豚インフル水際対処
成田空港で検疫支援 医官ら30人を派出
警戒レベルはフェーズ4に
政府、対策本部設置
メキシコと米国などで豚インフルエンザ(H1N1型)の感染が相次ぎ、メキシコ国内では死者約150人、感染者は約2000人に達し、感染の疑いが18カ国に拡大する事態となった。世界保健機関(WHO)は4月27日、人から人への感染を確認し、感染の大流行に備え6段階ある警戒レベルを「フェーズ3」から「フェーズ4」に引き上げた。政府は4月28日、「新型インフルエンザ対策本部」を設置し、検疫・入国審査の強化など基本的対処方針を決定。防衛省は同日、厚生労働省の要請に基づき、医官、看護官など計約30人を4月30日から成田空港検疫所に派遣、検疫支援を行うことを決めた。
メキシコで死者150人
感染の疑いは18カ国に拡大
検疫支援に派遣されるのは陸自医官と防医大の医師約10人、陸自の看護官約20人の計約30人で、いずれも呼吸器科、感染症、疫学に詳しい医官や看護官。30日から成田空港検疫所で検疫所長の指揮下に入り、検疫活動を行う。
防衛省の医官、看護官らの検疫支援は政府の「検疫・入国審査の強化」の方針に基づくもので、航空機に乗り込んで行う機内検疫が主な業務になると見られている。
派遣期間は今のところ決められていないが、長引くようであれば適宜、要員を交代させる方針。
政府が同日まとめた「基本的対処方針」は、(1)諸外国の罹患の状況、WHOや諸外国の対応状況、新型インフルエンザウイルスの特徴などに関する情報収集に最大限努力し、国民に迅速、的確な情報提供を行うとともに、問い合わせに対し、厚労、外務両省や自治体などの相談窓口で適切に対応する(2)ウイルスの国内侵入をできる限り防止することを目的に、水際対策として、メキシコへの渡航延期勧告、感染症危険情報の発出、メキシコなどの在外邦人に対する情報提供、タミフルが医療機関から払底した場合の在外邦人への提供(3)ワクチンの製造の早急な検討(4)国内の患者発生に備えた対策として発熱相談センター、発熱外来の設置、国内サーベイランスの強化ーなどとなっている。
WHOが定める警戒レベル「フェーズ4」は大流行のアラート期で、「ヒトからヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認されているが、感染集団は小さく限られている段階」とされている。