防衛関係資料


 

防衛力の実効性向上のための構造改革推進に向けたロードマップ
動的防衛力構築・報告の趣旨


 「平成23年度以降に係る防衛計画の大綱」(以下、「新大綱」という。)においては、即応性、機動性、柔軟性、持続性及び多目的性を備え、軍事技術水準の動向を踏まえた高度な技術力と情報能力に支えられた動的防衛力を構築することとされている。動的防衛力の構築のためには、総合的・横断的な観点から、自衛隊全体にわたる装備、人員、編成、配置などの抜本的な効率化・合理化を図り、真に必要な機能に資源を選択的に集中して、防衛力の構造的な改革を行う必要がある。
 このため防衛省においては、平成22年12月27日に、防衛大臣指示に基づき、防衛副大臣を委員長とする「防衛力の実効性向上のための構造改革推進委員会」を設置し、検討を行ってきた。
 検討事項は、次のとおりである。
 @統合による機能の強化・部隊等の在り方の検討=
各自衛隊が一体となって有機的に対処し、国民の安全を確保するため、統合的な観点から、各自衛隊における機動力、輸送能力、実効的な対処能力の向上、部隊の在り方及び指揮統制機能の向上について検討すること。その際、実効的かつ効率的な体制を構築するため、警戒監視、輸送、情報通信、衛生、高射等の各自衛隊に横断的な機能について検討すること。
 A横断的な視点による資源配分の一元化・最適化の検討=自衛隊の装備及び人員の配置並びに運用状況を把握し、現有能力を適切に評価するとともに、その抜本的な効率化・合理化を図りつつ、横断的な視点で真に必要な機能・分野に効果的に予算配分をなし得るような事業管理、予算配分、研究開発の仕組み並びに後方業務及び情報通信ネットワーク等の一元化・最適化のための仕組みの構築について検討すること。
 B人的基盤に関する抜本的な制度改革の推進=精強性を向上させるため、防衛力の人的側面に関する従来の検討を発展させ、自衛官の階級別定数管理等を確立し、士の増勢など各自衛隊の特性に応じた階級・年齢構成の見直し、新たな任用制度、幹部・准曹・士の各階層の活性化のための施策、早期退職制度、募集・再就職援護に関する施策等について検討すること。
 C総合取得改革の推進=防衛装備品をめぐる国際的な環境変化に対する方策の検討、防衛生産・技術基盤の戦略策定、装備品等の取得に係る契約に関する制度、装備品等の維持・整備業務の在り方等に関しては、総合取得改革推進委員会の枠組みの下に検討を行ってきていることから、これを更に推進すること。
 D衛生機能の強化=自衛隊病院の拠点化・高機能化、防医大病院の機能強化、医官教育の強化、看護師養成課程の4年制化、国際協力活動等に係る医療機能の拡充等について検討すること。
 「防衛力の実効性向上のための構造改革推進委員会」における検討は、
▽人的基盤に関する抜本的な制度改革の推進については、同委員会と同日防衛省内に設置された「人的基盤に関する改革委員会」(委員長‥防衛副大臣)
▽総合取得改革推進については、既存の「総合取得改革推進プロジェクトチーム」(チーム長‥防衛副大臣)
▽衛生機能の強化については、平成23年2月10日に新たに設置された「衛生機能の強化に関する検討委員会」(委員長‥大臣政務官)
 における検討と密接に連携して行ってきた。また、「防衛省改革推進会議」における検討とも連携しつつ行われたところである。
 今回の報告は、新大綱、「中期防衛力整備計画(平成23年度〜平成27年度)」(以下、「新中期防」という。)に掲げられた考え方を具体化の上、各検討テーマの全体を含む報告書をとりまとめ、防衛大臣に対し報告を行ったものであり、検討項目のそれぞれについて、現状認識・課題、今後の方向性及びその実現に向けた新中期防期間中におけるロードマップが示されている。
 今後は、今回の報告に示された方向性及びロードマップに従い、各課題について検討を深化させ、施策の推進を図ることとなる。このため、新大綱及び新中期防に基づき、達成すべき目標の進捗を管理するための目標管理型の政策評価の活用についても検討を行うなど、これら委員会の枠組みの下で引き続きフォローアップを実施していく。