海自艦艇が初の訪中
南海艦隊の基地湛江へ
「さざなみ」19日出発
海上自衛隊の艦艇が6月24日から同28日まで中国を訪問することが決まった。5月7日、東京で行われた日中首脳会談の合意に基づくもので、海自の艦艇が中国を訪れるのは初めて。
同17日の閣議後会見で初訪中を発表した石破防衛相は、「重要な隣国である中国との間で防衛問題での相互理解を深め、信頼関係を高めることは両国だけでなく地域の平和、安定にも利益となる。今後とも部隊間交流を含めさまざまなレベル、分野での各種防衛交流を積極的に推進していきたい」と述べた。中国側は、昨年8月の日中防衛首脳会談で艦艇の相互訪問に合意後、同11月に中国人民解放軍のミサイル駆逐艦「深セン」が東京・晴海に初来日している。
中国を訪問する部隊は第4護衛隊群司令の徳丸伸一海将補を指揮官に8護隊の護衛艦「さざなみ」(基準排水量4650トン、艦長・溝江和彦2海佐)と人員240人で、6月19日に呉を出港、訪問先の中国広東省の湛江に同24日に入港。同港には28日まで滞在する。
現地では入港歓迎行事をはじめ、ホストシップ「深セン」の報道公開、隊員同士のスポーツ交流など交歓行事のほか、同行する呉音楽隊が市内の公園で日中合同演奏会などを予定している。
湛江は人民解放軍南海艦隊司令部が置かれている南シナ海の重要基地。昨年、訪日した「深セン」の定係港でもある。広東省最南部の雷州半島の付け根に位置し、海峡を挟んで海南島がある。
中国側は昨年11月28日から12月1日まで、人民解放軍南海艦隊副司令官の肖新年少将を指揮官に、「旅海」級のミサイル駆逐艦「深セン」(艦長・朱建達大佐以下345人、基準排水量6100トン)が東京・晴海を訪問。滞在中、歓迎行事のほか、海自ホストシップの1護群護衛艦「いかづち」乗員とのスポーツ交流や指揮官の防衛省、海上幕僚監部表敬、「深セン」乗員の横須賀基地研修などが行われている。
赤星海幕長は海自艦艇の初訪中について17日、「中国はわが国の安全保障にとって重要な国。そういう観点から首相、高官の相互訪問が行われ、今回、護衛艦の派遣となった。昨年の中国艦艇の訪日を受けたもので、両国が安全保障上で理解を深めることは地域の安定に利益がある」と述べた。