防衛関係資料


 

21年度防衛費
概算要求の主要事項 <詳報>

防衛省は8月29日、平成21年度の業務計画と防衛費の概算要求額を決め、同日、財務省に提出した。防衛力整備の重点施策と主要装備・組織編成など21年度業計の主な内容は次の通り。(金額は契約ベース)

I 防衛省改革

 防衛省改革会議報告書の提言に基づき、防衛省改革を行う。
 【防衛大臣を中心とする政策決定機構の充実】
 ▽防衛会議の法律上の新設=新規
 ・防衛省、自衛隊に関する重要事項について、防衛大臣などの政治任用者、文官、自衛官の3者が審議し、防衛大臣による政策決定を補佐するための防衛会議を法律上、新設
 ▽防衛参事官制度の廃止=新規
 ・形骸化している防衛参事官制度を廃止
 ▽防衛大臣補佐官の新設=新規
 ・防衛省,自衛隊に関する重要事項について、防衛大臣に意見を具申する防衛大臣補佐官を新設(3人以内)
 【防衛調達における透明性・競争性の確保等】
 本年3月に公表した「総合取得改革推進PT報告書」に基づき、装備品等の取得に関して、以下の体制を整備
 ▽ライフサイクルコスト(LCC)管理の強化
 ・装備施設本部にLCCの一元的な管理部署「ライフサイクルコスト管理室(仮称)」を新設=新規
 ▽一般輸入調達問題への対応
 ・装備施設本部に一般輸入調達の専門部署「輸入調達課(仮称)」を新設=新規
 【情報保全態勢の強化】
 ▽自衛隊情報保全隊(仮称)の新編等
 ・各自衛隊の情報保全隊を統合した自衛隊情報保全隊を平成20年度中に新編するなど、情報保全隊の機能強化のための施策を推進
 ▽防衛省カウンターインテリジェンス委員会の新設等
 ・防衛省カウンターインテリジェンス委員会を平成20年度中に新設するなど、カウンターインテリジェンス情報の集約・共有を推進
 【事故再発防止策等の推進】
 ▽護衛艦「しらね」火災事案の再発防止策
 ・艦艇における火災警報装置の増設等
 ▽護衛艦「あたご」衝突事故の再発防止策
 ・レーダーデータ記録装置の整備=新規
 ・水上艦指揮課程(仮称)の設置=新規
 ・幹部候補生教育用小型船の整備
 ▽海上自衛隊抜本改革委員会での検討
 ・マンパワー確保のための女性自衛官の職務拡大等を検討=新規
 ・艦艇乗員の負担軽減のためのアウトソーシング=新規
 【防衛省改革を実現するための体制整備】
 ▽防衛省改革総括官(仮称)の新設=新規
 ・防衛省改革に関する事務を総括整理する防衛省改革総括官を新設
 ▽防衛省改革推進室(仮称)の新設=新規
 ・防衛省改革に関する各種施策の企画・立案、及び各部局との調整を実施する防衛省改革推進室を新設

II−1 安全保障環境を踏まえた防衛力の質的向上

 安全保障環境を踏まえた防衛力の質的向上を図るため、優先度と効率性を踏まえた装備品整備を行う。
 【防空能力向上のための改善】
 ▽戦闘機(F15)の近代化改修(947億円)
 ・効率的に防空能力の強化を図るため、F15近代化改修を集中的に実施
 ・F15近代化改修機による4個飛行隊体制を早期に完成させるため、22機の近代化改修を行うことに加え、38機分のレーダー部品等を取得
 〈主要な改修内容〉
 ・空調システムの強化=発熱量増大対応
 ・セントラル・コンピューターの能力向上=演算処理能力・記憶容量等の増大
 ・ジェネレーターの能力向上=所要電力量増大対応
 ・レーダーの換装=APG63→APG63(V)1=探知能力向上、同時多目標対処能力向上
 ・FDL搭載改修(Link16)=データリンク搭載による戦闘状況表示能力向上
 ・AAM4搭載改修=撃ち放し性、電子妨害対処能力向上
 ・AAM5搭載改修(HMD)=射程、射角の拡大
 〈F15近代化改修の集中整備による経費節減効果〉
 ・部品費約909億円減、改修費約20億円減の計929億円減
 ※F15近代化改修は、コスト削減のため20年度より短期集中的な整備を実施。このため分割整備を念頭に置いていた現中期防(17〜21年度)別表の定める予定数(26機分)は既に整備済となっており、本事業の継続実施のためには、現中期防上の計画数量を改める必要がある。
 【警戒監視能力向上のための改善】
 ▽早期警戒管制機(E767)レーダー機能の向上(71億円)
 ・探知距離の延伸や識別能力の強化等、警戒監視能力を向上させるため、搭載レーダーシステムを機能向上
 ・F15近代化改修機と連携することにより巡航ミサイル等への対処能力が向上
 【将来防衛力のための先進技術確保】
 ▽先進技術実証機(高運動ステルス機)の研究(104億円)=新規
 ・将来の戦闘機に適用が期待される機体及びエンジン等の各種先進技術のシステムインテグレーションを図った航空機を試作(研究総経費399億円)
 ※新戦闘機(FX)の整備について
 現中期防において7機の整備を予定している新戦闘機(F4後継機「FX」)については、現在進めている調査対象機種に関する情報収集の進捗状況等及び飛行時間の更なる効率化によりF4の減勢管理が可能であることを考慮した結果、21年度は整備に着手しないこととした。
 ※新輸送機(CX)の整備について
 現中期防において8機の整備を予定している開発中の次期輸送機(CX)については、開発に遅れが生じていることから、現有のC1の飛行時間の更なる効率化を図ることにより、21年度は整備に着手しないこととした。

II−2 「平和協力国家」の実現に向けた体制強化

 平和協力国家として、より幅広い役割を果たせるよう、自衛隊の体制の充実・強化を図る。
 【国際平和協力活動のための装備品等の改善・充実(178億円)】
 ▽活動内容の充実・強化
 ・傷病者をヘリコプターにより輸送するための器材(機内での応急処置が可能)の整備=新規
 ・野外での高度な医療活動のための移動式医療システムの整備=新規
 ・固定翼哨戒機を国外で効果的に運用するための可搬式海上航空作戦指揮統制システム(MACCS)の整備=新規
 ▽活動の円滑化
 ・多様な環境下での活動を可能とするためのヘリコプターエンジンの能力向上=新規
 ・衛星通信装置、航空機用衛星電話の整備=新規
 ▽安全性の向上
 ・輸送ヘリコプターの防弾板の整備=新規
 ・地雷処理装置の研究=新規
 ・IED対処システム構成要素の研究=新規
 (IED=Improvised Explosive Device=即製爆発装置)
 ▽国際平和協力活動に係る教育訓練等の推進
 ・アフリカのPKOセンターへの教官派遣協力準備のための現地調査=新規
 ・多国間訓練(コブラ・ゴールド)への参加
 ・国際平和協力演習の実施
 ・ARF災害救援演習への参加
 ・民生協力活動に関する海外研修への参加=新規
 【国際平和協力活動に係る教育・広報体制の充実】
 ▽国際平和協力センター(仮称)の整備
 ・21年度に教育、研究、広報等の部門からなる組織新編=新規
 ・教育、研究、広報機能を通じ、他省庁、一般国民、諸外国と相互連携・協力
 【戦略的な安全保障対話、防衛交流の推進】
 ▽国防政策の透明性向上等を通じた相互理解
 ・中国との各種実務レベル協議
 ・NATO主催会議への参加等
 ▽安全保障上の課題への効果的対応を目指した多国間枠組みでの取組
 ・太平洋地域陸軍参謀総長等会議(PACC)及びアジア太平洋地域陸軍管理セミナー(PAMS)の日本開催=新規
 ・ARF、PKO専門家会合への参加=新規
 ・東京ディフェンス・フォーラムの主催等
 【クラスター弾規制への対応】
 ▽ダブリン会議において、本年5月に採択された条約への署名に向けて、安全保障上必要な各種の措置を検討
 ・クラスター弾の処分方法に係る調査=新規
 ・精密誘導能力を有する装備品の整備=新規

II−3 新たな脅威や多様な事態等への対応

 弾道ミサイル防衛(BMD)システムの運用基盤の充実・強化、新たな取組として新型インフルエンザへの対応態勢を充実するとともに、テロやゲリラ、特殊部隊等による攻撃や大規模・特殊災害などへの対応能力の充実を図る。
 【弾道ミサイル攻撃への対応(1279億円)】
 ▽BMDシステム全体の運用開始を踏まえた運用基盤の充実・強化
 ・探知追尾能力等の向上=FPS5レーダーの整備等
 ・維持・整備体制の構築=PAC3定期修理用予備器材の取得等
 ・システム能力の検証=BMDシステムの総合検証の開始=新規等
 ・効果的な部隊展開の実現=PAC3リモートランチ端末の取得等
 ・部隊の練度向上=イージスBMD操作訓練用ソフトウェアの取得=新規等
 (平成21年度は、既に配備が開始された迎撃システムに加え、FPS5及びJADGEが就役する予定であり、迎撃システム、センサー、指揮統制・通信システムを連接したBMDシステム全体としての運用を開始する予定。平成21年度に4基目のFPS5を整備することにより、16大綱で予定していたBMDシステムの整備目標=イージスBMD×4隻、PAC3×3個高射群、FPS5/FPS3×11個サイトを達成)
 ▽迎撃システムの整備の継続
 ・BMD対応イージス艦の改修継続、PAC3ミサイルの取得
 ▽研究開発等
 ・イージス艦用能力向上型迎撃ミサイルの日米共同開発等
 【新型インフルエンザのパンデミック(大規模感染)対応(44億円)】
 ▽在外邦人輸送、国内物資輸送等
 ・輸送機、輸送艦等の乗員、物資輸送に従事する隊員用の感染防護衣、感染防止マスク、手袋等=新規
 ▽医療支援
 ・医療従事者用の感染防護衣、感染防止マスク、手袋等=新規
 ・人工呼吸器、X線撮影装置など治療・診断用器材=新規
 ▽自衛隊の機能維持
 ・感染防止マスク、抗インフルエンザ薬等=新規
 【作戦基本部隊の改編】
 ▽第1混成団の旅団化=新規
 第1混成団(沖縄県)を第15旅団(仮称)に改編し、南西地域における防衛体制を強化
 ・普通科部隊、車両の増強や飛行隊の態勢の充実による事態対処能力の強化
 ・化学防護隊を新編しNBC対処機能を向上
 ※1混団約1800名から15旅団に改編し、普通科連隊、化学防護隊、偵察隊、施設中隊、通信隊を加えた約2100名の編成
 ▽第9師団の改編
 戦車・火砲を効率化しつつ、普通科部隊を強化することにより、第9師団(司令部・青森県)をゲリラ・特殊部隊等への対処を重視した師団に改編=新規
 ▽第14旅団の改編
 事態対処における即応性や機動性向上のため、第14飛行隊(仮称、徳島県)を新編=新規
 【ゲリラや特殊部隊による攻撃等への対応(1120億円)】
 ▽警戒監視・情報収集
 ・偵察用小型無人機(UAV)=新規
 ▽ゲリラや特殊部隊の捜索、重要施設防護
 ・車両搭載用リモートウェポンステーションの研究=新規
 ・各種車両、ヘリコプター、無線機
 ▽侵入したゲリラや特殊部隊の捕獲・撃破
 ・機動妨害システムの研究=新規
 ・都市型戦闘訓練
 ▽警察との連携の強化
 ・治安出動に係る警察との共同訓練
 【核・生物・化学兵器による攻撃への対処(95億円)】
 ▽対処に必要な各能力の充実
 ・予防=天然痘ワクチン
 ・検知、同定=化学剤監視装置
 ・防護=化学防護車、個人用防護装備
 ・診断、治療=遠隔地医療支援システム
 ・除染=除染車、除染装置、携帯除染器
 ・人材育成=各種事態への対応のための訓練(NBC防護訓練)
 【大規模・特殊災害等への対応(883億円)】
 ▽救出・救難態勢
 救難捜索用航空機の整備(US2)
 ▽人員・物資輸送態勢
 輸送用航空機の整備(CH47JA等)
 ▽災害対処能力の向上
 災害対処訓練の実施(自衛隊統合防災演習等)

II−4 宇宙利用・海洋安全への取組

 新たな宇宙開発利用についての検討のため、組織体制の強化及び総合的な調査・研究を実施する。海洋基本計画策定を踏まえた各種の施策を推進する。
 【宇宙開発利用のための取組】
 ▽組織体制の強化
 ・防衛政策局防衛政策課の宇宙政策検討体制の充実=新規
 ・技術研究本部先進技術推進センター宇宙技術計画室(仮称)の新設=新規
 ▽総合的な調査・研究の実施
 ・宇宙開発利用に関する調査研究=新規
 ・防衛分野に適用可能な宇宙関連技術の調査=新規
 ・衛星を活用する統合防空システムに関するシミュレーションの研究=新規
 ▽各種衛星の継続的な活用
 ・通信、画像、気象衛星情報の活用
 【海洋基本計画を踏まえた取組】
 ▽人材育成の強化
 ・防衛大学校海洋法担当教授の増員=新規
 ▽海上安全確保のため装備品の整備
 ・護衛艦(DD)、特別機動船(SB)、回転翼哨戒機(SH60K)
 ▽海上保安庁との連携強化
 ・不審船対処に係る海上保安庁との共同訓練

II−5 軍事科学技術の進展への対応等

 将来の軍事科学技術の動向等を踏まえ、先進的な装備品の研究開発を実施するとともに、情報機能の強化及びより高度な情報通信態勢の構築を推進する。
 【将来的な装備技術の研究開発(1274億円)】
 ▽自衛隊デジタル通信システム(戦闘機搭載用)の開発=新規
 ▽IED対処システム構成要素の研究=新規
 【情報機能の強化】
 ▽情報部門の人材を確保し情報機能を強化するため、陸上自衛隊の普通科等の職種と並ぶ新たな職種として「情報科」を新設=新規
 (注)現行の職種〓普通科、機甲科、特科、航空科、施設科、通信科、武器科、需品科、輸送科、化学科、警務科、会計科、衛生科、音楽科
 ▽情報本部におけるアフリカ地域に関する情報能力の強化=新規
 【より高度な情報通信態勢の構築(2031億円)】
 ▽自衛隊の統合的な指揮システムの整備
 ・中央指揮システムの換装

III−1 米軍再編への取組

 米軍再編を着実に進めていくため、在沖米海兵隊のグアム移転に係る事業など、関連措置を的確に実施する。
 【地元の負担軽減に資する措置】
 ▽在沖米海兵隊のグアム移転
 ・我が国の「真水」事業の実施=新規
 ・我が国の民活事業=新規
 ・グアム移転事業室(仮称)の設置=新規
 (注)「真水」事業とは、我が国の直接的な財政支援による司令部庁舎等の施設整備をいい、民活事業とは、米軍人家族住宅及び電力等インフラにつき、民間事業者を選定の上、出資等を行い、効率的に供給する事業をいう。
 ▽国内での再編関連措置
 ・普天間飛行場のキャンプシュワブへの移設
 ・嘉手納飛行場以南の土地の返還
 ・厚木飛行場から岩国飛行場への空母艦載機の移駐等
 ・相模総合補給廠の一部返還等
 ・嘉手納飛行場等所在の米軍機の本土への訓練移転
・地域振興策(再編交付金等)
 (上記措置は、今後、本格的な事業実施段階へと移行していくが、可能な限り早期に実現することが重要との観点から、予算編成過程における地元や米軍等との調整結果を予算に反映させることが必要であり、今後、予算編成過程において検討し、必要な措置を講ずることとしている。このため、要求額は前年度同額の370億円で仮置き。)
 【抑止力の維持等に資する措置(243億円)】
 ・キャンプ座間への陸上自衛隊中央即応集団司令部の移設
 ・横田飛行場への航空自衛隊航空総隊司令部等の移設
 ・航空自衛隊車力分屯基地への米軍のミサイル防衛用レーダー・システムの配置
 【SACO関係経費】
 ▽日米安全保障協議委員会(「2+2」)共同文書による変更がないものについては、引き続きSACO最終報告に盛り込まれた措置を着実に実施(前年度同額の141億円で仮置き。)

III−2 基地対策等の推進

 防衛施設と周辺地域との調和を図るため、基地周辺対策を着実に実施するとともに、在日米軍の駐留を円滑かつ効果的にするための施策を推進する=概算要求額4434億円。
 【基地周辺対策経費(1196億円)】
 うち周辺環境整備846億円、住宅防音350億円
 ▽自衛隊等の行為又は防衛施設の設置・運用により生ずる障害の防止、軽減等に要する経費
 ・基地関連市町村等から要望の強い周辺環境整備事業(河川・道路改修、学校防音等)の実施
 ・周辺整備統合事業等の施策の充実
 ・飛行場等周辺の住宅防音事業の実施
 【在日米軍駐留経費負担(1947億円)】
 うち特別協定1418億円、提供施設の整備230億円
 ▽在日米軍の駐留を円滑かつ効果的にするための特別協定等による負担に要する経費
 ・在日米軍従業員の給与及び光熱水料等を負担
 ・提供施設の整備の実施
 【施設の借料、補償経費等(1291億円)】
 ▽防衛施設用地等の借り上げ経費、水面を使用して訓練を行うことによる漁業補償等に要する経費

IV−1 人材強化への取組

 人材強化への取組として、隊員の初期教育や職務復帰支援策の充実、職務に専念できる環境や基盤を整備する。
 【初期教育の充実】
 ▽自衛官補(仮称)の新設=新規
 ・入隊当初の基礎的教育訓練期間中の隊員(任期制士)を専ら教育訓練に従事させるため、自衛官でない新たな身分「自衛官補(仮称)」を新設
 ※制度施行については、平成22年度を予定
 【職務復帰支援策の充実】
 ▽職業能力開発センター(仮称)の新設=新規
 ・障害を受けた隊員に対する社会・職務復帰への支援機能を充実し、ユニバーサル社会(共生・共助社会)の実現に資するため、職業能力開発センター(仮称)を新設(自衛隊中央病院に併設)
 ▽防衛医学推進研究の充実
 ・ユニバーサル社会の実現に資する研究の充実
 【職務に専念できる環境整備】
 ▽託児施設の整備
 ・隊員の子育て支援として、夜勤や災害派遣といった不規則な勤務状況に対応する託児施設の整備を推進
 ▽国際平和協力活動等への派遣に備えた家族支援
 ・平素より部隊と家族及び家族同士のコミュニケーションを促進し、隊員が安心して国際平和協力活動等の任務にまい進できる環境を構築
 ▽メンタルヘルスケアの充実
 ・部外講師による部内相談員の育成や部外カウンセラーを招聘するなど、各種相談体制を整備し、隊員に対する心理的ケアを充実

IV-2 教育・研究体制等の強化

 防衛研究所、防衛大学校、防衛医科大学校の教育・研究体制等を強化するための各種施策を推進する。
 【防衛研究所】
 ▽安全保障環境の変化に対応しうる研究機能の充実
 ・研究部第7研究室の新設=新規
 ▽政策に直結する研究の推進
 ・アジア太平洋安全保障ワークショップ(仮称)の開催=新規
 ・NATO国防大学国防関係学校長会議への参加=新規
 ・欧州安全保障研究機関との交流に係る調査=新規
 【防衛大学校】
 ▽安全保障研究体制の強化
 ・海洋法担当教授の増員=新規
 ▽学生の資質・能力の向上
 ・米国士官学校への長期留学拡充
 【防衛医科大学校】
 ▽防衛医科大学校の独法化(22年4月〜)=新規
 ・現行の防衛医科大学校及び自衛隊中央病院の高等看護学院(3年制)に代わる4年制化した看護学教育部の設置準備
 ・法人税の非課税措置等のための税制改正要望
 ▽地域医療への貢献を通じた医官の技量維持・向上等
 ・防衛医科大学校病院及びオープン化した自衛隊病院の医療器材等の整備
 ▽医官不足対策
 ・医学教育部の学生数増のための被服等準備=新規

V 一層の合理化・効率化への取組

 装備品取得等の全般にわたり、更なる合理化・効率化を図るため、各種の施策を推進する。
 【装備品の短期集中調達】
 注=数値は初度費を含めた現時点の試算であり、今後の調達状況により変動
 ▽F15近代化改修
 ・22機分の近代化改修及びレーダー部品等の取得を集中的に行なうことにより約929億円の節減
 ▽護衛艦2隻の建造
 ・搭載装備品2隻分を一括して調達等することにより、約119億円の船価節減
 ▽VLA(護衛艦用垂直発射魚雷投射ロケット)
 ・短期集中調達により、3カ年に分けて取得した場合に比べ、約60億円の節減
 【各種効率化の取組】
 ▽敷設艦(ARC)の商船仕様化
 ・徹底した商船仕様化、敷設艦としての必要最小限の機能に限定することにより、約106億円の船価節減
 ▽03式中距離地対空誘導弾(改)の開発
 ・ライフサイクルコスト抑制を考慮した構成品設計等による取得価格低減
 ▽装備品の仕様共通化
 ・各自衛隊で使用する救急車等の車両の使用を共通化(7車種)することによる効率化の推進
 【装備品や施設整備におけるコスト縮減目標】
 ▽装備品関連のコスト縮減目標
 ・防衛装備品の研究開発、調達、維持管理にかかる経費について、平成18年度と比較して、平成23年度までに15%のコストを縮減することを目標として設定して取組みを推進中
 ▽施設整備関連のコスト縮減目標
 ・防衛施設の取得から維持管理にかかる経費について、平成19年度と比較して、平成24年度までに15%のコストを縮減することを新たに目標として設定
 【総人件費改革への取組等】
 ▽独立行政法人化
 ・防衛医科大学校の独法化(22年4月〜)により勤務する自衛官及び事務官等を非公務員化=新規(自衛官41名減、事務官等1065名減)
 ▽学生の身分の見直し
 ・防衛看護官学生(仮称)の身分を「自衛官」から「学生」とし、定員外化(22年4月〜)=新規 (70名減)
 ・自衛隊生徒制度の見直し(352名減)
 ▽民間委託等の推進
 ・教育、給食、整備及び援護・募集業務等の分野における民間委託等の推進(1402名減)
 ▽自衛官定数の見直し
 ・計画的な部隊改編等により、自衛官定数を削減(767名減)
 【「ムダ・ゼロ政府」を目指しての取組】
 ▽「基本方針2008」に基づき、政策の見直しを進めるなど、政策のたな卸しを実施
 ・所要数の精査による電子計算機等借料の削減
 ・駐屯地の維持運営経費の削減