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小野寺防衛大臣訓示(全文)
(2018年4月6日)

2018年4月12日更新

 約1000人の幹部を集め特別訓示を行う小野寺防衛相(壇上中央)。壇上その右へ福田、大野両政務官(4月6日、防衛省講堂で)=防衛省提供

 本日、防衛大臣として、全国の隊員諸君に対し、自衛隊が国民に信頼されるために重要な課題について申し上げたいと思います。

 遠く離れた任地において、任務に励んでいる隊員におきましても、どうかその場において手を休めずに聞いて下さい。

 昨年、南スーダンPKOの日報に係る問題が発生しました。これは、情報公開請求に対し、存在している日報を不存在としたことに端を発し、大臣への報告が遅れ、不適切な対外説明を繰り返すなどさまざまな問題を引き起こしました。

 この結果、防衛省・自衛隊に対する国民の信頼は大きく損なわれることになりました。特別防衛監察でこの問題を解明する過程で、防衛省・自衛隊においては、情報公開の重要性に対する認識が十分でなく、適正な行政文書管理が行われていなかったことが明らかになりました。

 昨年8月に、私が再び防衛大臣を拝命した際、安倍内閣総理大臣から、「日報問題のようなことが再び起きることがないよう再発防止を徹底し、国民の信頼回復に向けて全力で取り組む」よう指示を受けました。

 これを受け、着任の訓示をした際、私から隊員諸君に対し、自衛隊の活動には国民の理解と支持が不可欠であり、国民に適切に説明する責務を全うすることが極めて重要であること、今後、同様の問題が再び起きることがないよう抜本的な対策を講じ、再発防止を徹底することを申し述べました。

 しかし、残念なことに、この再発防止策の一環として進めてきた日報等の一元管理作業において、昨年、国会において「確認したが、見つけることができなかった」と当時の大臣が答弁したイラクの日報が確認され、また、その日報は陸上自衛隊研究本部においては昨年3月の時点で発見されていたにもかかわらず、報告されなかったことが今月になって明らかとなりました。

 さらに、本日、航空幕僚監部においてもイラクの日報が存在していたことが明らかになりました。

 これは防衛省・自衛隊に対する国民の信頼を再び大きく揺るがす極めて大きな問題であり、今、私は大変強い危機感を抱いております。我が国において最も重要な制度である民主主義の根幹は、国民が正確な情報に接し、それに基づき国民が正確な判断を行って主権を行使することにあります。

 国民が正確な情報に接する上で、政府が保有する行政文書は最も重要な資料であり、これを適切に管理し、適切に公開することは国の重要な責務であります。

 防衛省・自衛隊も例外ではありません。自衛隊における文書、部隊が保管し、業務に使用する文書も、行政文書に当たるものであり、これらを適切に管理し、国民の情報公開請求に適切に応じることは、法令によって防衛省・自衛隊に課せられた重要な責務であります。

 この重要な責任について、今、自衛隊員一人ひとりに認識してもらいたいと思います。隊員一人ひとりが、自分が管理する責任を有している文書の範囲を改めて確認し、それらが適切に管理されているか確認していただきたい。また、国民からの情報公開請求や国民の代表たる国会からの資料要求に対し、適切な対応がなされているか確認していただきたいと思います。

 もちろん、自衛隊が扱う行政文書には国の安全保障上、保全を必要とする内容が記されている場合などがあります。こうした場合も、情報公開法に不開示とできる事由が定められておりますので、文書を特定した上で法令に基づいて適切に公開できる範囲を明確にし、公開していく必要があります。こうした業務を適切に行ってください。

 こうした文書管理や情報公開業務は、行政事務の基本であり、部隊の訓練における、いわば基本動作というべきものです。

 基本動作の習得を怠って任務を全うすることができるでしょうか。訓練において基本動作を適切に繰り返し体に染みこませて覚えるように、こうした文書管理業務や情報公開業務においても常に適切な対応を心掛け、隊員一人ひとりが基本として身につけていただきたいと思います。

 特に、部隊の本部や司令部、幕僚監部といった部署においては、通常、現場の部隊よりも多くの文書が保管されています。こうした部隊を統率する部署において文書管理が不適切であることによって、国民の信頼を損ね、それにより現場の第一線で活動する隊員の士気を低下させることは、あってはならないことです。

 今一度、自らの業務のあり方を見直し、適切に業務に当たって下さい。

 今、我が国を取り巻く安全保障環境は大変厳しい状況にあります。このような中、国の平和と安全を保つためには、自衛隊は国民の信頼と理解を受け、任務を全うし、国民からの強い期待に応える必要があります。

 それにも関わらず、文書管理・情報公開といった基本動作を不適切に行っていては、我々に課せられた任務を全うすることはできません。今一度こうした業務の重要性を認識して下さい。

 今、ここに、私は隊員諸君の先頭に立って、防衛省・自衛隊に対する国民の信頼回復に全力を注ぐことを誓います。私の危機感と信頼回復への決意を、全国25万の隊員全員で共有し、自衛隊が国民の信頼を回復するために今、自分が何をなすべきか強く自問して下さい。

 全国の隊員諸君の奮起を期待し、私の訓示といたします。

平成30年4月6日
防衛大臣 小野寺 五典

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