11月の朝雲ニュース

11/13日付

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放射能爆弾のテロ想定
1師団など11機関参加
東京都が初の対処訓練
 

国内初の放射能爆弾による大規模テロを想定した東京都の対処訓練で、化学防護服を着て被災者を救出する陸自隊員ら(11月7日、東京・有明の東京ビッグサイトで)

 放射能爆弾(ダーティボム)によるテロを想定した国内初の実動訓練「平成20年度大規模テロ災害対処訓練」(東京都主催)が11月7日、東京・江東区有明の東京ビッグサイトで行われ、陸自1師団、中央即応集団、海自横須賀警備隊などが爆発地点の放射線検知や被災者の救出・除染、避難者の後方輸送などを行った。
 訓練は都の国民保護計画に基づくもので、関係機関の対応力向上と連携強化が目的。当日は自衛隊から人員約300人が車両50、艦艇1、航空機2とともに参加したのをはじめ、都、江東区、警視庁、東京消防庁、海上保安庁、日本アイソトープ協会、東京災害派遣医療チーム(DMAT)など11機関の約1000人が参加。石原都知事も訓練を視察した。
 今回は国外から不法に持ち込まれた放射性物質セシウム137の捜査が続く中、東京近県で連続爆破テロが発生。国民保護法に基づく緊急対処事態に認定された直後、武装集団が警戒中のイベント会場に立てこもった  との想定でテロリスト制圧と放射能爆弾対処の2訓練が行われた。
 午前11時前からまず制圧訓練が行われ、ビッグサイトに立てこもった武装テロリストが警視庁の銃器対策部隊、同レンジャー部隊と激しい銃撃戦の後、制圧・検挙された。
 続いてテロリストが仕掛けた時限式放射能爆弾が駐車場横で爆発。半径約700メートルが汚染され、重軽傷者60人との想定で爆弾対処訓練が行われた。地上では1化防(練馬)が化学防護車、上空では1飛(立川)のOH6観測ヘリが放射線量の測定を行う中、中央特殊武器防護隊(大宮)が中性子遮へい板付の化学防護車で爆心地に接近して状況を確認。化学防護服を着用した1後支連衛生隊(練馬)などの隊員が警察・消防と共同で負傷者を次々と救出して除染後、トリアージ区域に搬送。遠隔医療システムを使い重傷者の処置について自衛隊の専門医から助言を受けた。
 現場近くの東京港多目的埠頭では、イベント施設従業員らが飛散した放射性物質のため陸路避難ができなくなった事態を想定。船舶を使った搬送訓練も行われ、海自横須賀警備隊がゴムボートで避難者を水中処分母船3号に収容した。現地に開設された連絡調整所では、陸幕から都に出向中の隊員が連絡調整班長として各機関の調整に当たり、国民保護対処の自衛隊側窓口となる東京地本の担当者も調整業務に当たった。
 都では15年から生物(天然痘ウィルス)、化学剤(サリン)、放射能爆弾の被害を想定した図上対処訓練を毎年行っており、18年以降は図演と併せて化学テロ対処の実動訓練も実施。自衛隊も全訓練に参加しており、今回、都の国民保護訓練では最大級の参加規模となった。