首都圏防衛のPAC3
東京・新宿御苑で検証
空自1高群 アンテナ車両を展開
アンテナマスト車両から高さ30メートルのアンテナ2本を立て、ペトリオットPAC3ミサイルの展開候補地で通信状況を調査する1高群2高隊の隊員。右は無線中継装置車両(1月14日午後9時、東京新宿御苑で)
わが国弾道ミサイル防衛(BMD)システムの一翼を担うペトリオットPAC3ミサイルの展開先の通信状況などを調査するため、防衛省は1月14日午後8時から翌15日午前10時まで、東京・新宿の新宿御苑に1高群2高隊(神奈川・空自武山分屯基地)のアンテナマスト車両(AMG)と無線中継装置車両(CRG)を展開させ、自衛隊施設外では初めて、展開実地調査を行った。
14日午後8時すぎ、閉園後の新宿御苑の正門から2台の車両と関連器材が進入し、バラ園近くの広場で展開を開始。作業に当たったのは1高群司令の物部明徳1佐以下、2高射隊長の山田敬2佐ら約50人。アンテナマスト車両から高さ約30メートルのアンテナ2本を立てて電波を出し、空自各施設やペトリオット関連器材との通信・電波状況を調査、確認した。今回は発射装置(LS)やレーダー装置(RS)などその他のペトリオット器材は持ち込まれなかった。
首都圏を狙った弾道ミサイルを海自イージス艦のSM3ミサイルが撃ち漏らした場合、空自ペトリオット部隊がPAC3で地上から迎撃することになるが、新宿御苑は有事の際、空自部隊の展開候補地の一つで、このため器材展開や設置に関わる測量も行われた。
PAC3は昨年3月、4高隊(入間)への初配備を皮切りに、同11月に1高隊(習志野)、今年3月までには3高隊(霞ヶ浦)と2高隊(武山)にも配備され、19年度中に1高群隷下の配備が完了する。引き続き平成22年前半をめどに、1高群のほか、高教隊(浜松)、2高群(春日)、4高群(岐阜)の全国16高射隊分の配備が整う予定。