6月の朝雲ニュース

6/8日付

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誘導弾コンテナ落下で調査結果

防衛庁は6月5日、呉弾薬整備補給所で平成16年に起きた90式艦対艦誘導弾(SSM1B)の入ったコンテナの落下事故について、現在までの調査結果を発表した。
事故は16年8月4日、呉弾整補所の構内で発生。隊員がSSM1Bを入れたコンテナをフォークリフトで火薬庫に運搬していた際、コンテナが落下した。その場で外観チェックを行い、火薬庫に搬入したが、その後に弾体からコンテナ内への燃料の漏えい音が確認されたため、風通しのよい空き地に移動して燃料の抜き取り作業を行った。事故は公表されず、周辺自治体への連絡も行われなかった。
6月2日、この事故についての報道、取材があり、防衛庁は事実関係を再調査した。それによると、コンテナをフォークリフトで運搬する際にはフォークリフトの爪を差込口に挿入して運ぶのが適切な方法だが、このときは挿入されていなかった。補給科長はこの事実を含む事故概要を同所長に報告したが、「弁償といっても個人が負担できる金額でもなく、故意に起こしたわけでもない」として「フォークを差込口に入れていなかったことは口外しない」よう関係者に指示。翌5日、所長は呉総監に状況報告を行ったが、このときの報告資料にこの件は記載されていなかった。
今後の対応等としては次の4点を挙げている。
(1)事実を正確に報告しない判断をした同所の幹部、口止めをした作業責任者から事実関係を引き続き精査し、その結果を踏まえて関係者の厳正な処分を検討。
(2)燃料漏えい時の処置について精通した隊員を現場に配置せず、また、作業担当者などに事前の十分な教育をしなかったことなどから、燃料の漏えい音の確認から空き地への移動までに約1時間かかり、速やかな処置が取れなかった。結果的に火薬庫に燃料が充満することはなかったが、一時的とはいえその可能性を生じさせる恐れのある状態となったことは極めて遺憾。再発防止のため、弾火薬を扱う隊員に対する緊急時の処置に関する教育を徹底させ、作業要領を整備する。
(3)コンテナの運搬が不適切であったため、再発防止のための教育を徹底。
(4)弾火薬に関しては「火薬類の取扱いに関する訓令」で「部隊等の長は(中略)その近隣に危害を及ぼす恐れを生じたときは、直ちに警察署、消防署その他の関係機関に通報しなければならない」と規定されている。この事案は「近隣に危害を及ぼす恐れを生じたとき」には該当しないと判断され、また周辺自治体と特別な協定もなかったことから、公表、連絡は行われなかった。
しかし、弾火薬の事故は周辺自治体等の安心、安全を確保することが最も重要であることから公表、連絡の判断基準を再度検討−−としている。