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 めざせ!体力強化 <16>ストレッチ③

 トレーニングの前後などに欠かせないストレッチ。パートナーと行う方法、動きながら行う方法に加え、ストレッチ最終回の今回は、抵抗を加えて行う「PNFストレッチ」の概要・方法について、体育学校体育班長の森下敬介3陸佐へ取材した内容から伝える。(2015年6月18日付「自衛隊スポーツ」)

伸張反射を利用「PNF」 抵抗を加え適度に刺激

(撮影協力=元体校レスリング班・堀内優3陸曹㊧、関下沙希陸士長㊨)

 「PNF」は抵抗を加えて行うストレッチの方法。英語表記の頭文字を取った名称で「固有受容性神経筋促進技法」を意味する。

 筋肉は急に伸ばしたとき、これ以上は危険だと判断し元に戻ろうとする。これを「伸張反射」という。PNFはこの伸張反射を利用し、運動系の神経を刺激、柔軟性の獲得を目指す。

 一般的な静的ストレッチは、少しずつゆっくりと伸ばしていくが、PNFは伸ばした状態の時に力(抵抗)を加える。4、5月号で紹介した2人一組で行う「パートナーストレッチ」や体を動かしながら行う「ダイナミックストレッチ」と同様、無理をせず、痛みが出ない程度に行う。

 体全体を動かす基点は体幹部。そこから連動して、上肢は肩甲骨周辺、下肢は股関節周辺が基点となり、その周辺部位のストレッチが重要になる。

 PNFで、2人一組で下肢を伸ばす方法のうち足首周辺は、マットなどに座り両足を伸ばしてパートナーにつま先を広げてもらう=写真①。抵抗に反するように内側に締めるときに力を入れる=同②

 太もも内側(内転筋)を伸ばす方法は、横向きに寝て、足首と膝を持ってもらい、脚を下ろす時に力を入れる=写真③

 太もも後ろ(大腿二頭筋)を伸ばす方法は、うつ伏せに寝て、両足首を持ってもらい、体の方に曲げる時に力を入れる=写真④

 「下ろす時(曲げる時)に力をいれてください」と森下班長。パートナーの力に抵抗して伸ばす(曲げる)ことがポイント。

 PNFは1人で行う方法もある。「上肢、下肢、体幹といろいろなやり方、バリエーションがあります」。目的に合わせた効果的な方法で競技などのパフォーマンスを向上させたい。

 

 

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