲ニュース

7/30日付

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NBCR対策推進機構 市ヶ谷でフォーラム
「防災社会構築を」 志方教授らが講演

 自衛官OBらのNPO法人NBCR対策推進機構が主催、社団法人隊友会、総務省消防庁後援の「市ヶ谷フォーラム2009―現代危機への対応」が7月24日、東京・新宿のグランドヒル市ヶ谷で開かれ、約100人が参加した。
  第1部の基調講演では、総務省消防庁の武居丈二国民保護・防災部長が「国民保護法と住民の対応」と題して、住民への避難情報の伝達やNBCRテロへの対処、国民保護訓練の概要などを解説。「住民の理解を深めていく上で、住民参加型の実動訓練を積み重ねていくことが重要」と述べた。
  第2部のパネル・ディスカッションでは、「防災社会を如何に構築するか―国民保護を中心にして」を演題に、櫻井修一内閣官房審議官、武居国民保護・防災部長、元陸自北方総監で東京都防災参与の志方俊之帝京大教授、元化学学校長の井上忠雄理事長がそれぞれ意見を述べた。
  櫻井審議官は国民保護訓練が感染症の拡大防止を含めた対処能力の強化に役立っていることに触れ、「発生した場合の対処や被害の最小限化が大事。国民の協力を得ながら訓練をやっていかなければならない」と述べた。
  志方教授は自衛隊と警察、消防の連携が強化されたことや自衛隊の災害対処能力を取り上げ、「災害発生時に最初に自衛隊を持ってくれば、多くの命を助けられる。自衛隊をもっと迅速に活用してほしい」と訴えた。
  また、井上忠雄理事長は、「国民の多くは危機管理を国がやるという意識が強いが、自分や家族の命は自分で守らなればならない」と自助努力の重要性を訴えた。

NBCRの対処マニュアル発行

  NPO法人NBCR対策推進機構はこのほど、武力攻撃や化学・生物テロなどへの対処方法をまとめた危機管理・防災担当者向けのマニュアル「国民保護とNBCR災害対策」を発行した。
  核・生物・化学・放射性災害の対策をまとめたもので、テロが起きた際の情報収集や防護対策のほか、核災害では爆風や熱線、放射線、放射性物質が地上に降り注ぐフォールアウトからの防護法などを解説。
  バイオテロの項目では、新型インフルエンザがバイオテロにつながる可能性を指摘し、個人や家庭でもできる防護対策や備蓄物品の常備などの対応策を列挙。化学剤についても汚染拡大防止や検知機材の有効活用を訴えている。
  また、軍用化学剤の種類や生物剤の投射手段、救助・救急搬送、医療機関の連携モデルなどを図表や写真を使って解説。防災・危機管理担当者だけでなく災害時に避難する住民にとっても非常に分かりやすい対処マニュアルとなっている。
  NBCR対策推進機構の井上忠雄理事長(元化学学校長)は「自治体で国民保護計画が策定され、武力攻撃事態や緊急対処事態への対処訓練が行われているが、全国民への実質的な理解や訓練はこれから。この本を通してNBCR対策への理解を深めてほしい」と話している。
  冊数に限りがあるが、希望者には無償配布する。問い合わせは、NBCR対策推進機構(〒164-0003 東京都中野区東中野1丁目50番1号東海ビル2階、電話・ファクス03-3362-1286、Eメールnbcr‐npo@tea.ocn.ne.jp)まで。