2月の朝雲ニュース

2/22日付

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19年度防衛費 重要施策を見る(4)
<海上自衛隊>
護衛艦隊 過去最大の改編
艦艇調達 5000トン型護衛艦など3隻


武装工作船に備えて射撃能力の向上を図るため、12.7ミリ機関銃の射撃訓練を行う護衛艦乗員 

海上自衛隊の19年度予算案は歳出総額が1兆1473億円で、対前年度比5・3%、581億円の増。内訳は人件・糧食費4074億円、歳出化経費5847億円、一般物件費1553億円。新規後年度負担は9600億円。
 【主要装備品】▽艦艇=5000トン型護衛艦(DD)、2900トン型潜水艦(SS)、3200トン型海洋観測艦(AGS)各1隻。総額1455億円。このほか、「むらさめ」型護衛艦等1隻の短SAMシステム換装を行う。
 DDは19年度末の組織改編で編成される護衛艦部隊の防空重視グループに編入される。弾道ミサイルの警戒・対処に従事するイージス艦を航空機、潜水艦、水上艦艇などの攻撃から防護する機能を持つ。建造費は750億円。
 潜水艦は16年度調達SSの4番艦で、23年度に除籍が見込まれる「あらしお」の代替。建造費は533億円。
 海洋観測艦の調達は新規事業で、21年度に除籍となる「ふたみ」の代替。海洋環境データの収集体制を維持・強化するため、精密海底地形調査、海底下物性調査などの能力を備える。船体構造は商船仕様を追求し、観測機器などの見直しを行った結果、建造費は167億円と、従来型の海洋観測艦より約160億円の節減となった。
 ▽航空機=SH60K哨戒ヘリ5機、US2救難飛行艇1機、T5初等練習機4機、TC90計器飛行練習機2機、THX次期回転翼練習機1機の計13機を調達。総額494億円。
 このうち新規事業のTHXはヘリコプター操縦士教育の期間短縮と教育効果の向上を図るため、20年度に除籍が見込まれるOH6Dの代替として整備する。ヘリ操縦の基礎課程と計器飛行課程をTHX1機種で行えるため、実用機課程の前の段階の教育期間を約7週間短縮できる。
 【弾道ミサイル防衛】海上配備型上層ウェポンシステムの整備は、イージスシステム搭載護衛艦の能力向上の4隻目として「きりしま」にBMD機能を付加するほか、SM3ミサイルの取得と発射試験を行う。また、弾道ミサイル発射の兆候察知のため、EP3電子戦データ収集機2機の情報収集能力を強化する。総額311億8900万円。
 【潜没潜水艦、武装工作船等への対応】▽潜水艦への対応=総額257億円。潜水艦の探知・識別・追尾に関する能力強化のため、P3C用のバイスタティック戦術用アクティブソノブイを整備。さらに浅海域における対処能力の維持・向上のため、水上艦TASS用の中性浮力ケーブルを整備する。
 ▽武装工作船への対応=総額45億円。小型水上船舶に対する射撃能力向上、特別警備隊の即応態勢の維持・強化を図る。
 【編成】▽護衛艦部隊の改編=各種事態に即応し、任務が長期化した際にも持続的に対応するため、過去最大規模の改編を行う。機動運用を任務とする護衛隊群は、これまで3個護衛隊と旗艦で構成していた1個群を、2個護衛隊で1個群の編成とする。群の構成はDDH、DDG各1隻、DD2隻の計4隻を基本単位とするDDH中心グループ、イージスDDG1隻、DD3隻の計4隻で編成するDDG中心グループの組み合わせとなる。
 地方隊の護衛艦部隊は、地域配備部隊として護艦隊隷下に編入し、練度管理を護艦隊司令官が一元的に行う。地域特性を把握する地方総監は護艦隊司令官から提供された護衛艦を運用する。
 これに伴い、21護隊(横須賀)が11護隊、22護隊(呉)が12護隊、23、26護隊(いずれも佐世保)が13、16護隊、24護隊(舞鶴)が14護隊、25護隊(大湊)が15護隊に名称を変更。16護隊は次期中期防で廃止が予定されているため、5個警備区に1個隊ずつが配備されることになる。
 ▽航空機部隊の改編=航空機部隊は、固定翼航空機部隊8個隊を4個隊に、回転翼航空機部隊は9個隊を5個隊とし、地方隊の航空隊を航空集団に編入する。回転翼救難機部隊は7個隊から6個隊となり、空団隷下に入る。これにより、固定翼航空機部隊は各群が1個航空隊ずつ保有。群司令と隊司令の指揮系統を一本化し、即応性の向上を図る。
 このほか、第1海上訓練支援隊(仮称)、自衛隊指揮通信システム隊(同)が新編される。
 【部隊訓練】日米共同指揮所演習、護衛艦、P3Cなどの派米訓練、海上自衛隊演習などを実施。
 【定数】自衛官は4万5716人で、対前年度比96人減。事務官は3419人で、同54人減。