7月の朝雲ニュース

7/30日付

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緊急発進対象機
10年ぶり北朝鮮機も
最多は依然ロシア機

 統幕は7月16日、空自機による21年度第1四半期の緊急発進(スクランブル)回数を発表した。従来は年1回、17年度からは年2回、上半期と下半期(年度分)に公表されているが、四半期で公表されたのは今回が初めて。
  それによると、今年4月1日から6月30日までの緊急発進回数は59回で領空侵犯はなく、19年度同期の67回、20年度同期の47回と比べて平均的な回数だったが、うち計8回が今年4月の北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射に関連して同国機と見られる航空機に対しての緊急発進だった。北朝鮮機に対する緊急発進は平成11年の能登半島沖の不審船事案以来10年ぶり。
  北朝鮮が国際民間航空協会(IATA)などに通告していた今年4月4日から同8日までの午前11時から午後4時までとした長距離弾道ミサイル発射予定時刻の間、同国の航空機が周辺空域の警戒監視や情報収集に当たったとみられ、空自のレーダー航跡による分析から日本の防空識別圏を越えて日本領空への接近が確認されたため、小松、百里両基地の戦闘機などが対応した。いずれも領空侵犯には至らず、日本側も対象機の目視確認や写真撮影は行っていない。
  各方面隊別の回数は、北空23回(昨年度同期29回)、中空13回(同10回)、西空7回(同6回)、南混団16回(同2回)で、北、中、西空は過去3年間の同期とほぼ同じだが、南混団は急増している。
  対象機の国籍別(推定を含む)発進回数は、対ロシア機が33回(約56%、昨年度同期42回)、対中国機が12回(約20%、同1回)、対北朝鮮機が8回(約14%、同0回)、対台湾機が4回(約7%、同2回)で、米国機と見られる判別困難な「その他」に対してが2回(約3%、同2回)だった。
  緊急発進(スクランブル)は国籍不明機がわが国領空に接近した時、戦闘機などを発進させて領空侵犯を未然に防ぐ対領空侵犯措置任務で、緊急発進した戦闘機は対象機に対して無線による通告・警告や翼を振るなどの機体信号を送り、無視した場合は強制着陸、警告射撃などの措置をとることが認められている。
  わが国では昭和33年に同任務が開始されて以来、スクランブル回数は昭和59年度の944回をピークに平成元年以降は全体的に減少しており、過去5年間は年間150回〜300回程度で推移している。