安全保障と防衛力の基本的考え方
○全体としての大きな絵を描くとともに、緊急の課題に対応することも必要。(第1回)
○従来の「基盤的防衛力構想」について考え直す必要もあるのではないか。(第1回)(第2回)
○防衛力としてどの程度の基盤的なものを保有すべきなのか、その防衛力で多様な事態にどの程度対応できるのか具体的に議論することが必要。(第3回)
○予算の範囲内で議論しなければならず、ある程度のプライオリティーを設ける必要がある。(第1回)
○総合安全保障のようなアプローチも大きな成果があったが、これからはそれだけではすまない。大災害なども含め、非伝統的な脅威にどう対応するかが重要。(第2回)
○安全保障にとって経済の果たす役割も重要。明日への希望がある人たちは、自爆テロなど起こさないであろう。(第2回)
○安全保障面では自衛隊が中核だが、あまり自衛隊の問題に絞り込みすぎないほうがよい。(第3回) |
脅威認識
○大量破壊兵器の拡散の進展や、国際テロなど新たな脅威への対応が重要。(第1回)
○脅威が変質してきていることから、従来の延長で議論するのではなく、今、重要なことを見極めることが必要。(第1回)
○テロなどは、「抑止が効かない」ことから、予防が重要。相手が見えないだけに国際協調が重要。他方、対処能力も試されることから、運用とか連携が重要。(第2回)
○テロリストには抑止が効かないとか、全く意図がわからないとも言い切れない。(第2回)
○防衛力の整備には、戦略的な取扱いが必要。新たな脅威といっても、テロリストの脅威と大量破壊兵器とを単に並列はできない。(第2回)
○脅威は抽象的なものではなく、被害の量だけで測るわけにもいかない。具体的な議論が必要。(第3回)
○脅威を広くとらえて、武力攻撃に至らないものも脅威として考えていくべき。被害がわずかでも、主権が脅かされたと国民が感じるものがあったら、それは安全保障の問題である。(第3回)
○国際安全保障は、我が国の繁栄に欠かせないものであり、そのような分野を、脅威とは言えなくても、どう位置づけるかが重要な課題。(第3回) |
東アジアの戦略環境
○北東アジアには、北朝鮮の存在があり、伝統的な問題と新たな問題が両方ある。新たな脅威への対応に当たっての予防に関しては、軍事力以外による対応が重要だが、いざというときのための防衛も重要。(第2回)
○我が国周辺には、冷戦終結後も、朝鮮半島や中国の問題があり、他の地域の国々には理解し得ないほどの特殊性がある。(第5回)
○中国は、国防費や国防政策が不透明である。例えば、兵力をこれだけ削減したなどといっても、実際減らした分は武装警察か何かに回しており、その実態がわかりにくい。(第5回)
○中国は今、ナショナリズムの高揚期で、この傾向は今後も続いていくと思われる。中国は防衛線を段々と前に出してきており、一つ一つの事象に対してきちんと対応していかないといけない。(第5回) |
危機管理体制
○複雑で多様な事態に対し、国全体としての横断的な対応が必要。(第1回)
○意志決定の問題が大きい。ミサイル防衛に関連して、2分、3分の間にどういう意志決定ができるのか。(第3回)
○関係省庁間の連携については、法律はよくできているが、それが実際に機能するか否かが課題。(第3回)
○脅威に対しては、多くの機関が共同して対応するため、一元的な統制をもった組織が必要。それが国家の危機管理体制、情報体制につながる。(第3回) |
情報
○テロとの闘い等において、情報は重要。(第2回)
○従来型の脅威には相手を想定して対応が可能であったが、今後は特定できない相手について情報を集めることが重要。(第3回)
○情報交換等で諸外国との連携が必要であり、我が国がリンクの中で十分役割が果たせるよう必要な態勢を整えることが重要。(第3回)
○日本の情報能力については、ヒューミントが空白になっている。この点については、考え直して取り組んでいくことが必要。(第6回) |
日米安保体制
○日米安保条約に基づく同盟関係は重要。伝統的脅威の強いこの地域では、日米安保体制に基づく抑止態勢が重要。(第4回)
○戦後の日本は、米国に大きく依存しており、日本から少しでも米国に対してお返しをしておくということを含めて、役割分担を決めておくことが重要。(第4回)
○米軍のトランスフォーメーションは、日本の戦略的な対話のチャンスであり、とかく基地問題とからめて議論されるが、総合的に考えるチャンスである。(第4回)
○日米間の役割分担は、駐留経費負担、基地問題、沖縄の負担軽減などの問題と密接に関連しており、政府全体として取り組むことが必要。(第5回)
○国と国との関係においては、通常の抑止力は有効に機能する。中国が核を保有していても我が国がパニックに陥らないのは、米国の抑止力が機能しているからであろう。そのような有効な抑止の体系としての日米関係を強調していくべき。(第5回)
○日米の役割分担に関連して、東アジア経済統合を通じて、我が国が周辺国の繁栄に貢献し、域内の共通インフラの整備などにODAを活用していくことなどを考えるべき。(第5回)
○米国だけでなく、我が国の緊急事態において、我が国の味方になってくれる国がどこにあるのか考えておくことが必要。(第5回) |
国際平和協力
○国際平和協力と日米同盟関係は、相乗効果がある。(第4回)
○自衛隊の任務の中において、国際協力が、運動競技会に対する協力等と同等の位置づけになっているのはおかしいではないか。(第4回) |
自衛隊の任務・体制
○我が国の防衛を考えるに当たり、伝統的な防衛体制は無視できない。新たな軍事力の意義として、国の防衛のみならず、国際社会への貢献、国益の維持、軍事力均衡の維持等がある。(第2回)
○新たな安全保障環境の下で、平時の自衛隊にどのような任務付与をするかを考えていくことが必要。(第3回)
○周辺事態における後方地域支援などについても、運動競技会などと同じ位置づけでよいのか。(第4回)
○国際安全保障や災害対応を自衛隊の本来任務とすることは重要。その際、主たる任務と従たる任務の区別はなくしたほうが、国民的な支持を得やすいのではないか。(第6回)
○民主国家の防衛には予算がかかる。これ以上予算は出せないということで、新たな任務と従来の任務の両方に対応できるのか。装備をいったん減らしてしまったら、いざというとき、すぐには元に戻せないのではないか。まず、安全保障戦略、防衛戦略を明確にして議論することが重要。予算の単年度主義についても検討が必要。(第6回) |
計画方式
○計画体系に関し、新たな「防衛計画の大綱」においては、定性的な方向のみを示し、定量的な目標については、中期計画に任せ、それを定期的に見直すかローリングを図るべきではないか。そうしないと、国際情勢の激変や軍事科学技術の変化に適切に対応できないのではないか。(第6回) |
人材育成
○安全保障・危機管理の要員をどう育成するかも重要。(第3回)
○情報については、収集だけでなく、長い間の蓄積に基づく分析能力を有する要員の確保が重要。(第6回)
○優秀な自衛官を確保するためには、若年定年で早期に退職する自衛官の土気を維持するため、退職後の処遇の問題について、ルールを真剣に考えて対応することが必要。(第6回) |
産業・技術基盤(含む武器輸出3原則)
○どういう装備を国産にして、どういうものを輸入にするかということについても方針をたてるべき。(第6回)
○ミサイル防衛を米国との間で進めたり、米国以外の国と共同で装備の開発を進めることは、死の商人となることとは異なる。武器輸出3原則の問題を考える時には、その切り分けの問題を考えることが必要。(第6回)
○昭和51年の三木内閣当時の統一見解による全面禁止は不合理。平和国家として、国際紛争の助長を回避するとの本来の趣旨に戻ることが急務。(第6回) |