6月の朝雲ニュース

6/8日付

ニュース トップ

新防衛組織の「論点」を公表
内局に「地方企画局」など
厳格な監査へ
準次官級「査察監」も


防衛庁は5月31日、「新たな防衛組織を検討する委員会」(長・額賀長官)の3回目の会合を開き、施設庁解体後の新たな防衛組織について協議し、「論点の整理」を文書にまとめ公表した。同委員会では同論点についてさらに検討を加え、6月末に具体的な組織改編案をまとめ、8月末の19年度概算要求に盛り込む予定だ。

今月末に具体的組織案
「論点の整理」は4月27日の第2回会合でまとめた「組織の骨格と論点」をさらに具体化したもので、(1)全庁的な立場から監査・監察を行う組織・部局の新設(2)防衛施設庁の業務の精査・見直し(3)地方において部隊等が直接行っている調達業務の見直し(4)地域と防衛行政との接点を担う地方組織への再編(5)内部部局の再編−−に大別、それぞれについて具体的な改革案や問題点を列挙している。
監査・査察を行う組織の新設では、査察業務を行う新組織が全庁的に厳格な査察を行っていくため、既存の各組織からの独立性を確保するなどの立場から三つの形態を挙げている。
新組織のトップを長官直轄の準次官級総括整理職の「査察監」とし、スタッフを内局に置く、長官直轄の特別機関として「査察本部」とする、査察監と査察本部を新設し、査察本部の長に査察監を充てる−−の3案で、さらに検討を加え結論を出す。また、第三者委員会などによるチェック体制を検討する。
会計査察・法令順守では、定期的査察と抜き打ち的査察を組み合わせて機動的、柔軟に対処することや、査察部門の長に専門家を起用することを検討。また、内部通報などの部門を設け、情報収集を行うほか、各自衛隊に所属しない「統合通信部隊」の新編も検討。
施設庁の業務の見直しでは、防衛行政と施設行政を連携した体制とするため、内局に「地方企画局」を新設し、施設行政に係わる調整業務に加え、防衛政策などを地方自治体に周知する業務を一元的に実施する。在日米軍に関連する施策の企画立案は内局で処理するが、具体的な調整業務のための新たな組織をつくるかどうかは検討課題とした。
用地取得・建設工事の実施体制は、これまで施設本庁が防衛庁長官の承認を得た上で各施設局が行っていたが、今後は「地方防衛局」を設置して担当。また、建設工事業務の独立行政法人化の適否も検討する。
部隊が直接行う調達業務の見直しでは、例えば装備品などは装備本部が行い、地域レベルの一括調達が効果的な場合、同本部の地方支部を「地方防衛局」に統合した上で実施させる。
地域と防衛行政との接点を担う地方組織への再編では、各施設局を「地方防衛局」に改編し、装備本部の地方支部を統合、建設工事の契約事務や広報・渉外、防衛行政の地方との調整業務のほか国有財産管理、補償業務、基地周辺対策、用地取得などの業務を行う。
内局の再編では、地方との密接な協力関係を構築するため「地方企画局」を設置。18年度に新設する「地方調整官」の業務や新設の「地方防衛局」を総合的に監督する。
また、効率的な業務体制構築の観点から長官官房の役割を整理。例えば組織・定員業務は防衛政策局が所掌し、長官官房はニーズ元として内局の組織・定員をまとめる。または内局、各幕など中央部門の行政的な部分を長官官房が、それ以外の各自衛隊部隊、機関を防衛政策局が所掌する。