2月の朝雲ニュース

2/26日付

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素顔の東ティモール<17>
小泉 友子
国づくり支える日本人
ピンポイントの人道支援


コーヒーの生産農家を支援する日本のNGO(2007年7月、東ティモール・エルメラ県で)と、右は田京尚記氏

■銀行員からの転身
 様々な国の人がそれぞれの目的を持ってこの国にやってくる。日本人も約70人がこの国で生活している。
 田京尚記さんは2002年独立前の国連暫定統治時にUNDP(国連開発計画)の駐在代表補佐官としてこの国に足を踏み入れた。それから5年間、貧困削減やインフラリハビリテーション、さらには人道支援等に汗を流した。
 この国から学んだことは? という質問に田京さんは「この国はいろいろな問題が集約していると思います。他の最貧国へ行ったとき、ここでやったことがきっと役に立つはずです。また日本の100年前、200年前の村の形がこの国の地方にはあるような気がします。人間関係とか人情の機微というものをここで学ぶことができました」と答えてくれた。
 国連や政府援助機関がマスの支援をするなら、小回りの利くNGOはピンポイントの活動が出来るように思う。そんなNGOの一つであるピースウィンズジャパンの芝田響子さんは騒乱がひと段落した2006年10月、この国に派遣された。大学時代バックパック一つで世界20カ国を回った経験を持つ芝田さんは、卒業後銀行員として働き始めたが、自分のやりたいことは何かと模索しNGOに転身した。
 「ここではコーヒー事業を中心に難民キャンプに暮らす人たちへの人道支援も行いました。慣れないことばかりで苦労もありますが、人のために役立っているとダイレクトに実感できるのは銀行員時代には得られなかったものです」とはちきれそうな笑顔を見せる。
 お二人のように若いときに日本を飛び出して世界を眺め、国際社会で活躍する日本人が増えている。なかでも苦しんでいる人のためにと大変な環境の中に身をおいて人道支援を行っている姿は美しい。日本のステータスをあげるだけでなく、尊い生き方を教えてくれていると感じる。(続く)