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「朝雲」グラフ特集
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2師団 ReCS(基幹連隊指揮統制システム)実験演習 |
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![]() 彼我の部隊位置が映し出されたデジタル・マップを見ながら、戦闘団本部で戦況を分析する指揮官と幕僚 |
| 【2師団=旭川】2師団は7月7日から同21日まで、陸自で最初に同師団に配備された野外ネットワーク・システム「ReCS(レックス=基幹連隊指揮統制システム)」を使用して19年度第1回師団部隊実験演習を上富良野演習場で行った。 同演習は、25戦闘団(団長・手塚信一25普連長)の錬成訓練を兼ねて行われ、ReCS端末装置を部隊行動間に運用してその能力を見極めるとともに、指揮・幕僚活動は従来に比べどのように変わるかを検証した。 一方、この訓練に合わせて陸自研究本部は「師団等指揮システム」とReCSとの連接検証を、開発実験団はReCS端末の量産確認試験をそれぞれ担任した。 参加部隊が集合した訓練開始式で師岡英行師団長は、「システムを実戦・実行動に結びつけ、役立たせるにはどうしたらよいか頭に置き訓練を」「探究心をもち、システムを最大限活用する統裁に努力せよ」と要望した。 ReCS端末は、GPSを組み合わせた「PDA」と呼ばれる携帯端末装置とノートパソコンで構成。また眼鏡で見た地点の座標や距離を表示できるデジタル双眼鏡なども利用できる。 展開した部隊はPDAで自隊の位置を本部に通報。敵部隊の陣地や車両などの位置や映像もメールで送信可能だ。 大型スクリーンが設置された戦闘団本部には、各部隊からの情報が刻々と届き、彼我の位置情報はスクリーン上のデジタル・マップに映し出され、指揮官・幕僚はこれら情報を分析しながら部隊を動かすことができる。 今回の訓練想定は、「帯広地区を制圧した敵増強機械化連隊が道北の占領を企図して行動を開始。2師団は25戦闘団を先遣して敵を撃破し引き続き戦果を拡張、道東地区の回復を行う」というもので、対抗部隊は戦車部隊などを増強した26普連(留萌)が務めた。この中には部隊研修中の防大学生も配属された。 訓練は16日夕、25戦闘団情報小隊の前進で始まり、続いて連隊主力も徒歩行進を開始。各部隊は移動間も端末装置を使って自己位置を本部に送信した。 やがて前衛の3中隊基幹と戦車中隊が敵の警戒部隊に接触。本部には敵部隊の座標や映像を含む様々な情報が刻々とメールで届き、本部はこれを解析、部隊に対して攻撃計画を伝送した。前線の部隊では、彼我の配置がプロットされた地図情報の提供を受け、的確かつスピーディーな情報共有を行うことができた。 攻撃命令もメールによって行われ、3中隊などの前衛部隊は敵警戒部隊を駆逐。その後、本部からの指示により攻撃部隊は特科大隊を基幹とする部隊に素早く交代、砲迫火力を敵主陣地に集中した。 戦況の推移をReCSで把握した部隊は、総攻撃の準備を急ぎ、本部からの総攻撃命令を受けて一斉に前進を開始し、敵主力を撃破。ここで状況を終了した。 野外に潜んでいた部隊もReCSのネットワークに組み入れられたことで戦況を「戦場の霧が晴れるように」理解。端末を通じ、彼我の部隊が「いま・どこで・何をしているか」手に取るように把握し、自分たちの次の行動を予測することで部隊行動の速度が大きく上がった。 戦闘団本部でも映像を含む最新の情報が刻々と集積され、それを解析することで戦況を確実に把握。これらの情報は一斉に各部隊にも配信され、前線部隊との情報共有が確実に行われた。 一方、野外でネットワークを構成するには通信の安定が絶対的な要件で、通信員への要求も厳しくなることが判明。ネットが途切れないよう、通信構成や維持・運営が部隊を指揮する上で非常に重要になることが改めて再確認された。 ReCSは今後、陸自の普通科連隊、戦車大隊などの部隊に装備し、師団などと連接した連(大)隊〜中隊〜小隊以下のコンピューター・ネットワークが構成されるが、2師団では今回の実験演習をたたき台に、ReCSなど新指揮システムの運用基盤を強化し、陸自最初の「総合近代化師団」の確立に向けレベルアップしていく。 |