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日本の防衛を支える<1> ミネベアミツミ株式会社
石川宏・特機事業部長に聞く

2017年11月6日更新

 特機事業部の石川宏事業部長(左から2人目)を中心に、チームワークで防衛部門をリードする(その左は)特機販売部の本元正治部長、右は品質保証部の佐藤弘明次長ら

 外径わずか1・5ミリ。世界最小のスチール製ボールベアリング(左)。ミニチュア・小径のボールベアリングでは同社製品が世界シェアの約6割を占める

機械加工技術で世界をリード

 今年1月に「ミネベア」と「ミツミ電機」が経営統合し、総合精密部品メーカーとして新しく生まれ変わった「ミネベアミツミ株式会社」(本社・長野県北佐久郡)。

 貝沼由久社長を筆頭に、世界16カ国59拠点、従業員約10万人の「エレクトロ メカニクス ソリューションズ」プロバイダーとして、2020年度までに売上高1兆円、営業利益1000億円を目指す。

 外径わずか1・5ミリの「ギネス世界記録」を取得した世界最小の量産可能なスチール製ボールベアリングに代表されるように、高い機械加工技術で世界をリードする同社はまた、自衛隊員にとっては「9ミリ拳銃」などでお馴染みの企業だ。防衛装備庁の先進技術実証機(X2)の装備品も担当している。

 これらの防衛省・自衛隊向けの特殊機器を製作する「特機事業部」が拠点を置くのは、2013年10月に完成した松井田工場(群馬県安中市)。延べ床面積は約9千平方メートルで最新鋭の設備を備える。

 同事業部で約170人を率いる電子機器製造本部特機事業部の石川宏事業部長は「ベアリングに代表される超精密機械加工技術から、モーターやセンサー、半導体、無線技術、火薬、制御、空気・ガス・油圧―などに至るまで、幅広い先端技術を組み合わせて結び付ける『インターフェース技術』こそが、特機事業部の最大の特徴です」と話す。

 扱う装備品は、水中武器、地上火器、車両機器、航空武器、誘導武器まで幅広い。「装備品が複雑化する中、独自のインターフェース技術でシステム的に技術を統合し、信頼性の高い製品にまとめ上げる。その力が当社の強みなのです」と石川事業部長。

 今年5月には陸自研究本部が主催するセミナーに参加してプレゼンテーションを行った。「ミネベアミツミの持っているいろいろなデバイスを活用して、ご提案できるのも当社の強みです。今はかつてのように官側からの中長期的な大型開発物件がないため、試作品を作って新たな可能性をご提案し、採用につなげる努力をしています」。

"違い"で勝負 装備品の「IoT化」目指す

 防衛装備移転三原則の策定から3年。海外企業と装備品の共同開発を進める上で大枠の環境が整ったものの、その先の「輸出貿易管理令」などの政令が変わらない限り、法律の壁は依然高いと指摘する。さらに、武器等製造法、銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)、高圧ガス保安法、火薬類取締法など、監督省庁が複数にまたがることもネックだという。

 近年は米国からのFMS(対外有償軍事援助)調達や完成品輸入が主流となっている日本の装備品市場だが、「だからと言って技術開発を止めてしまえば、長年培ってきた職人の技もセンスも磨かれず、ひいては国力の低下につながってしまう」と危機感を募らせる。

 国内の防衛生産・技術基盤の維持・強化を図るためには国産装備品の開発予算の増額が望まれるが、こうした中、ミネベアミツミでは空自が導入を進めるF35Aステルス戦闘機の先を見据えた将来航空機に向けて、新たな研究開発プロジェクトを始動させた。

 石川事業部長は「特機事業部は旧ミネベアの機械系を主力とするが、経営統合によってミツミの持っているデバイスを活用し、これまでになかった新しい製品を生み出せるのではないか。他社との"違い"を鮮明にして新しい価値を作っていこうと今、チャレンジを繰り返し、アイデアを出しているところです。新時代に向け、装備品の分野でも、全てのモノがインターネットにつながる『IoT(Internet of Things)』を実現したい」と意気込みを語った。

 ◇ミネベアミツミ株式会社 1951年にミニチュアボールベアリングメーカーとして創業。IoT時代を見据え、常識を超えた「違い」で新たな価値を生み出し、オンリーワンのものづくりに取り組んでいる。

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