海自のテレタイプ通信
漢字使用が可能に
カナ電報から画期的移行
海上自衛隊のテレタイプ通信が3月14日、6単位コードのカナ電報から8単位(JIS=日本工業規格)コードの漢字電報に切り替わった。海自のテレタイプ通信はこれまで、カタカナと欧数字だけでしか表記できなかったが、8単位化したことで、新たに漢字が使用でき、補足的なデータファイルも添付できるようになった。海自の通信分野では過去に例がない大がかりな変更で、同日、海幕指揮通信課では「Z(ズール)」旗を掲げて移行作業に取り組んだ。
全般統制所で8単位化移行作業の進ちょく状況を説明する海幕指揮通信課の隊員(3月14日、市ヶ谷で)
Z旗掲げ移行作業
海幕指揮通信課
海自のテレタイプ通信の8単位化は平成8年、民生品のコンピューターを活用してコスト削減を図るCOTS化の一環として検討が始まった。以来、11年にわたって艦艇、通信所などの印刷電信機を8単位コードに対応できるよう徐々に改修を進めてきた。
テレタイプ通信で文字を表示するシステムは、コンピューターの文字コードと原理は同じで、0と1の組み合わせで文字を作る。6単位コードなら「010000」「011000」というふうに0と1を六つ並べてそれぞれに文字を当てはめる。しかし、海自が独自に使っている6単位コードでは数字の組み合わせに限界があり、カタカナ、欧数字しか表示できなかった。
しかし今回の8単位化でJISコードに対応した漢字コードが使えるようになった。8単位コードはコンピューターで使われる文字コードと同じため、COTS化にも対応できる。さらに高速化も図られ、補足的なデータファイルを添付することも可能だ。
2月までに艦艇などで電報の送信試験を行い、移行当日を迎えた。作業は海幕指揮通信課長の池太郎1佐を統制官に、システム通信隊群本部(市ヶ谷)に「8単位化全般統制所」を設置。11年間の総仕上げとなる移行作業は海自の通信分野ではかつてない大がかりな事業とあって、指揮通信課には成功を期して「Z」旗が掲げられた。
午前7時から作業を開始。対象は修理中の艦艇を除く海自全艦艇、全通信所、指揮統制システムの計約120カ所。全般統制所では艦艇、通信所、システムごとに担当を振り分け、8単位化への切り替え状況を確認するとともに試験電報を送信。正常に受信できたかどうかを部隊ごとにとりまとめてもらい、異常の有無をチェックした。
午後5時半、すべてのチェックが終わり、8単位化電報の運用がスタート。指揮通信課では同時に拍手が沸き起こり、「見事なり」を意味する「BZ(ブラボーズール)」旗を掲げて8単位化移行を祝った。