6月の朝雲ニュース

6/12日付

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クラスター弾禁止条約 日本も参加
批准・発効で全面廃棄に
MLRS用など 自衛隊保有は4種類


「オスロ・プロセス」の進めるクラスター弾禁止条約案が5月のダブリン会議で採択され、自爆装置を備えた最新型を除いて同弾は全面禁止されることになった。日本政府は同条約への参加を決めており、今年12月にノルウェーのオスロで予定されている署名式を経て批准されれば、発効後8年以内に自衛隊が保有する4種類のクラスター弾はすべて廃棄されることになる。


通常の対戦車榴弾と子弾内蔵の多目的弾の2種があるAH1Sヘリ用70ミリロケット弾(左右の2番目)

処理費用は約200億円

クラスター弾は爆弾やロケット弾などに内蔵した子弾を空中で広範囲に散布、迅速に広い範囲を制圧する弾薬として開発された。多数の子弾には不発弾も多く、イラク、コソボ、アフガニスタン、レバノンなどで使用された同弾の不発弾が民間人に被害を与えたことから、NGOや欧州諸国が国際的な禁止・規制の必要性を主張。
2007年2月に開かれたノルウェーのオスロ会議で「オスロ宣言」を発出し、それに基づいて賛同国とNGOを中心にクラスター弾の禁止条約を2008年中に策定しようというのがオスロ・プロセスだ。
一方、米、中、露などの主要国が参加する特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)は、2006年11月の運用検討会議で07年にクラスター弾について議論することを決め、07年6月の政府専門家会議で人道上の影響に対処する最善の方法を決定するよう勧告したが、進展は見られていない。
オスロ・プロセスでは、子弾が10個未満、子弾の重量が4キロ以上、子弾が単一の目標を探知・攻撃するもの、電気式の自己破壊機能を持つもの以外は使用、開発、生産、貯蔵、保有、移譲を禁止している。
さらに現有のクラスター弾を使用できる猶予期間は一切認めず、原則8年以内に廃棄することを義務付けている。日本が批准し、効力が発生した場合、自衛隊の保有するすべてのクラスター弾は即時運用停止のうえ、8年以内に廃棄しなければならない。
自衛隊の保有するクラスター弾は、陸自多連装ロケットシステム(MLRS)用のM26ロケット弾(子弾644個内蔵)、155ミリ榴弾砲から発射する多目的榴弾(同数十個)、AH1S対戦車ヘリコプター用の70ミリロケット弾(同9個)、空自戦闘機から投下するCBU‐87/Bクラスター爆弾(同202個)の4種類。
わが国は島国で、狭い平野部で防衛作戦を行うためには水際で上陸部隊を叩く必要があり、専守防衛の有用な弾薬として保有している。今後、条約が批准されれば、廃棄費用は約200億円と見積もられている。