11月の朝雲ニュース

11/27日付

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08自衛隊音楽まつり
「明日へのチカラ」テーマに
一糸乱れぬ統制美で魅了

 自衛隊記念日行事の「平成20年度自衛隊音楽まつり」が11月21、22の両日、東京・九段の日本武道館で開催された。今年は「一人の努力 明日へのチカラ」をテーマに、陸海空自衛隊音楽隊、302保安中隊、自衛太鼓、防大儀仗隊、在日米陸軍軍楽隊など約1000人が出演して2日間で6公演(一般4、招待2)を行った。期間中は天候にも恵まれ、約3万7000人が来場。22日の招待公演は浜田大臣、増田事務次官、統・陸海空幕僚長など防衛省・自衛隊幹部も多彩な演奏とドリル演技を観覧した。


第1部で迷彩服姿の隊員を中心に隊歌「男の群れ」を力強く歌い上げる各音楽隊や演技支援隊の男性合唱チーム(11月21日、東京・九段の日本武道館で)

迷彩服姿で隊歌熱唱
13和太鼓部合同演奏「心で打て!」と一致団結


 今年の音楽まつりは全4部で、第1部がオープニング、第2部が各方面音楽隊とゲストバンドの個別ドリル演奏、3部は日米合同演奏と3自音楽隊のドリル演奏などで4部がフィナーレ。
 第1部は国旗入場・国歌斉唱を中心に構成された序章的なパートだが、1曲目は任務に対する使命感、決意などを表した自衛隊歌「男の群れ」で始まった。北・東方音、自衛太鼓チーム、東方1師、12旅団合同演技支援隊から成る集団が迷彩服姿の隊員を中心に白を基調にしたステージ上を埋め、夕日を思わせる照明の中、腰に手をあて両足を踏ん張り、陸海空音楽隊の演奏で堂々と歌い上げ、拍手を浴びた。
 第2部には北方音、東方音とゲストバンド・在日米陸軍軍楽隊が登場。北方音(指揮・山下顕2陸尉)は「季節の中で」(松山千春)など4曲を演奏する中、ハート形に並んだ隊列の間を銀色の吹流しが走り抜けると全員が一斉にポケットから銀色のチーフを取り出し肩章に装着し、東方音(同・志賀亨3陸佐)はNHK大河ドラマ「篤姫」のメーンタイトル演奏時に桜の花吹雪が描かれた巨大なベールの下を全隊員が潜り抜けて見せると、客席から「わあ」と大きな歓声と喝采が起きた。在日米陸軍軍楽隊(同・ピーター・ギリーズ1等准尉)はトランペット、サックスなど6隊員のスローモーションが次第に普通の動きに変わるユーモラスな演技を交えた「聖者の行進」などで盛り上げ、場内に大きな手拍子が起きた。
 第3部の合同演奏では女性空自6隊員のハンドベル演奏が盛り込まれた「クリスマス・イブ」(山下達郎)などのクリスマスソングメドレーが披露され、防大儀仗隊(指揮・向井徳明学生)のファンシードリルでは場内から温かな雰囲気の拍手が湧いた。陸自中音(同・酒井伊知郎3陸佐)、海自東音(同・手塚裕之3海佐)、空自中音(同・菊池賢次1空尉)のドリル演奏では各演技隊が旗などを使った華やかな演技で魅了した。
 最後は旭川北鎮、八戸華炎、芦屋祇園など全国13の自衛隊和太鼓部212人による「POWER OF UZUSHIO」と題された一大合同演奏。渦潮のように次々と繰り出される力強い太鼓の響きは場内を文字通り圧倒し、演奏後の観客の拍手も一段と大きいものだった。演奏指導を担当した北海自衛太鼓(幌別)のリーダー・山城三生陸曹長(46)=13施隊=は「準備期間は半年。曲作りに約3カ月、9月に幌別で全代表に曲と指導方法を伝え各チームで練習してもらい、10月下旬に初めて全員が武山に揃い約2週間練習した。(全体の動きは)曲のタイミングに合わせて一人ひとりが体に染み付かせるしかない。頭で曲を追うと顔に出てしまうので“心で打て”と指導した。この統制美を表現できるのは自衛官だからこそ」と胸を張った。
 演技支援隊(指揮・金子森夫陸曹長)の紹介をはさみ、第4部のフィナーレでは全出演者がステージに上がり手話を交えた「翼をください」を観客と合唱。「錨をあげて」の演奏に乗って全員が退場後、ステージ後方の2階席にスポットが当たり、海自東音隊員が「巡検」を高らかにトランペットで吹奏。ステージ中央に残っていた東音隊長・熊崎博幸2海佐がゆっくりと客席に向かい敬礼、退場して全プログラムを終えた。
 舞台の“大トリ”を務めたトランペット奏者の本田薫平3海曹(32)は「3年前にもフィナーレで『巡検』を吹いた。(高い位置で吹くのは)最初は怖かったが、ミスをしないことの方に集中した。あの位置からだとお客様の顔までは見えないが、隊長の動きやスポットが消えるタイミングなどを考えた。1000人近い出演者の中で、ああした演奏ができたことを光栄に思う」と話していた。