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小野寺大臣 新春に語る(全文)
安保環境一層厳しく①

2018年1月5日更新

 新年の課題と抱負について中島毅一郎朝雲新聞社社長(右)のインタビューに答える小野寺防衛相(大臣室で)

 「国民の命と平和な暮らしを守り抜くという、政府に課せられた最も重要な責務を全うしていく」と決意を語る小野寺防衛相

 核実験とミサイル発射を繰り返す北朝鮮、さらには海洋進出を強め、活動範囲の拡大化を図る中国など、日本を取り巻く安全保障環境は今まで以上に厳しさを増している。昨年8月に2度目の防衛相に就任して以来、25万人の自衛隊員の先頭に立って職務に当たる小野寺五典大臣に、我が国の防衛政策の方向性をうかがうとともに、新年の意気込みと抱負を聞いた。(聞き手・中島毅一郎朝雲新聞社社長)


 ――昨年(2017年)は、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮、海洋進出を活発化させる中国など、日本を取り巻く安全保障環境がますます厳しくなったように思います。前回、小野寺大臣が防衛相を務められた2012年12月から2014年9月と今とでは、大臣のお立場からどのような変化をお感じになられているでしょうか。

 小野寺大臣 2012年末の状況を振り返りますと、防衛大臣就任直前、北朝鮮は「テポドン2」派生型を発射し、さらに、中国の航空機による尖閣諸島付近の領空侵犯といった事案が立て続けに発生しました。大臣就任後も、中国海軍艦艇による海自護衛艦搭載ヘリへのレーダー照射事案、中国海軍の太平洋進出の常態化、北朝鮮による核実験・弾道ミサイル発射、在アルジェリア邦人に対するテロ事件など、休む間なく、事案対応をしていたように記憶しています。

 ただ、当時と比べても、現在の我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増していると考えます。北朝鮮は昨年来、過去最大出力と推定される規模の核実験を含む3回の核実験のほか、我が国を飛び越えたものや、ICBM(大陸間弾道弾)級の長射程のものを含む40発もの弾道ミサイルの発射を強行しました。これらは国際社会に対する正面からの挑発であるとともに、我が国を含む地域の安全に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威となっています。

 中国軍の海空戦力は継続的に発展しており、その活動範囲は東シナ海から南シナ海・太平洋・日本海へとますます拡大しています。また、南シナ海で大規模かつ急速な埋め立てを強行するなど、自らの一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢を継続しています。

 さらに、国際テロの脅威がグローバルに拡散、サイバー攻撃が日に日に高度化・巧妙化するなど、一国・一地域で生じた混乱が直ちに国際社会全体の課題や不安定要因に拡大するリスクが高まっています。

 防衛省としては、こうした我が国を取り巻く厳しい現実に正面から向き合い、安全保障環境の変化に的確に対応するための万全の備えを行い、国民の命と平和な暮らしを守り抜くという政府に課せられた最も重要な責務を全うしていく考えです。


日米同盟強化し抑止力向上 平和安全法制で命と暮らし守る

 ――大臣はご着任時に、安倍首相からの指示として「平和安全法制に基づく自衛隊の着実な任務遂行に万全を期す」と述べられました。また、1期目の2014年には、集団的自衛権の限定行使容認に向けた「憲法解釈見直し」の閣議決定にも携わられました。「平和安全法制」は「日米ガイドライン」ともリンクしています。今後、自衛隊が果たすべき役割、そのためにどういった施策が必要だとお考えですか。

 小野寺大臣 我が国を取り巻く安全保障環境は、さまざまな課題や不安定要因がより顕在化・先鋭化してきており、一層厳しさを増しています。今や、脅威が世界のどの地域において発生しても我が国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況となっており、また、どの国も一国のみで平和を守ることはできません。

 平和安全法制は、このような厳しい安全保障環境の中で、憲法の範囲内であらゆる事態に切れ目のない対応をしようとするものであり、国民の命と平和な暮らしを守るために必要不可欠なものです。

 特に、平和安全法制の成立により、日米間の協力は非常にスムーズに行われています。日米同盟は一層強固になり、抑止力の強化につながり、さらに、米国をはじめ、関係国からの信頼を一層向上させたと考えており、これにより、我が国の安全も一層確実なものとなったことは間違いありません。

 また、日米ガイドラインは、平和安全法制と相まって、日米協力の拡大を可能とし、同盟の抑止力・対処力を一層強化するものです。平時から緊急事態までのいかなる状況においても日本の平和と安全を確保するため、また、アジア太平洋地域とこれを越えた地域が安定し、平和で繁栄したものとなるよう、日米で共にしっかりと取り組んでいくことが重要です。

 我が国が果たすべき役割と責任については、現状にとどまることなく検討していくことが重要です。

 このような考え方の下、昨年8月に実施した日米「2プラス2」においては、我が国は次期中期防の計画期間を見据え、同盟における日本の役割を拡大し、防衛能力を強化させる意図を有する旨を表明しました。

 我が国としては、南西地域の防衛体制の強化や弾道ミサイル防衛能力の強化、日米共同訓練の実施などに加え、宇宙、サイバーなどといった新たな分野において、これまで以上の役割を果たすことにより、日米同盟全体の抑止力・対処力をより一層強化していくことが必要だと考えます。


「大綱」「中期防」不断の検討必要

 ――今年末には次期中期防が策定されます。「防衛大綱の不断の見直し」の検討も含め、考え方のポイントや方向性について教えてください。

 小野寺大臣 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米同盟の強化を図ると同時に、我が国自身の防衛力を強化し、自らが果たし得る役割の拡大を図る必要があると考えています。

 現行の「中期防衛力整備計画」については、30年度で期限を迎えることから、今のうちから次の計画について検討を進めることが必要です。その際、計画の前提となる「防衛計画の大綱」についても、安全保障環境の変化に対応し、あるべき防衛力の姿はいかなるものかといった観点から、その見直しについて不断の検討を行っていくことが必要と考えています。

 これまで進めてきた南西地域の防衛強化や、弾道ミサイル防衛の強化に加え、宇宙、サイバーといった新たな分野も検討課題になるものと考えています。


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